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【シャニマス記事】薄桃色はこんがらがり、俺はぐちゃぐちゃになった。【アルストロメリア】


タメ口はづき概念!?


 今回新たに追加されたアルストロメリアイベント、【薄桃色にこんがらがって】。まず最初に言いたい。

お前これストレイライトの十八番ちゃうんか?

対立と昇華がテーマかなぁみたいな感じで記事書いた後に一番縁遠いユニットでこれをやられたらもう困っちゃう。何が困るかって、もうどのユニットがどんな事をしようがおかしくない状況になってしまうのだ。感謝祭ではアンティーカ(咲耶)が解散というものに触れてしまいユニットがすれ違うと言うものもあったが、いよいよ幸福論すらその手で影を落としてみようかというライターには恐怖すら感じる。

 今回の記事に関しても、ただ個人の感想みたいなものを垂れ流していくだけになるので解釈違いが起きても無視して頂きたい。あと一応ネタバレ注意とだけは言っておきたいと思う。


・Back in the days

 事の発端は甘奈がとある雑誌のカバーガールのオーディションに参加する事になるところから始まる。なんとシード権まで獲得しての参加だ。張り切る甘奈、甘やかす千雪、褒めちぎる甜花…。

はい、幸福論🙏

こんなあまあま甘奈⭐︎じゃ駄目だから厳しくしてくれという要望に応えて千雪が思いついた方法、それが今回の1つのキーポイントである『反対ごっこ』だった。本心の逆を言えば自ずと厳しい言葉になる。そんな風に始めたお遊び…。
そんな和気藹々とした雰囲気の中で状況を変えた一言、それは甘奈の受けるオーディションが『アプリコット』という昔千雪が憧れていた雑誌のオーディションだという発言。

 ただ昔読んでいた雑誌というだけなら良かった。しかしこの雑誌は、《千雪が雑貨店に勤めたいと、小物作りへと情熱を注ぐようになったバイブルそのもの》だ。過去の憧れが見える所まで現実味を帯びてやって来てしまった。ある意味で夢の様な事だ。しかしその夢に1番近い所にいるのは、選んだ道で手にした大切な仲間だった。間違い無く応援したい。でも、自分もそこに立ちたい。2つの反する感情でぐちゃぐちゃになる千雪。こんがらがるなんてもんじゃ無い。

自分を形成する小物という要素も、世界観も、ファンタスティックになるための全てがある『アプリコット』。千雪の口から出た大好き。そして「なんで、どうして」という感情。
自分の物なんかじゃ無いのに、誰かにとられてしまう様な感覚。それを口にしたら壊れてしまうかもしれない今の「世界」に対する恐怖。選ぶのと同じくらい、選ばない事も勇気が必要なのだ。

"1人だけの痛みに耐えて 壊れてもちゃんと立って 諦めた事 黄金の覚悟"
-BUMP OF CHICKEN 〜firefly〜より


 ところで、これを見て欲しい。

千雪のs-SSRであるこのカードの最初のコミュである【トーキング・トースト】。これと今回の薄桃色のコミュを重ねてみよう。

絵本の中の"ピクニック"

"トーキングトースト"

消えない思い出の中で、鮮明に思い出せる『アプリコット』の記憶。こんな残酷な事があるだろうか。好きだからこそ言えない"大好き"の言葉。これが愛じゃ無ければ何と呼ぶのか、僕は知らないよ。


・カルマ

 

 2人だって伊達に一緒にやって来ていない。千雪の変化には敏感だ。隠した千雪の気持ちに気付いた2人はこのまま甘奈だけがオーディションを受けていいのかと悩む事になる。
そんな中、甜花に思わぬ事態が降り掛かる。

キチぃ〜〜

まさかのカミングアウトを思わぬ形で聞いてしまう甜花。キツすぎる。実際にオーディションを受ける甘奈と、思いを秘めた千雪の狭間で知ってしまう衝撃の事実。そんなまさかとPに確認するがやはり勘違いではない。大好きななーちゃんの勝利はもう決まっている。ひとつ分の陽だまりに、ふたつはちょっと入れない。では、大好きな千雪さんの思いは?

