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これからの15年のために―― アーティスト・May'nの飽くなき探究心とストイックなライフスタイル

2021年6月30日に、レーベル移籍後初のフルアルバム『momentbook』をリリースするMay'n。コロナ禍であってもオンラインなど様々な方法でファン=部員との交流を図ってきた彼女が語る、これからの未来とは。そのストイックなライフスタイルも合わせて聞きました。

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■コロナ禍が、改めて自分の活動とエンターテインメントを考える機会に

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「もっともっといろんな音楽に出会いたい。まだまだ知らない自分に会いたい」
――パワフルなハイトーンヴォイスと、ファンとのコミュニケーションを何よりも大切にする姿勢で、激変する音楽業界の中で確固たるポジションを築いてきたアーティスト・May'n。そんな彼女が、May'n名義でのデビューから長年所属してきたflying DOGを卒業し、気鋭のレーベル・Digital Doubleへと移籍。新たな一歩を踏み出すことを決意した。
「2020年は、デビューから15周年という大きな節目でした。それが見えてきた数年前から、これからの15年をどう生きていくかをずっと考えていたんです
 事実、2020年には、15周年を祝う様々なライブイベントや企画が進んでいたという。だが、コロナ禍によってそれらは延期もしくは中止され、活動プランの大きな変更を余儀なくされる。May'n自身もその状況に戸惑いつつ、アーティストとして積極的に動くことで迷いを振り切っていった。
 「ワクワクするような企画がたくさんありました。実現できなかったものも、発表にすら至らなかったものも……。ただ、コロナ禍によって時間ができたからこそ、改めてエンターテインメントと自分の活動について考える機会にもなりましたね。昨年のあの状況を経て、2021年は力強く踏み出せているように思います

■現在・過去・未来、すべて詰め込んだ上で新しいMay'nを

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 “力強く踏み出している”と語る彼女の想いが音楽に込められたのが、2021年1月~5月まで5ヶ月連続で行われたマンスリーライブ、May'n 15th Anniversary Monthly Concert「1 to 5」であり、レーベル移籍第一弾となるフルアルバム『momentbook』だ。「1 to 5」では、毎回コンセプトを変えたライブを披露し、May'nというアーティストの懐の深さ、表現力の高さを発揮。全11曲で構成される『momentbook』では、新曲のみならず、flying DOG時代のシングルも収録され、アーティスト・May'nの現在地や温度感が手に取るように伝わるものとなっている。音楽的にも、得意とするハードなロック・ナンバーから、世界的なトレンドにも繋がるモダンなソウル~R&B、オーディエンスとの盛り上がりが想像できるポップでキャッチーなダンス・トラックまでそのカラーは多彩で、May’nのボーカルも様々な表情を見せるのが特徴だ。
「レーベル移籍第一弾ということもあり、現在・過去・未来、すべてを詰め込んだ上で新しいMay'nを届けたい気持ちがありました。新曲ではすべて作詞を手掛けているのもあって、今まで以上に私のパーソナルが見えるものになったと思います。今回、はじめてご一緒した向井太一さんやRin音さんも、ここ最近、私がすごく好きで聴いていたミュージシャンの方々で。ただ、敢えて音楽性を変えたいというよりも、私自身の趣向や考え方の変化を、音楽にもそのまま反映できれば、というスタンスですね」

■大石昌良さんが手掛けた「未来ノート」は、私の音楽人生へのエール

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 アルバムのラストには、バンド・Sound Scheduleのリーダーであり、アニソン界のトップコンポーザーとしても知られる大石昌良(オーイシマサヨシ)が手掛けた壮大なミディアムナンバー「未来ノート」を収録。May’n(本名=中林芽依)と、文房具・事務用品メーカー「ナカバヤシ株式会社」とのタイアップソングでありながらも、May'nの今後を指し示すような内容になった。
 「大石さんって天才だな!と思いました(笑)。ナカバヤシさんとのコラボであること、私の15周年記念であること、どちらも意識した内容になっているだけでなく、私の音楽人生に対するエールのようにも感じられて。これからいろんなことが人生で起きると思うのですが、「未来ノート」という曲があれば大丈夫だなと自信がつきました。それもあって、今回のアルバムは、まさに自分にとっての“メインストリート”が見えた作品になりましたね。自分の歩んできた道をまとめることができたし、まだまだ歩いていくだろう道が切り拓けたという意味でも」

