“飛躍”をテーマにしたアルバムが完成！Liyuuが描く、自由な未来予想図とは？
上海出身の歌手で、「Liella!」のメンバーとしても活躍するLiyuu（リーユウ）が、2年ぶりとなる2ndフルアルバム『Soaring_Heart』をリリース。コロナ禍を乗り越え、さらなる飛躍を掲げた彼女の変化と現状を聞く。
■2ndアルバムで伝えたかった“変化”
「より広い世界へ飛び出していきたい！ という気持ちが、今はすごく強いです」
2020年にソロデビューを果たし、2021年からは日本での活動を本格化させた上海出身の歌手Liyuu（リーユウ）。ソロデビューと同年には大人気プロジェクト『ラブライブ！スーパースター!!』での声優＆スクールアイドルグループ「Liella!」のメンバーにも選ばれるなど、来日後のキャリアも非常に濃密なものだ。一方、2020年のソロデビュー直後には、コロナ禍によって故郷・上海との往来が厳しくなり、活動が停滞した時期も経験した。「飛び出していきたい――」という気持ちを現在も抱えているのは、ファンに「会いたくても会いに行けない」という不測の事態に遭遇したことが大きいと言えるだろう。
そんな彼女が2月７日、ソロアーティストとしての2ndフルアルバム『Soaring_Heart』をリリースした。１stアルバム『Fo(u)r YuU』（22年）から２年を経て発表された本作。彼女はそこにどのような思いを込めたのだろうか。
「20年にソロデビューしてすぐ、“これから”というときに、コロナで活動が一年ぐらい止まってしまいました。なので、1stアルバムがリリースされたときも、まだ新人のような感覚が強く残っていたんです。今回は、それから2年が経ったことで、歌手としてどれくらい自分の変化が出せるかな？ と考えながら制作しました。これまでにない遅いテンポの楽曲や、コール＆レスポンスを前提にした盛り上がる楽曲も収録されているので、今までとは少し違う魅力を感じてもらえるはずです」
■Liyuuが「飛び出していきたい」理由
アルバムは、すでに発表されているタイアップシングル「TRUE FOOL LOVE」、「bloomin’」を含む全10曲。Liyuu自らイメージを伝えながら制作された楽曲は、本人が語るようにサウンドも多彩で、バラエティに富んだ内容となっている。
「今回のアルバムでは、1曲ごとに異なる感情を伝えたいと思っていました。ですが、それぞれの歌詞に描かれている感情は決して特別なものではなくて、リスナーのみなさんにもしっかりと届く・共感できるものになっています。中でも、アルバムタイトルになっている『Soaring Heart』は、今の自分の想いが、本当にそのまま出ている一曲になりました」
“舞い上がる心”との意味を持つ「Soaring Heart」は、「次へ 次へ／行きたくなる／新たなディメンション／自由 自在／夢見られる私になっても」という未来をポジティブに捉えた歌詞と、解放的なEDMサウンドを特徴とする楽曲だ。また、本楽曲で登場する「翼」を含め、「光」、「ワープ」、「銀河」、「流れ星」といったフレーズがアルバム全編に散りばめられており、“現状からの飛躍”というイメージがしっかりと息づいている。そこには、日本だけでなく、中国でも活躍する彼女のスタンスが大きく影響している。
「ようやく行動制限がなくなったので、場所や内容に関係なく、もっと幅広く活動していきたいという気持ちが芽生えました。自分の歌が何か新しいきっかけに繋がって、いろんな場所や環境を自在に飛び越えていける力になればと思っています」
2月20日には上海でファンミーティングが行われたほか、4月からは、アルバムの発売を記念したツアー“Liyuu Concert TOUR2024「My Soaring Heart」”がスタートする。昨年は韓国でもファンミーティングを開催するなど、アジア全域で活躍するLiyuu。彼女が今回のツアーで見せたい変化とは？
「アルバムのテーマに沿ったライブになると思います。だからライブを見終わったあとに、ファンのみんなも“飛び出したい”と思えるような、自由が感じられる空間になれば嬉しいです。私個人としては、これまではカワイイ衣装だったり、髪が短かったので幼いイメージがあったりしたと思うのですが、今回は大人っぽい一面が見せられたらと考えています」
■成功する自分を想像して今がある
ソロ活動と並行して、『ラブライブ！スーパースター!!』のスクールアイドルグループ、Liella!でも活躍するLiyuu。ライブ活動も多いため、「ソロがはじまって間もないうちにユニットでの活動も始まったので、同時進行しているときはバタバタしていました」と、その多忙ぶりを振り返る。そんな彼女にとって、一息つけるような時間はあるのだろうか？
