深夜の立ち飲み屋、女は胡瓜をつまみながらハイボールを飲んでいた。
向かい合った木目の壁が、ときおり彼女に頷きかけているようだった。後ろの方では2人客や団体客の談笑が満ちていが、そこだけ音のない空間が佇んでいた。
20分ほどして彼女は店を出た。レジの店員にさりげない笑みを投げて。

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