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⑦要介護

介護認定の審査委員は、母に色々質問したり、身体の機能を確かめたりしていました。

その後、私たち家族だけにインタビューを行いました。

こうしたインタビューでは、例えば物忘れが「ひどい」と言っても通じるものではなく、具体的な回数を言うことが大事だと聞いたので、具体的な数値を言うよう努めました。

また最近は、どちらかというと軽めに認定されることが多くなってきている(財政負担軽減のため)、という話も聞いていました。

別に、重く認定してもらいたいというわけではありません。

重い認定はそれだけ病状が重いということですから、決して喜ばしいことではありません。

しかし、現状以上に軽くみられるというのも腑に落ちません。

また、ここ数年の母の状況を、たかだか30分~1時間程度のインタビューで分かるはずもないだろうとも思いました。

そこで私は、母の病状を事細かに記した記録を提出することにしました。

その記録を作成していた理由は、遠方に住む兄弟と共有するためでした。「おかしいな」と思った頃からの小さな出来事から書いてあったので、申請時、母に関する出来事の記録は膨大な量となっていました。

もちろん、彼らがそれを全部読むとは思えなかったので、要約したものを渡しました。

そして、母の介護認定は「要介護1」でした。

妥当な認定だと思う一方で、介護が必要な状況だということを、公的に認められたことになるわけで・・・

私は、とても複雑な気持ちで、その結果を受け取ったのでした。



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