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西友のティッシュに学ぶビジネス学。顧客目線の重要性

先ほど、なんとなく西友に行ってティッシュを買って感動した.
(いきなり受験と関係ない話で恐縮だがノートではもともと本業と関係ない話もたくさんして行く予定だったので問題ないとしよう.)

まずは西友に売っているティッシュの実物を見て欲しい.
「きほんのき」シリーズのティッシュだ.

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これは西友のプライベートブランド製品(小売だけでなく製造も西友自社で行なっている商品)である.

一見何ともないこのティッシュたが,曲がりなりにも自分でビジネスを経営するようになってその凄さが分かった.


西友のティッシュのすごさその1:外箱がない

まずはこのティッシュ,外箱がない.
外箱ありのタイプもあるのだが,売り場で一番目立つこちらのタイプは外箱なしだ.


ビニールの包装がされてこそいるが一般的なティッシュのような紙製の外箱がない.

よく見ると「ゴミが減らせる箱なしタイプ」と書いている.

もちろん私は「地球にやさしい!エコだね!すごい!」というしょうもないことが言いたいのではない。
まず外箱がないことによってどういうメリットがあるかと言うと、商品の体積が減らせる。
ティッシュ本体自体はビニールの包装に圧縮して詰めることができるので、体積が1割くらい節約できると思われる。

これはつまり輸送コストが下がることを意味する。

メルカリやラクマと言ったフリマサービスを使ったことがある人なら分かると思うが、低価格商品は輸送費の割合がでかい。
例えばメルカリで300円で本を売ったのにそのうちの250円が送料で消えてしまった、といった経験を持ってる人も多いと思う。
商品の体積を減らすことで1回の輸送トラックに詰め込める量が増える。
これは輸送回数を削減できることを意味する。
なんにせよトータルで大きなコスト削減だ。
そもそも外箱を製造しないことそのものがコストカットにもなっているのも見逃せない。
ティッシュ5個セットで確か200円しなかったと思う.

西友のティッシュの凄さその2:徹底した顧客目線

「そもそもこのティッシュ、外箱をつけなくてもいいんじゃね?」と言う発想に至った社員は非常に有能である.
西友のお得意様だと思われる主婦層は自前のティッシュ外箱を持っている家庭も多い.
ぶっちゃけ外箱がなくても製品の訴求力自体は変わらないのである.

外箱のあるなしよりも、少しでも価格を下げたりティッシュ自体の品質を上げた方が、そういった主婦層には響くと思われる.
品質の点でいうと、鼻セレブ等の高級ティッシュよりは質が悪いがその辺で売ってる格安ティッシュよりはだいぶ使い心地がいい。
普段使いとしては基本的に文句なしだろう。

こういった低価格かつしっかりしたクオリティ商品をたくさん揃えることで、
「そこそこ質のいいものが欲しければ西友に行くのが一番安い」
というイメージを顧客に植え付けることに成功してきたのだろう。

多少世界観が異なっているが、このイメージ戦略は無印良品にもつながっている気がする。
さすがウォルマート。


西友のティッシュの凄さその3:キャッチコピー

極めつけは、キャッチコピーの付け方である。
先程のハナシとも関連するが、このティッシュは西友とお客さんの両者に対する利益を確保しながら、キャッチコピーはあくまで客目線でつけられている。

「外箱なしでコストダウンに成功!」
といった自社視点の糞コピーにはしていない。

主婦は環境問題にうるさい人も多いので、「ゴミが減らせる箱なしタイプ」というキャッチコピーの付け方は非常に上手いと思った。

二流のビジネスマンは、ついつい顧客目線ではなくて自分目線で物事を考えてしまうが、さすがにそういう隙がないなと感じる。


日常にビジネスのヒントは溢れている

ということで、買い物していてすごいと思う商品があったのでなんとなく紹介してみた。
まだまだ日常にビジネスのヒントがあふれているはずである。
私自身、最近家庭教師のレオンという家庭教師派遣サービスを立ち上げたばかりである。
この事業が、お客さんにとって有益なものになるように日々ブラッシュアップしていきたい。

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