"何と戦うのか。"その答えを見失うPと甜花、自らのケジメの為に他者を利用する事になるとはづきに弱味を見せる千雪。ここで過去に私が書いたストレイライトの記事を見てみよう。


幸福論どころではない。

なんてこった。キラ・ヤマトは再び再臨する。舞い降りる剣、カッコいいですよね。
というのは置いておいて、やはり今回のイベントはストレイライトが既になし得たと思われたユニット内の争いを、このアルストロメリアという幸せ空間でやろうという暴挙なのだ。なんてこった。どの様にして物語は収束するのか、これからの展開や如何に…。


・You are my…

"自分で選んで来たのに 選ばされたと思いたい 一歩も動いちゃいないのに ここが何処かさえ怪しい"
-BUMP OF CHICKEN〜(Please)Forgive〜

 甜花と2人きりの際に零れ落ちた言葉。

「怖い」

 何に怯えているのか?それは、全てを出し切った先に有る勝敗が『アルストロメリア』そのものを壊してしまうのでは無いかという恐怖。千雪は本当はオーディションを受けたがっている、甘奈に伝えられたその言葉を受け止めた上で押し付けられる全力での闘い。互いが思い合う中で、それでも譲れなかった千雪の思い。その覚悟を受け止め切れる自信が甘奈には無かった。
しかし、このコミュの中で一際光る場面がある。それは…

甜花ちゃん!?!?

 



 実は時間無くて書けなかったんですが、途中まで書いてた記事に甜花のやつがあったんですよ。最後まで書けばよかったと後悔しましたねこれを見て。
甜花がアイドルをやっている理由って『甘奈』そのものだったんですよ。向いていないけど、甘奈が勧めてくれたのだからと始めるんです。でもやっぱり大変で、諦めそうになって。もう少しやってみようと言われてそこでまた頑張って。偉いよね。この辺は過去のアルスト記事で書いたんですけど、そうやって甘奈の事を考えながらアイドルをやっていた甜花が、とあるコミュでアイドルとして強く自分という存在を踏みしめたんですよ。
【I♡DOLL】大崎甜花 というp-SSRのコミュをまだ見ていない人はそれのネタバレにもなるので一応注意なのだが、このカードは物凄い成長を描くカードとなっている。

ふつくしい…


 まず、初めの【I am a DOLL】というコミュ、開口一番にPが居なくても大丈夫です!と意気込む甜花から始まり、頑張っているところにPが駆けつけると作っていた無表情を崩してしまうという可愛らしいシーンが展開される。その中でも見て欲しいのがこのシーンである。

 ここ、さり気無く凄い。甘奈の為にと続けて、甘奈と比べながら進み、甘奈の立っていたステージに立つ事に怖気付いていた甜花の事を理解している一言。誰かの模倣でも、何かの模造でも無いという大崎甜花を認める大事なシーンだ。どんな風に写っていても、それはアイドル大崎甜花なのだ。『甜花らしく』。それがこのコミュの大きな表題だ。

 次の【I am …】というコミュ。これは隠していた甘奈への憧れと自分の境遇の暴露になるのだが、これも凄い。アイドルになって良かったと声を大にして告げられるし、大崎甜花という人間が、アイドルが存在していると力強く証明される。

引っ込み思案なだけでやっぱりどこか寂しかったのだろう。前に書いた記事でも言ったが、この姉妹は互いが互いを後ろから追いかけていると思い込んで、離れていく恐怖を抱きながらもそれを跳ね除け共に歩んで行く事を描いている。そんな姉妹の片割れが相方の様に皆から扱われている事にこんなにも喜んでいるのだ。共通コミュの補填としてはこの上ないコミュだと思う。

 不味い、このままでは甜花の記事になってしまう。もう少しだけ待ってくれ。少しだけ飛ばしてTRUE ENDのコミュ、【I am IDOL】の話をさせてくれ。
これは見れば一瞬で分かる。誰でもない大崎甜花が、アイドルという存在としての自信を持っていると見せつけてくる。

アイドルにしてくれて、ありがとうございます。
甘奈の為では無く、自らの嘘偽りの無い真っ直ぐな言葉。大崎甜花をアイドルにしてくれて、アイドルで居させてくれてありがとうという言葉。諦めかけて、周りと比べてばかりいた少女の誠実な己自身の存在証明。そう、誰でもない甜花を…。

