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骨の折れる療養記😭骨折しました(13)

身体イメージの変化を夢で実感しました

プロフィール 
60歳代女子、右鎖骨遠位端と右踵骨骨折、受傷から7週目
右足ギプスから踵免荷装具使用中、松葉杖歩行から杖を使わずに短い距離が歩けるようになっています。
鎖骨はレントゲン上は順調だが夜になると痛みあり、五十肩(笑)

昨夜の夢

学会に参加している私は確かに踵免荷装具を履いて歩行していました。
階段を上るのも、会場を歩くのも遅い。
けれど、声をかけてくれる人には大丈夫大丈夫と返している。
遅れて会場に入る私は、学会長A教授と誰かがひみつの話をしているのを聞いてしまう。何か悪い企みである。
それでも遅れて学会場に入ると、A教授と目が合ってしまう。
にやりと意味ありげに笑うA教授…

多少メイキングもありますが、そんな感じの夢でした。
あ~ドキドキした(笑)

ここで私が不思議に思うのは、私が装具を履いて歩けない状態ということ。
自分の体へのイメージは受傷2か月ほどで変化するのでしょうか?
骨折直後、踵が痛い間、何回か悪い夢を見ました。
足がとれている人とか、足だけ切り離されてそこにあったのを見たこともあります。
診察している人の足にとんでもない腫瘍ができて困っている私。
その時の私の足は自由に動いて素早く行動出来ていました。

今回の夢の中では
装具のベルトを何回も閉めなおしている私。
周りと同じペースで歩けない私。
杖をはずして、装具だけで少し歩けるようになったのよと喜ぶ私。
どれも現在治療中の私の姿です。

障がいの受容とは現在の身体を受け入れること

障がいの受容について私がリハビリテーション科医師になった時はこのように教えられました。
その後、障がいの受容は必ずしも必要ではないとか、言葉を変えて障害適応となったり変遷を重ねて議論が続いています。
診療の場面では
まったく寝たきりの患者さんが夢の中では自由に歩けるとか。麻痺はないんですと話すことがあります。
また、自分ではできると思って、ベッドから立ち上がったけれど転んでしまった。
など、身体イメージと実際の能力の格差について聞くことが今までの経験では多かったのです。
発症してから数か月間は経過している方たちだったので、身体イメージを現状に適応させるのには時間がかかると思っていました。

さて、私の話に戻ります。
夢の中で装具を履いている感覚は、偉い人の悪だくみを聴いてあせる自分の気持ちと同じくらいリアルな感覚でした。
毎日、装具を履く、そして歩く活動するを繰り返しているので身体イメージが一致してきたのでしょうか?感覚障害がないところも早く身体イメージが変化した原因かもしれません。

脊髄損傷者の身体イメージの変化に関する質的研究 ─胸髄損傷一例によるM-GTAを用いた検討─ Qualitative Research on Changes in the Body Image of Patients with Spinal Cord Injury —Study Using M-GTA for a Patient with Thoracic Spinal Cord Injury— 佐藤 剛介1,2)  千葉 郁代2)  乾  康浩2)  久保 徳昌2) 熊谷奈緒子1,2)  藤田 浩之1)  森岡  周1)
理学療法科学 25(4):505–512,2010

https://www.jstage.jst.go.jp/article/rika/25/4/25_4_505/_pdf

身体イメージの変化についての報告を見つけました。
感覚障害を伴う症例ですが残存した感覚と視覚を使って身体まひのイメージが変化していくと述べています。

私の身体イメージも変化していきますので骨折治療中の方に少しでも役に立ったらと思って夢のことを書きました。




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