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箱根① : 仙石原で料亭旅館へ | 旅行記

9月って、なんか疲れません?

私は疲れました。そして更に疲れているのが、祖父の葬儀からなにもかもやっている母。

よし。こんなときに必要なのは、箱根です。

小田原で海鮮丼


新宿からロマンスカーで1時間半ほど、まずは小田原に到着。

熱中症になるレベルの暑さ

9月中旬と思えない暑さです。海が近いからか風は強いけれど、日差しがとにかく痛い。急いでお目当てのお店へ向かいます。

箱根へ行くのになぜ手前の小田原で降りたのかというと、ランチで行きたいお店があったからです。

駅から2,3分のこちら『サカナキュイジーヌRYO』は、小田原の地魚を美味しく頂けるお店。

生ビールと小田原刺身かまぼこ
鮪の酢味噌掛け・あぶり3種丼

箱根や湯河原に行く時は必ず寄るこのお店、食べるもの全部が美味しく居心地がよいので最高!

今回のあぶり3種丼は、鰆・アブラボウズ・鮪でした。アブラボウズは深海魚ですが、たっぷりと甘い脂が乗っていて炙りにぴったりでした。

仙石原ですすき草原へ

小田原からバスで仙石原へ。バス停に50人ほど待っていて目眩がしました。そんなに混む時期だったっけ…まだ紅葉には早いし…。

窓いっぱいのすすき

仙石原に差し掛かり、突然バスの窓がすすきでいっぱいに。そうだ、仙石原ってすすきの名所だ!

せっかくなので、軽く見に行きました。

標高700mのこの草原は、かながわの景勝50選にも選ばれているこちら、東京ドーム5個分の広さだとか。
一番の見頃はもう少し先ということで、まだ穂が開ききっていない青さの残る様子でしたが、丘いっぱいの金色と空の青、1本だけある道のコントラストが素敵でした。

後に、3月に山焼きをして全てのすすきを焼き払うことを知りました。害虫の駆除や良質な草を育てることが目的らしく、なかなかすごい光景ですよね、一度でいいから実際に見てみたい…!

空が低い!!!

料亭旅館でゆったりと

さて、すすき草原から歩いて数分。今回のお宿は、かなり奮発しました。自分と母親へのご褒美なので、いいところに泊まりたくて…!

『いちい亭』は、仙石原の静かな空間に設えられた6部屋しかない旅館。ハイレベルなお料理と丁寧な接客、そしてゆったりとできる広い部屋が人気のお宿だそうで、予約してからずっとずっと楽しみにしていました!

敷地に足を踏み入れてきゃっきゃとしていたら、すっと仲居さんが中から出てきて迎えてくださり。「お帰りなさいませ」という言葉に、思わず背筋が伸びてしまいました。

素敵すぎる旅館内部

普段のホテルや旅館は入口に受付カウンターや売店がありますが、いちい亭にそのようなものは一切なし。

正面に立派な生け花、そして床はすべて綺麗な畳、のみ。靴を脱いで上がると、そのまま直接部屋に案内されました。

畳の部屋が2つと洗面所、バス、トイレ
庭のイチイの木は名前の由来だとか

部屋数が多く、明るくてとても綺麗です。高級旅館でありながら、なぜか気がゆるんでくつろいでしまう不思議設計。

廊下がおしゃれすぎ

案内いただいてすぐに部屋でお抹茶がいただけたのも嬉しかった!
その後に緑茶を入れてもらえたのも、温かいものか冷たいものか選べたのもよかった…

貸切風呂は至高の時間

温泉は2つあり、どちらも貸切風呂。食事前は受付順で時間交代制、その後はチェックアウトまで好きなときに使用できます。

温泉までの道のりは半分外
檜風呂
お風呂に行く途中で出会ったカエルの親子

檜風呂、とても広くて木の香りがいっぱいで、とても贅沢な空間でした。4~5人用くらいのお風呂だったので、2人で入ると広すぎるくらい。

大きな窓からは明るい日差しと緑が差しており、少し開けられた両側からは心地よい風が。
何時間でも入っていられる…!

湯上りに涼めるラウンジ
庭に鹿がいた。可愛い

どこもかしこも丁寧に手入れされていて、清潔かつ洗練された雰囲気。それでいて息が詰まるようなこともなく、どこにいてもただ静かにゆっくりとくつろげる、そんな旅館です。

お待ちかねの夕食

さて、温泉にも入りゆったりしたところで。

品数が多い〜!

部屋食なので、まず献立が届きました。品数の多さと内容の豪華さに、期待が高まります。

前菜

来ました、前菜6種!
秋のあしらえが美しく、手をつけるのも躊躇うほど。2人分が一緒に盛り付けられてくるので、手前に移します。

このようなかたちに。ひとつひとつ、どれも繊細で美味しかったけれど特に合鴨ロース煮が最高でした。これは、日本酒…!

仙石原

日本酒です、呼ばれました。さっぱりめで飲みやすい!

土瓶蒸し仕立て

器が素敵すぎて…。
松茸、名残鱧、新銀杏、湯葉など、夏の終わりと秋の始まりを感じる1品でした。今回、秋の献立でありながら鱧が多く使われていて、鱧好きとしてはめちゃくちゃ嬉しかった!

造り 旬の鮮魚盛り合わせ

美しっっっっ…!
見た目から存分に驚かせ、そして楽しませようという気概がすごい。すごすぎる。
帆立、金目鯛、鮪どれも美味しすぎて、お酒が進んでしまいます。特に金目鯛、脂と旨みがとてつもなかった。

箱根は山奥ということもあり、あまり美味しいお刺身に巡り会えないことも多いのですが、これは美味しすぎました。

焼肴 富士鱒養老磯辺焼き
強肴 黒毛和牛サーロインステーキ
止肴 鱸甘酢あんかけ
栗めし釜炊き

全体的に野菜が多めで、品数が多くボリューミーなのにお腹にすっと入りました。

もともと私は栗ご飯があまり好きではなく、なぜわざわざご飯を甘くするのかと不思議でした。でもこれは、栗とご飯を別で調理しているのか栗が硬さを保ったままで塩味が効いており、さっぱりとした中で栗の甘みがふわっと広がるものでした。今まで食べた栗ご飯の中で一番美味しかった!

ご飯はいったんここで終わり、もう一度お風呂へ。最後のデザートは冷蔵庫に入れておいていただけたので、紅茶をいれてゆっくりと。

水物 梨ワイン煮ゼリー掛けと果物

ティーカップが、旅館のマークが入ったWedgwoodのものだったのが素敵。ゼリーは上品な甘さで、ぱんぱんになったお腹にもするすると入ってしまいました。

満腹…!

料亭旅館と銘打っているので食事に期待していましたが、本当に本当に美味しかったし美しかった…。大満足です。


さて、22時ころから雨音が聞こえてきた気がしましたが。まあ、休んで明日に備えましょう…。

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