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【SEY Coffee】 あなたをYESと唸らせる、ニューヨークで一番のコーヒー。

星の数ほどあるニューヨークのコーヒーショップ。
ニューヨーク発のVarietyOsloGrumpyDevociónをはじめ、ポートランドのStumptown、フィラデルフィアのLa Colombe、シカゴのIntelligentsia、京都のArabica%、デンマークのLa Cabraなど、ローカルからインターナショナルまで、多種多様な店がしのぎを削ります。

しかしながら正直に申しますと、全てのコーヒーショップが5つ星というわけではありません。こだわりのコーヒーはもちろん、軽食、内装、雰囲気、この項目全てを満たすお店はなかなか難しいですが、私が総合的に一番と考えるのが「SEY(セイ)」です。

ドアの反対から読むと「YES」


「YES」を逆にスペルしたユニークな名を冠したこのコーヒーショップは、ニューヨークのコーヒー界をリードする存在で、Food & Wine誌では米国ナンバーワンカフェに選出されたことがあります(2022年現在もNYでナンバーワン)。

暑すぎず・寒すぎない気候になると開く、この大きな窓


ブルックリンはブッシュウィック地区に一店舗のみを構えるSEYは、朝早くから客足が絶えることのない人気店。地下鉄「L」線の「Morgan(モーガン)」駅から歩いてすぐ、ガレージを彷彿とさせるインダストリアルな店構えが目を引きます。自然光が心地の良い開放的な店内は植物で彩られ、いかにもブルックリン的な雰囲気が漂います。

むき出しの配管と、バラエティに富んだグリーン
明るくクリーンミニマルな空間


SEYではロースターを併設しており、ここで焙煎されるフレッシュなコーヒー豆は他のカフェやレストランでも使用されています。豆はもちろん店頭でも購入できますが、オンラインでは単品もしくはサブスク形式での購入が可能です。

自分のペースで飲めるコーヒー


ここでコーヒーを楽しむなら、SEYが誇る高品質の豆の味がダイレクトに伝わるプァーオーバー(ハンドドリップ)をぜひ!豆の種類は時期によって変わりますが、数種類の中から好みの豆を選んでドリップしてもらえます。

木のトレイの上に、ガラスのデキャンタに入って出てくるコーヒーは、自分で好みの量を注いで飲むスタイル。そして横にはお口直しのスパークリングウォーターも!とても気が利いています。こんな素敵なプレゼンテーションで提供してくれるカフェは、私の知る限りニューヨークでもここだけではないでしょうか。

暑い日の定番はコールドブリュー
L’Imprimerieのペイストリーと一緒に


他にはコルタドなどエスプレッソベースのドリンク、コールドブリュー(水出しコーヒー)、そして地元ブルックリンの「Raaka」のチョコレートを使用したホットチョコレートも、全てのドリンクが秀逸なのでハズレなしです。

また、小腹が空いている朝やおやつタイムには、コーヒーのお供もぜひ頼んでみてください。SEYでは同じくブッシュウィックにあるフレンチベーカリー「L’Imprimerie(ランプリマリ)」の美味しいクロワッサンやペストリーを提供しています。ここではローカル同士が手を組んで、L’Imprimerieで提供しているコーヒーはSEYの豆なんですよ。

どれにしようか、いつも迷ってしまう


カラフルなパッケージも美しいSEYのコーヒー豆は、ニューヨーク土産としてもおすすめ。基本的にはシングルオリジンですが、デカフェやブレンドも置いています。

個人的な印象から述べると、ダークローストの豆は少なく、豆の繊細なフレーバーや奥行きを最大限に味わえるようなロースティングに仕上がっています。北欧系の明るい酸味がある豆が多い気がしますが、ほとんどのプロセスがウォッシュドのため豆の個性が分かりやすいのもポイントです。

箱にまで、ちょっとした演出がにくい


フェアトレードという概念はもはやスタンダードで、ウェブサイトには豆の産地、生産者、生産過程、コストに至る情報が全て明確に開示されています。SEYの豆は一箱250gでだいたい$25(2,900円)なので決して安価とは言えず、大手チェーンの台頭で安いコーヒーに慣れてしまった現代人からすると少し躊躇してしまうかもしれません。しかし、コーヒーの生産者さんが持続可能に質の高い栽培・生産を続けていくには、消費者が正しく理解し、購入することでサポートすることができます。消耗品ではなく嗜好品としてのコーヒーと考えれば、まっとうな適正価格なのではないでしょうか。

いつもアクティブなカウンター


さて、まだまだ海外旅行も難しいこのご時世・・・過去にSEYの動画を作っていますので、こちらもぜひご覧いただければ幸いです。この開放的なカフェの雰囲気、いかにもブルックリンらしいグラフィティに溢れたブッシュウィックの様子など、旅行気分を味わっていただければ幸いです!


それではまた次回。

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