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慣らし保育ラプソディ

8月から第3子も保育園に入ることができた。かつて住んでいた横浜市では年度途中入園など到底不可能だったので、地方の良さをここで感じている。(ただし一度落ちています。地方でも落ちる可能性は十分あり!)福岡に移住した当時、私は無職だったため上2人は幼稚園に入れた。つまり最後に保育園を利用してから5年以上が経っている。上2人のときの慣らし保育がどんなものだったかほとんど記憶がない。


実際に登園できたのは…

8月1日から慣らし保育を開始したが、10日もすればお盆休みがある。保育園自体はお盆でも開いているが、親が休みの日はぜひ家で過ごしてくださいというのが多くの保育園の方針だ。慣らし保育中ということで休むことに多少ためらったが、先生と相談して休んだ。乳児にとってずっと一緒だった母親と離れることは相当な不安に違いない。ここでちょっとブレイクを入れるのがかえっていいかもしれないという判断になった。

問題はお盆休み明けだ。
保育時間が延びるとそれに比例して体調不良の日も格段に増えた。これはもう免疫のない天使たちが必ず通る道であり仕方ない。保育園や幼稚園では多くの病やウイルスに感染し感染させ合う場である。こうやって多くの免疫をつけて逞しくなっていく。特に入園して最初の1年は無菌状態から色々な免疫を獲得する。上2人の経験上、年間4分の1程度は熱を出して休むような体感だ。
うちの第3子もご多分に漏れず次々と免疫を獲得していった。といえば聞こえはいいが、要は熱を出して何度も休んだということだ。9月に限っていうと登園予定日が19日に対し、実際に登園できたのは13日。登園率は68.4%にとどまる。後述するが、1週間まるまる休んだところもある。夏でこの状況なのだから秋冬に入ったらどうなるのだろうと震えが止まらない。(上2人は嫌がっているが、時が来たらインフルエンザ予防接種を一刻も早く済ませると母は決めている。)

子ども本人も体調不良で辛いだろうが、呼び出される保護者も同じくらい辛い。こう言ってはアレだが自分のせいではないのに各方面に頭を下げ、休み明けはカバーするために必死で追い上げる必要がある。
今回私は求職中なので都合をつけやすかったが、早めに慣らし保育を終えている保護者は大変だなと思いを馳せた。ましてシングルでやっておられるご家庭は本当に大変だろうなあと勝手に心を傷めてしまう。

その合間で

第3子が免疫獲得を進める合間を縫うようにして、私は求職活動を続けた。夜間にアプリでマークしておいた求人を再確認し、履歴書や職務経歴書を書き直した。家にプリンタがないのでコンビニで必要書類をネットプリントをした。これを数回繰り返した。何せ求職中という身分で保育園を利用しているため、入園から2.5ヶ月後には就業証明書を提出しなくてはならない。市内であること、ほぼ定時で帰れること、子どもの体調不良で突発的な休みも取れることだけを条件としてあとは選り好みしている場合ではない。結果、ありがたいことに仕事は予想より早めに見つかった。お盆明けから求職活動開始して、10月1日に入社できることになった。

求職中に少しでも免疫を

私の仕事復帰まであと2週間というタイミングで、また保育園から呼び出された。お昼寝あけの目ヤニがひどいので小児科でなく眼科を受診してくださいと保育園から言われた。
かかりつけの小児科はネット予約できるので日頃助かっている。一方の眼科は高齢者層に配慮してなのかネット予約はおろか普通の予約もしてくれない。当日に受付してひたすら順番を待つ必要がある。乳幼児連れには非常に辛いが、なんとか耐えるしかない。
1時間の待ち時間に対して診察は3分。結果的には流行り目だった。後日そこに発熱の症状も加わり、「こうなるとプール熱ですね」と小児科で診断を受けた。まだ残暑厳しいとはいえプールなど入っていないが…?プールがなくてもプール熱はあるんですね…などと意味不明なことを口走った。

金曜に眼科を受診し、祝日明けの火曜に小児科を受診し、あとは解熱するのをひたすら待った。ここにきて1週間以上も連続で休んでしまった。大混雑の眼科も小児科も調剤薬局も私のメンタルをかなりダウンさせた。1才の機嫌、ミルク、食事、お昼寝の時間を逆算したり、できなかったりしながら家と病院を行き来するのは大変だった。
だが同時に、10月に入る前でよかった~と心から思った。同じことが復職後(しかも新しい職場)に起きたら、上記のてんやわんやに追加して職場への報告と謝罪が入るわけだ。余計メンタルにくる。
もちろん我が子はかわいいし、この子の健康が第一だ。第3子だって小さな体で頑張ってこの世界に慣れようとしてくれている。しかし、プール熱という診断をされてからカレンダーに目をやると仕事開始まであと6日しかない。新しい勤務先の初日から休むのは何とか回避したい。この6日間で第3子の体調を元に戻す必要がある。私が誰にも頭を下げることなく休める期間中に、少しでも多くの免疫を獲得してくれたほうがいい。この一週間は大変だったけれど、タイミングとしてはギリギリ助かったと胸を撫でおろした。

感情が成仏できていない

夫が羨ましい。
子どもが熱を出しても休むことはないし、誰に頭を下げるわけでもない。保育園を探し、見学して申込み、慣らし保育に行かせて発熱したら看病する。並行して小学生の学童申込み、朝食の用意、宿題のチェック、習い事の送り出し。そして全員分の夕食準備をする。これらをやるのはなぜか私一人だ。家族の人数が増えて形が変わっても夫は自身のライフスタイルを変えなくていいのだから心から羨ましい。そのくせ1歳のお祝いのときは産んでもいないしメイン育児もしていないのに浴びるように酒を飲んでいた。主役は誰なんだ?この1年間奮闘したのは私だと思うのだが??私だって飲みたいのに、その日はノンアルでドライバーをすることになった。
2人の子なのになぜこうした差があるのだろう?とたまに天を仰ぐ。自分達で決めた生き方だからしょうがない。けれど、母業を10年やってきてもまだこういう愚痴が出る。きっとそれは欲しい言葉や行動が夫から貰えず、感情が成仏できていないためだろう。「いつもありがとう」とか「代われなくてごめん」とか月並みな言葉でいい、ただし他の誰かではダメだ。夫が言ってくれないとダメなのだ。いつか夫は言ってくれるだろうか。

さあ、いよいよ私の仕事が始まる。
長いようで短かった慣らし保育ラプソディが終わるのだ。月並みな言葉になるが、精一杯がんばるぞ!


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