■May'nの自分時間~新たにはじめたランニングとスイーツ断ち

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 もともと、ジムでのトレーニングやキックボクシングを趣味としており、コロナ禍以前もストイックなライフスタイルを送っていたMay'n。コロナ禍以降はジムにはあまり通えなくなったものの、体調を整えるための試行錯誤は続けているようだ。
 「ここ最近は、苦手意識があったランニングをはじめました。やっぱりこれからは持久力も必要なので。ランニングは距離ではなく、時間を60分と決めて走っていて、疲れたら速歩きに変えたり、辛くなりすぎないように気をつけています
 また、30代に突入し、アーティストとして舞台に立ち続ける体力を維持することや体調管理も彼女にとって大きな課題だという。それをクリアするために、食生活のさらなる改善にも着手。これまで欠かすことがなかった大好きなスイーツを断った。
 「どんなときでもアイスクリームを欠かさず食べてきた人生だったのですが、ここ二ヶ月くらい、意を決して断っています。体調を気にしているときでも、これまではバニラアイスをガリガリ君に変えるくらいで凌いでいたのですが(笑)、整体の先生に胃腸が良くないと言われまして。私の愛称が“部長”なのですが、“部長、胃腸、不調”は今後に響くなと(笑)」
 アルバムのリリースに向け多忙な日々を送っているものの、「あんまり休みたいと思わないんですよね。オフの日にも予定を詰め込んでしまう」というくらい、May'nは圧倒的にアクティブだ。その中で癒やしの時間や、リラックスする時間はあるのだろうか。
 「そうですね……今だとお取り寄せグルメを自宅で食べることですかね。地方の特産品だったり、好きなレストランのお肉だったり。今は焼き鳥をひとりで焼ける機械を買ってしまったので、それで焼き鳥をチマチマ焼くのにハマっています(笑)

■ライブとオンライン配信、どちらも大切にしていきたい

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 所属レーベルを変えて心機一転、これまでとは異なる地平から世界に向けて音楽を届けようとしているMay'n。外的要因による音楽活動の停滞を余儀なくされながらも、地道に体力づくりに励む姿は、歌を届けるプロとしての意識の高さとプライドを感じさせるものだ。秋にはミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』への出演も決まっている彼女が見据える、これからの歌姫像、May'n像とは。
 「これまで大切にしてきた生の現場と同じくらい、オンラインのイベントも大切にしたいなと思っています。ライブはナマモノなので、同じセットリストでもまったく同じ内容にはならないんです。私がお芝居やミュージカルに挑戦するのも、同じ脚本、演出であっても同じ公演はひとつもなくて、そのどんどん変わっていく姿が面白いからなので。一方のオンラインイベントに関しては、新しい可能性を感じています。先日も海外に向けてライブ配信をしたのですが、まだ行ったことがない南米の方がコメントをくださったり、微博(中国発のSNSサイト)のフォロワー100万人突破記念で開催したライブ配信でも、約30万以上の方が視聴してくださったんです。一度のライブに30万人が集まるのは無理ですけど、オンラインだったらそれが実現できる。だから、再び世界が行き来できるようになっても、オンラインライブは続けていこうと思っています

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【プロフィール】
May’n(めいん)
愛知県出身。2005年、弱冠15歳にしてメジャーデビュー。POPSからROCK、DANCE、R&Bと幅広く歌いこなす実力派女性歌手。これまでアニメ、ドラマ、映画、ゲームの主題歌を担当し、数多くの作品がトップチャート入りを果たしており、日本武道館や横浜アリーナにて5度に渡り単独公演を開催。また、中国最大手のSNS「WEIBO」アワード「WEIBO Account Festival in Japan 」にて、日本人初の3年連続受賞する等、全世界で精力的に活動をしている。
6月30日にはニューアルバム「momentbook」発売。秋にはミュージカル「ジャック・ザ・リッパー」に出演予定。
圧倒的な歌唱力と伸びのあるハイトーンヴォイスで国内外を問わず人々を魅了し続けているアーティストである。
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