ここでW.I.N.G.編のコミュタイトルが光る。

このエンドの最後は本当に神なのでまだ見てない人や忘れている人は是非自分の目で見てもらいたい。


 脱線し過ぎて事故が起きるレベルになってしまったが、なんとか戻したいと思う。皆が知っての通り大崎甜花は凄く弱々しい存在で、それでも何とか走って成長していったのだ。そんな甜花が、他人に頑張らなくて良いと強く告げたのだ。
以前の甜花なら別の意味にも聞こえただろう。でも今の甜花のこの一言は、間違いなくこれまでの甜花の言葉の中でも重く、強い。誰よりも近くで甘奈を見てきて、甘奈への劣等感すら抱いていたかもしれない甜花がアイドルとして、姉として壊れそうな甘奈を全力で包み込もうとしている。
2、3個のウィンドウの会話だとは思えない程の衝撃があった。

"怖かったら叫んで欲しい すぐ隣にいるんだと 知らせて欲しい"
-BUMP OF CHICKEN 〜ゼロ〜より


 挑むなら、全力でやらなければ。そう思ったPはアルストロメリアの3人を集め、今回のオーディションについての決断を迫る事にする。始めに口を開いたのは甘奈だった。





・いこう いこうよ

 アプリコットにピッタリなのは千雪だと思う甘奈。甘奈のグランプリは揺るぎないだろうと、信じていたかった千雪。
甘奈はその思いのせいで向き合えず、千雪は自らの願望に甘えて自らの過去との離別をしようと画策する。そんな2人から辞退の声が上がる。そんな中Pから告げられたのは、既に甘奈が内定しているという事実だった。事務所側としてはどんな決断も受け止めるとした上で、Pはこう告げる。

何が自分にとって1番大事なのか、
もう一回考えてみて欲しい。

三者三様に悩みながら迷い歩いていた。『3人揃えば最強の声』も、今はもう聞こえない。幾ら絞り出しても出ない自らの『声』に集まる3つの影。どれだけ集まっても出てこない『声』に対して千雪が言う。

 「反対ごっこ、しよっか。」

出していいの、声

負ければ壊れちゃう、から

アルストロメリア、なんか………
一番……大事じゃ、ない………!


なんだよ…デケェ声、出せるじゃねぇか…。

 ここでも、無理に喋らなくても良いと言いながら先人を切った千雪に続き、甜花が先導するのが本当に光っていると思う。どこまでも自分を責めてしまう甘奈の手を精一杯握り締めるような必死な言葉。お姉ちゃんパワー全開。そんな甜花が言った、一番大事なもの。グランプリでも、千雪でも甘奈でもない。アルストロメリアそのもの。
気持ちを確かめ合い、全てを曝け出し甘奈は言う。「甘奈と戦って欲しい」と。一番大事なものを確かめる為の闘いが始まったのだ。

"心はいつだって 止まれないで歌ってる 死んだような今日だって 死ねないで叫んでる"
-BUMP OF CHICKEN〜望遠のマーチ〜より


・Confront

この色気でアイドルは無理まな⭐︎

 俺が審査員なら2秒でGOサイン出すけどなぁ…。駄目かぁ…?駄目だったんですよね。結果は甘奈がグランプリを掴むものだった。しかし、曝け出しぶつかって尚壊れぬ関係を前に一同は更なる結束を感じる。
ここで、また甜花ちゃんが良い仕事してまして、自らの観客席にオーディションの先生を呼んで見てもらうんですよ。決まってしまったグランプリではなく、『アプリコット』とは別の指標を用意して2人だけの闘いにケジメをつけさせるムーブ、百点すね。

 2人の闘いが終わり、企画のリハーサルをする甘奈を見守る甜花と千雪。そして零れ落ちる言葉。

「悔しい」

目には涙を浮かべ、大切な存在の肩を借り、ありのままの感情を溢れさせる千雪。やり切った充実感と選ばれなかった焦燥感の中で、淡く光る瞳には大切な仲間の姿があった。
桑山千雪を作り上げた『アプリコット』に1つのケジメをつけて、別れたその先に今のアイドルの桑山千雪を作り上げる仲間を見つけ出した。甘奈も、どんな時でも3人一緒だと言う事を再確認する。

"伝えたかった事が きっとあったんだろうな 恐らくありきたりなんだろうけど こんなにも"
-BUMP OF CHICKEN 〜ray〜より

恐怖と無念を乗り越えたこのグランプリは3人で獲ったものだと胸を張る甘奈。こうしてこの闘いは幕を閉じた。

 このイベントのs-SSR【ドゥワッチャラブ!】桑山千雪では、明確な自分の過去との決別(卒業)とこれからの自分との向き合い方が描かれている。
この薄桃色のイベントの最後のコミュタイトルは【エンドロールは流れない】だ。何故か。このアルストロメリアはここから再び歩みを進めるからだ。終わってなどいない。ところでこれを覚えているだろうか。感謝祭の事だ。