「本当に一日時間があるようなときは“ガチ中華”を食べに行ったり、趣味のカフェ巡りをしたりしていますね。カフェはネットで良さそうなお店をチェックして、行けるときに。もう少し暖かくなったら、テラス席がベスト。でもまだ寒いから（笑）、最近はわりと家にいます」
日本での活動も慣れ、現在は日本語での受け答えも堪能なLiyuu。だが、ちょっとしたニュアンスのズレから、コミュニケーションの最中に焦ることは今でもあるという。
「日本に来てけっこう時間が経ちましたが、今でもドキドキする瞬間はあります。それは中国と日本の、ちょっとした文化やコミュニケーションの取り方の違い。それが辛いとかではないのですが、“あれ？？？”と考えたり、“あっ！”と気づいたり、その違いを実感することがまだまだあります」
Liyuuは、学生時代にコスプレをはじめたことで一躍話題となり、2018年にはホリプロインターナショナルと契約を結んでいる。「念願だった」という歌手デビューも果たした彼女の視点から、「芸能活動において必要なもの」を聞いた。その答えには、彼女が日本で活躍できている理由が垣間見えた。
「一番は、成功する自分を想像することですね。私も、中国にいた頃から想像していて、“この想像が本当になったら最高じゃん！”ってモチベーションを高めていました。大きな目標ではなくても、“ダンスのフリが覚えられたら、もっと上のステージに立てる”とか、自分ができるイメージを思い浮かべることが大事だと思います！」
【リーズンルッカ’s EYE】Liyuuを深く知るためのQ＆A
Q.最近ハマっていることは？
A.スマホでいろんなアーティストのパフォーマンス映像を見ているのが好きです。中でも、K-POPのアーティストは、コンセプトがステキなグループが多くて魅力的ですね。新曲を出すたびにビジュアルがガラッと変わるところは、自分の活動の参考にしたいなと思っています。
＜編集後記＞
インタビューはニューアルバム発売の前日（いわゆるフラゲ日）に行われ、Liyuuさんのアルバムに対する強い想いがダイレクトに伝わってくる時間となりました。インタビュー中の言葉にもあった通り、「Warp to You」や「カナエルカナタ」のようなキュートなポップ・ソングから、後半の「Loving Loving」、「六等星」といったクールなダンス・チューンまで、多彩なサウンドを歌い上げていくしなやかなボーカルが何より魅力的。春からはじまるツアーが、今か今かと待ち遠しくなる内容です！
＜マネージャー談＞
Liyuuは、所属したばかりの時はまだ上海に住んでおり、日本語も今ほど話すことができませんでした。
アーティストデビューをし、Liella!としての活動も始まり、日本に住むようになってからは日本語もかなり上達し、今ではラジオのレギュラーも3番組持たせていただけるほどになりました。
コロナ禍では上海に帰れない時期も長く続き、慣れない日本の地で、慣れない仕事環境で
たくさん苦労もしましたが、早いもので来年1月はアーティストデビュー5周年を迎えます。
ようやく昨年くらいから渡航制限も解除されはじめ、2023年は念願の中国公演も開催することができました。
今後は中国をはじめ、海外での活動も増えていくかと思います。
2ndアルバム「Soaring Heart」のテーマでもある「飛翔」のように、5周年に向けて日本・中国を中心に高く飛んでいけるよう、チームLiyuu頑張っていきたいと思います！
＜撮影の様子はこちら！＞
【プロフィール】
Liyuu（りーゆう）
中国・上海出身の歌手。2018年、ホリプロインターナショナルと契約。2020年1月、Lantisレーベルよりソロ歌手としてデビュー。さらに同年、『ラブライブ！スーパースター!!』の唐 可可（タン・クゥクゥ）役に抜擢。現在も、プロジェクト内のユニット「Liella!」のメンバーとして活躍中。2024年2月7日、2ndフルアルバム『Soaring Heart』を発売。2月12日付のオリコンデイリーチャートで1位を獲得した。日本のみならず、故郷の中国でも積極的に活動を展開中。
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【ライブ情報】
Liyuu Concert TOUR2024「My Soaring Heart」
4月13日（土）千葉 森のホール21
開場16:45／開演17:30
4月21日（日）大阪 松下IMPホール
開場16:45／開演17:30
4月29日（月・祝）愛知 ダイアモンドホール
開場16:45／開演17:30
詳しい情報はLiyuu ホームページまで
https://liyuu0109.com/topics/mysoaringheart
取材・文／森樹
撮影／友野雄
ヘアメイク／中井綾香（ViViD）
スタイリスト／SAHO
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