アニュス・デイ(詩集 晩夏香)
アニュス・デイ
彼女のことは忘れよう
そして五月の木漏れ日に包まれて
優しい動物に戻ろう
振り返ると夕闇が近くまで迫っている
青い落日はそのしたたり
この宇宙もひとりの開墾には価しないから
それでも諦めずに
歩こうと
あなたをあてもなく探す
誰もいない静かな森で
そこにあなたを埋める
かしこに、しなやかな手つきの魔物たちと
砂丘には季節はずれの花を植える
木はすべて刈る
(以下略)
※ 全文は、詩集「晩夏香」(有料記事)に所収
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