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現人類は現人類でしかない

2024年が始まってはや3ヶ月が経とうとしていることに時の流れの速さを感じる.今年の国大きな問題としては「物流問題2024」が挙げられ4月からは物流関係の労働規制が厳格化されると話題になっているのかなと.

これも一種の未来の話である.というのも21世紀に入ってから未来予測系の話題が盛んになり、書店に行けば未来の産業だの労働だなので埋め尽くされていることに人間の体たらくさを顕著化したような現象が起こっている.AIの発展において重要な指針を表すとされるAGIの到来に関する議論も活発化し、2045年の到来が2030年まで短縮されたことに議論が起こる.しかし誰も予測のできない想像の未来の議論に過ぎない.

僕の考える未来予測というのは大きく分けて3つある.

1つ目は問題の未来予測、2つ目は技術の未来予測、3つ目は未知の未来予測不可能である.

1つ目の問題の未来予測は年金問題や人口減少に対する適応策を作ることによって可能にな未来予測だ.

マーケティングの領域でも使われるようなデータの活用によってある程度の未来は予測可能であることだ.例えば人口減少の推移は一定のスピードで起こっていることであり、その予測はグラフで表すことができる.年金問題については積立年金を導入することで解決できる未来予測は可能だ.要は現状の問題の推移に最適解を加えることで予測ができる未来である.

2つ目の技術の未来予測は可能な面と不可能な面がある.可能な面で言えば核融合発電といったある程度の技術力が開発され導入が行われるであろう大きな分野での予測である.実際にHerion Energyという核融合開発の会社は2028年にMicrosoft社に電力の初供給を行う旨の契約を締結したことを声明している.これは予測可能な未来である.一方の予測不可能な未来というのはブルーオーシャン的な市場に化学反応を起こし市場を180度転換させるよう未来である.例えば我々が日常的に使用するスマートフォンは17年の歴史しかない.2007年に初代のiPhoneがアメリカで発表され、日本に来たのは2年後のことである.それまではガラケーが市場を圧巻し、中にNokiaやBlackBerryといったキーボード付属の携帯電話が市場にいた.そこに突如現れた完全ディスプレイ型の携帯電話は180度市場を変えた.

他にも2022年の11月に登場したOpenAI社の開発するChatGPTは冒頭に出したAGIの未来予測を大きく早める結果となった.誰にも予測不可能だった未来である.技術の予測不可能な未来は今まで社会を大きくイノベーションさせてきたが誰も知ることができないものである.

江戸時代に黒船が来航すたときと同じ感覚である.普通の日常に突如謎の黒い塊が来航し国を開き、ありとあらゆる文化が入ってくる.そんな時代が今では世界一つで起きている.

3つ目の未知の未来予測不可能はノーベル賞級の未来と言える.例えば日本のノーベル物理学を受賞した小林益川理論は正に未知の大発見と言える.原子よりも小さい存在であるクォークの存在はそれまで“アップ”“ダウン”“ストレンジ”と3つだけだった.そこに急遽“トップ”“チャーム”“ボトム”が加わり6つのクォークの存在が認められた.それまでの研究ではクォークの研究となると4つ目の発見が進められていたが益川敏英氏は「4つ目が見つけられないのであれば6つ目が見つかるのでは?」として6つ目を見つけたのである.
これまでの物理学の歴史を大きく変えることになった結果である.

未来予測は社会を支えていく上で重要な指針になる.21世紀以前の予測は予言という形で人々を支えていたとも言われる.1990年代に流行ったのノストラダムスの大予言は一種の思想として人々を大きく動かしたに違いない.しかし2020年代の予測というのは手触りのある現実的な未来予測になっている.そのため人々は予測に信仰心を含めた追い求める未来として予測系の書籍が増えているように思える.しかし私的な解釈に過ぎず、正直なところなぜ人々が予測を求めるのかは分からないが、唯一言えるのは未来予測は現在の変化が結果として起こせるものでしかないということである.

今の未来はノストラダムスの大予言ではない.まずは未来を見るのではなく、現実の問題を俯瞰して解決する方向に向かうために労力を費やすべきである.

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