『別冊シティロード゙』No.1「特集:もうひとつの'80年代を読む!」目次
1971年(昭和46年)12月、エコー企画が、小泉卓史編集長の東京のコンサート情報誌『コンサートガイド』(60円)を創刊し、レコード店などで無料配布した。
1972年(昭和47年)4月10日、中央大学在学中の22歳の矢内廣(やない・ ひろし、1950年1月7日~)が月刊の首都圏の映画・演劇・音楽イベント情報誌『ぴあ』を創刊号(100円)で創刊した。
1974年(昭和49年)6月、『コンサートガイド』が書店、楽器店、ライブハウスなどでの市販を開始した。
1974年(昭和49年)12月20日、ぴあ株式会社が設立された。
1975年(昭和50年)9月、『コンサートガイド』が、映画、演劇、スポーツなどのイベント情報やレビューを拡大し、『シティロード』に改称した。
1979年(昭和54年)9月下旬、『ぴあ』と『シティロード』が10月12日号から隔週刊に切り替えた。
1979年(昭和54年)12月、『シティロード』が1月号から再び月刊に戻った。
1981年(昭和56年)6月30日、瀬下幹夫編集の『別冊シティロード゙』(エコー企画)No.1「特集:もうひとつの'80年代を読む!」(380円)が刊行された。
■映画
28歳の四方田犬彦(よもた・いぬひこ、1953年2月20日~)、西嶋憲生(にしじま・のりお、1952年~)、武田潔(1954年~)、座談会「アメリカ映画だけが映画じゃない!:今、刺激的な映画の世界マップ」
●80年代の映画作家10傑
①ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー(西独)――魂をむしばむ不安と倦怠を放射して(出口丈人)
ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー (Rainer Werner Fassbinder、1945年5月31日~1982年6月10日)
②ハンス・ユルゲン・ジーバーベルク(西独)――〈ブレヒトVSヴァグナー〉のパラノイアックな饗宴(西嶋憲生)
ハンス・ユアゲン・ズューバーベアク(Hans-Jürgen Syberberg、1935年12月8日~ )
③エリック・ロメール(仏)――端正な鄙猥さが紡ぎ出すフィルムの畸型性(武田潔)
エリック・ロメール(Éric Rohmer、1920年3月21日~2010年1月11日)
④ニコラス・ローグ(英)――イメージの迷宮に誘うローグ・マジック(32歳の滝本誠(1949年1月19日~ ))
⑤デビッド・リンチ(英)――人間と動物の境界線を侵犯する悪夢の映像(四方田犬彦)
デイヴィドゥ・リンチ(David Lynch、1946年1月20日~)
⑥ダニエル・シュミット(スイス)――デカダンスに酔いしれるバロック映画のマエストロ(西嶋憲生)
ダニエル・シュミットゥ(Daniel Schmid、1941年12月26日~2006年8月5日)
⑦テオ・アンゲロプロス(ギリシャ)――ロングショットと360°パンが生みだすあらゆる暴力への抵抗の映像詩(50歳の佐藤忠男(1930年10月6日~2022年3月17日))
スオドゥロシュ・アンゲロプロシュ(Theodoros Angelopoulos、1935年4月27日~2012年1月24日)
⑧ヴェラ・ヒティロヴァ(チェコ)――聡明にしてデタラメな過激さ(武田潔)
ヴェーラ・ヒティロヴァ(Věra Chytilová、1929年2月2日~2014年3月12日)
⑨フェレンツ・コーシャ(ハンガリー)――新しい現実と未知の領域(出口丈人)
フェレンツ・コーシャ(Ferenc Kósa 、1937年11月21日~2018年12月12日)
⑩キン・フー(香港)――香港功夫電影的天才導演!(四方田犬彦)
フー・ジンチュエン(胡金銓、1931年4月29日~1997年1月14日)
45歳の蓮實重彦(1936年4月29日~)、48歳の松田政男(1933年1月14日~2020年3月17日)、対談「日本映画の転形期をめぐって:'80年代、ニュー・ウェーヴへの期待と危惧」
●若い映画人5人の発言
35歳の長谷川和彦(1946年1月5日~)「〝連合赤軍映画〟実現のためのオレの闘い」
24歳の山川直人(1957年4月10日~)「自由を我等に」
25歳の山本政志(1956年1月24日~)「山手線公式と佐々木小次郎」
30歳の池田敏春(1951年2月23日~2010年12月24日)「私小説的ロマン・ポルノへの訣別」
33歳の高田純(1947年12月11日~2011年4月21日)「東映映画の活力よもう一度 新作『ダンプ渡り鳥』に賭ける!」
■ロック
●ニューヨーク・ロック・レポート「ポスト・パンクはファンク・ビート・ジェネレーション」(37歳の今野雄二(1943年10月5日~2010年8月2日))
●ロンドン・ロック・レポート「ロックミュージックの終焉、そして新しい〝音〟の行方」(山本貴志)
●日本ロックの現状
①「変身の中のオリジナリティ――細野晴臣・加藤和彦・鈴木慶一論」(今井智子(1954年~))
②「ベーシックなロックを叩きつける福岡ビート・ウエイヴ!」(山津智、藤川Q(藤川理一))
●新しい音の仕掛人たち
「現代プロデューサー論」(29歳の鈴木慶一(1951年8月28日~))
●'80Sブライテスト・ホープ10(赤岩和美、藤川Q)
ミスティ・イン・ルーツ(Misty In Roots)
ブラック・ウフル(Black Uhuru)
ジェイムズ・ブラッド・ウルマー(James Blood Ulmer、1940年2月8日~)
ラウンジ・リザーズ(The Lounge Lizards)
ポリロック(Polyrock)
バウハウス(Bauhaus)
ニュー・オーダー(New Order)
スパンドゥ・バレー(Spandau Ballet)
エコー&ザ・バニーメン(Echo & the Bunnymen)
ニュー・エイジ・ステッパーズ(New Age Steppers)
■演劇
●ニューヨーク演劇レポート
「ブロードウェイの見果てぬ夢」(33歳の青井陽治(1948年3月3日~2017年9月1日))
34歳の衛紀生(えい・きせい、1947年1月26日~)、山本健一(1944年~)、和気元、鼎談「新たなる劇的な季節を迎えて:'80年代演劇の笑い」
●ローリング・エイティと遊び戯れるフレッシュ劇団5
転位・21
夢の遊眠社
秘法零番館
北村想とそのグループ
早稲田新劇場
1992年(平成4年)9月、エコー企画が倒産した。
1992年(平成4年)11月25日、吉村周三社長の出版広告代理店「西アド」が『シティロード』を復刊した。
1994年(平成6年)2月、『シティロード』が4・5月号をもって廃刊となった。
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