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【市役所職員が思う】国が地方創生からDXへシフトしても、地方が大切にしたいこと

市役所で地方創生も担当しています。
情報、DX、行革も守備範囲です。

国が地方に対して、交付金や支援策などで誘導しようとしている方針というのは、いつの時代にもあります。
国は、地方自治法に基づく「助言」もします。

安倍さんが推進していた「地方創生」稼ぐ力、って言ってたのが、
安部さんはインバウンドの終わりと共に退場し、
菅さんが「Society5.0」デジタル&カーボン・・・って言いかけて退場し、
岸田さんが「デジタル田園都市」と言い換えました。

地方創生関連交付金はこれから、
デジタル田園都市国家構想推進交付金としてリニューアルされるように感じます。
これから出される骨太の方針などの閣議決定で、
地方に対する「交付金」や「助言」において
「地方創生」色が消えるのではないかと思います。

私はあまり国政を知りませんが、
印象だけなら、
「岸田さんは安部さんの色を消したいのね」
「もしかして安部さんのこと、キライなのかな」
と感じます。

前任者の色じゃなく、自分の色を出したいのは
為政者の世の常なのでしょう。

きっと、
安部さんが作った第2期地方創生戦略の終わりを待たずに、
「地方創生」には手が加えられるか、
無力化されるのでしょう。

地方創生で重要とされていた、経済的な持続性(自立性)、
つまり、
稼ぐ力、地方で価値を生み出す観点は、どうやら弱くなりそうな気配です。
むしろ、
お金の流れというよりも、生活様式をデジタル変革する観点に切り変わりそうに感じます。
とにかく、デジタル実装に対して荒い鼻息を感じます。


今日は、地方で行政運営する側として注意したいと思っていることを、ひとりごとしようと思います。

まず、デジタルの技術・人材というデジタル資源が存在するのは、
地方ではなく、間違いなく都会です。

たとえば、地域活性化名目のペイペイ補助金。
結局ペイペイさんだけが儲かったという構図。
(私もガンガンお世話になっていますけどね)

結局、補助金が地方の目の前を通過して、
東京に流れ、東京に吸収されるだけの構造にならないようにということ。

大事なのは、
地方にしかない、ここにしかない、
魅力があること。

デジタルで良くなるのは手段。


面倒だと思っていたことが見直され、
できなかったことができるようになる。
デジタル手段によって、無駄がなくなり、
なにかができるようになったとき、
地方の生活に恩恵があることが大切。

個性がなくなった地方は、
最低賃金分だけを残して、恩恵が都会に吸収されていき、
人口減少とともに消えてしまうと思うのです。

国がどんな交付金や支援策を打ち出しても、
地方は「ここにしかない」ことを大切にしたい、
と思います。


たとえば、
今日行った、地元のおいしいパン屋さん。
今までに食べたことのない、
パンに対する独自の「美味学」を感じました。
まさに、ここにしかないパンでした。
ここに来ないと、午前中の早い時間帯に来ないと手に入らないのです。
私は3度目の来店で、やっとありつけました。

パン屋さんの入り口
感動のベーグル。モーニングは予約制。


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