 甘奈は「ハッピーエンド」というものですら『エンド』が嫌過ぎてぐちゃぐちゃになってんだよ。その結果3人が出した結果は「私たちの未来」なんだよなぁ。分かるか?幸福の先で得た結果と、対立の先に見つけた結果は同じものなんだよ。


何も失いたくない』が『何も失わなくて良い』になって、停滞を望んでいた過去から解き放たれた甘奈。

助けられてばかり』だったのが『手を差し伸べる』側になった甜花。

自らの起源であるアプリコットという『憧れ』と決別し、これから始まるアイドルという『新たな夢』へと向き合う千雪。

【薄桃色にこんがらがって】はなぁ、過去との決別と『私たちの未来』について語られたそんなコミュなんだよ。ここ最近だけの話じゃない。
これは、初期から築き上げてきたアルストロメリアの像を新たに上書きする、まさに未来へのプロローグなんだよ!

分かってんのか!?オタクおい!!

俺は分からん。これで良いのか?俺色にこんがらがってきた。

この記事はここで終わりだ!!下のやつは見たいやつだけ見ろ。最後まで見てくれてありがとう。





Aurora

※タイトルに公式MV埋め込んでます。

"もうきっと多分大丈夫 どこが痛いか分かったからね 自分で涙拾えたら いつか魔法に変えられる"

 これは自らの憧れを思い出して悩む千雪の事を書いてるんですね。


"ほんの少し忘れていたね とても長かったほんの少し お日様がない時はクレヨンで 世界に作り出したでしょう"

 これは、アイドルになって過去のものになっていた『アプリコット』が現れた事の比喩と、影響を受けて小物作り等を始めた千雪の過去についての話なんですよね。


"正義の味方には 見つけてもらえなかった類 探しにいかなくちゃ 呼び合い続けたあの声だよ"

 これは後半の反対ごっこの伏線ですね。自らの反対ごっこしようという発言で切り開いたこともあり、「正義の味方には見つけてもらえなかった類」なんですよね。


"溜息にもなれなかった 名前さえ持たない思いが 心の一番奥の方 爪を立てて 堪えていたんだ"

 これはアプリコットのオーディションに選ばれたのが甘奈だという事を受けての千雪の心境を描いているんですね。


"触れて確かめられたら 形と音が分かるよ 伝えたい言葉はいつだって そうやって見つけてきた"

 これは、『3人でアルストロメリア』の言葉が指すようにお互いに支え合ってきた事を振り返るところですね。


"振り返れば途切れずに 歪な線を描く足跡 悲しいくらい分かりやすく いつもここに向けて伸びる"

 ここは甘奈が、千雪の方が相応しいのにどうして自分が選ばれてしまったんだろうという疑問と後悔を抱いているシーンですね。未来を怖がり変化を恐れ過去を振り返る甘奈の描写なんですね。


"大切にするのは下手でも 大切だって事は分かっている せめてその白い手紙が 正しく届きますように"

 ここは真実を知ってしまい板挟みになりながらも妹の甘奈を心配する甜花ちゃんの図なんですよね。"せめてその白い手紙が〜"は千雪が何と戦うのかという問題に対する比喩ですね。


"考え過ぎじゃないよ そういう闇の中にいて 勇気の眼差しで 次の足場を探してるだけ"

 ここは様々な問題に直面する中で前に進もうと頑張る3人を表したところですね。


"解き放て あなたの声で 光る羽与えた思いを  その足が向かうべき先へ そうしなきゃ見えなかった未来へ"

 「出して良いの、声…!」反対ごっこのパート、千雪から甘奈へと解き放たれた思い。甘奈へと光る羽を与える言葉。いやーここの反対ごっこ感たるや凄いですねぇ。


"諦めなかった事を 誰よりも知ってるのは 羽ばたいた言葉のひとつひとつ 必ず届きますように"

 



もう1度 もう1度
クレヨンで 好きなように
もう1度 さあどうぞ
好きな色で 透明に

もう1度 もう1度
クレヨンで この世界に
今こそ さあどうぞ
魔法に変えられる


"ああ、なぜ、どうして と繰り返して それでも続けてきただろう"


"心の一番奥の方 涙は炎 向き合う時が来た"


"触れて確かめられたら 形と音をくれるよ"


"あなたの言葉がいつだって あなたを探してきた"


"そうやって 見つけてきた"




これいる??

-終わり-

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