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大切なものは、いつも身近に

 私は外に何も求めない。

 心が落ち着く幸せを感じるものは、いつも手の届く範囲にある。

 朝、起きた時の愛猫とのあいさつ。

 朝、香ばしい香りの一杯の味噌汁。


 特別なものは嬉しいのだけど、

 それは雨の日が続いた後の晴れのようなもの。

 幸せは、いつも素朴に満ちている。 


 昼、あくびをしている自分。

 昼、アンニュイな愛猫の寝顔。


 私たちは、外に何かを求めたり、何かを願うけれど、

 本当は、自分の手に持ち歩いているものだ。

 普段、自分の手なんて見ないものだから、忘れてしまうけど。


 夜、暗い道を歩けば、休まりを感じさせてくれ、

 夜、一息つけば、呼吸が自然からのものだと感謝できる。


 私たちは手を伸ばす事を教えられる。

 その先を見つめる。

 いったん胸に手を当てて。

 そうして手を伸ばしてみよう。

 自分の身近な幸せが、相手の幸せに繋がるように。 

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