#ほしかったラブレター
お元気ですか?
昨日そちらでも風花が舞ったと
ニュースで見ました。
最後にお会いしてから何年が経ったでしょうか?
風の噂で、まだお一人でいらっしゃると
伺いました。
本当にときどき、そして一瞬、
身体の奥がとくんとします。
そう、半年に一回くらい。
その度に、あなたのことを思い出すんです。
あの頃、どうして
私の姿を目で追っていたんですか?
私の声がする方を目で追っていたんですか?
気持ちがつながっているような気がしたのは
ただの勘違いだったのかしら。
私が俯いてばかりだったのが
いけなかったのかしら。
どうして聞かなかったんだろうって
後悔しているわけではないんです。
どっちにしたって、私はそんな勇気を持っては
いませんでしたから。
もちろん、ずっと好きでした、
なんて言えることもなかったと思います。
だって私は結局、あなたの前から
逃げ出してしまいましたから。
始める前に終わらせてしまう
そんな癖があったのかもしれません。
秘めただけの気持ちは
蕾のまま枯れてしまうとは思いません。
そっと胸の奥で咲いたままなのでしょう。
だから時々、花がとくんと花びらを揺らして
教えてくれるのかもしれません。
だから今日はその花を思い切って
この手紙に入れましょう。
封筒を開くその短い時間だけでも
あなたが温かくほっとした気持ちに
なりますように。
⌘
こちらは山根あきらさんのバレンタインデー企画に
参加させていただきたくって書きました。
だって、七田苗子さんやしめじさんの
お手紙が素敵でしたから。
ラブレター、恋文、
なんて甘美な響きなんでしょう。
今はもうお手紙で愛を告白なんて
ないのかしら。
メールじゃなくて、
手書きの手紙を受け取るときの
封筒をカサカサと開けるときの
胸の高まりを思い出して
キュンとなってしまう
万年乙女のmarmaladeです。
今回は、ずっと昔々の恋の記憶を
引っ張り出してみました。
トラオさんには極秘です。笑
もちろん!
今はトラオ一筋ですわよ。
山根さん、よろしくお願いいたします。
とても素敵な企画で、
こんな風に思い出にできる恋があることが
幸せだと思ったりします。
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