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令和5年度司法試験を合格者と振り返る

こんにちは!スタートアップの経営パートナー「レガリア法律事務所」です。前回の記事では第一弾目として「なぜスタートアップ向けの法律事務所を立ち上げたのか」をテーマにした、代表勝連へのインタビューをお届けしました。

第二弾では、試験に合格したばかりの現役学生である津江誠さんをゲストにお招きし、「令和5年度司法試験を受けてみて」をテーマにした対談をお届けします。なぜ弁護士を目指すのかといった理由や、実際に試験を受けた経験から感じたことを深掘りしました。

前回のnoteはこちら↓
https://note.com/legalia_partners/n/ne87e17f49cb9

本テーマや勝連、津江さんに興味をお寄せいただいた皆様はもちろん、スタートアップの経営者や関係者の皆様、現役弁護士や弁護士を目指す皆様にもご覧いただけますと幸いです。


※本記事はPodcast「New lawyers -これからの弁護士-」の一部を抜粋加工し作成しています。音声は、以下よりお聞きいただくことができます。
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勝連孝司プロフィール

レガリア法律事務所 代表弁護士

2018年弁護士登録。長島・大野・常松法律事務所で紛争解決・知的財産・労働・スタートアップ関連業務等に従事した後、株式会社カンリーで経営企画業務などを担当。 現在は、リーガルテックの会社を経営しながら、経営経験を活かして弁護士としても多くのスタートアップを支援している。
▼経歴
2015年3月 京都大学法学部卒業
2017年3月 京都大学法科大学院修了
2018年12月 弁護士登録・長島・大野・常松法律事務所入所
2023年4月 レガリア法律事務所設立

津江誠さんプロフィール

令和5年度司法試験合格者 津江誠さん

熊本県立済済黌高校出身。大学では行政法ゼミに所属。
困っている人の役に少しでも立ちたいと言う思いから弁護士を志望。
▼経歴
2022年3月 中央大学法学部 卒業
2022年4月 東京都立大学法科大学院 入学
2023年11月 司法試験 合格
2024年3月 東京都立大学法科大学院 卒業予定

弁護士を目指す理由


ーPodcaster・レガリア法律事務所 広報 稲荷田(以下、稲荷田)
今回のテーマは、「令和5年度司法試験を受けてみて」ということで、その試験に合格したばかりの学生さんをゲストにお招きしています。3つのトピックに分けて質問をしていきます。1つ目は、津江さんがどんな人なのか、2つ目が実際に試験を受けてみたプロセスについて、そして3つ目が今後の進路についてです。まずは、津江さん、自己紹介をお願いします。

ー津江誠(以下、津江)
津江誠と申します。現在は東京都理科学院に在籍していて、今は期修3年生となります。今年、司法試験に合格して、司法修習期は77期予定です。
中央大学出身で、生まれた県は熊本県です。よろしくお願いいたします。

ー稲荷田
まずは合格おめでとうございます!実際に合格されてみてのお気持ちを教えてください。

ー津江
期待はしていなかったので、自分の番号を見た時に、なんでここにあるんだろうと信じられなかったです。

ー稲荷田
そうなんですね。それでも、確かな努力をされた結果でしょうから、本当に素晴らしいです。ところで、勝連さんは、この試験と合否発表は何年前でしょうか。

ーレガリア法律事務所代表 勝連孝司(以下、勝連)
5、6年前くらいですかね。懐かしい。

ー稲荷田
ちなみに、津江さんが弁護士になりたいと思った理由はなんでしょうか。

ー津江
色んな人を助けたいという思いが一番大きいですね。高校3年生の時に、熊本地震で被災したのですが、その時に何もできなくて、どうやったら人の役に立つんだろうかと考えた時、弁護士に辿り着きました。

ー稲荷田
色んな人の役立ち方や助け方がある中で、弁護士にたどり着いた理由を教えてください。

ー津江
まず、抽象的にものを捉えるのが好きなこと。次に、社会科が好きで、社会の流れや仕組みに興味があるので、弁護士として人の役に立ちたいなと思いました。

ー勝連
どういう弁護士になりたいとかはあるのでしょうか?

ー津江
スタートアップ支援やベンチャー企業など、これから事業を起こしていく人たちの役に立ちたいという思いが今強いですね。

ー勝連
まさにうちがやっているところですね。

ー津江
そうですね。

司法試験を受けてみて


ー稲荷田
今年の司法試験の特徴など、実際受けてみてのご所感はどうでしたか?

ー津江
例年、司法試験を受ける人は大学院を修了した方や予備試験を捕獲した方なのですが、今年は在学中の学生や大学を早期に卒業して1年目に受ける人がいたので、幅広い年代の方が受けた中で、どのように抜け出すことができるのかがすごい難しい試験だったと思います。

ー稲荷田
特に「ここを意識して勉強していた」ということがあれば教えてください。

ー津江
在学中受験で、他の方よりは勉強時間が少なく、知識があまり深掘りできないと自覚していたのでなるべく浅く広く、そして文章力を鍛えようと勉強していました。

ー稲荷田
限られた時間の中で合格最短距離で掴み取ることはすごく難しいことなのかなと思いますが、その中で特に意識していたことはありますか?

ー津江
科目にもよりますが、特に経済法や選択科目、行政法を重点的に勉強していました。

ー稲荷田
振り返ってみて、もっとこんな勉強の方法があったかもしれないと思うことはありますか?

ー津江
民法は法律科目の中で一番勉強時間が必要と言われている科目で、範囲もすごく広いですしもっと早期から力を入れておけばと思っています。条文に当たってみたり、担当の問題をもっと何回も深掘りしてみたりするべきでした。

試験合格後の過ごし方


ー稲荷田
試験に合格されてから、就活だったり、卒業までの期間の過ごし方が気になるのですが、勝連さんは当時、この期間をどう過ごされたのでしょうか?

ー勝連
僕の時は特殊で、5月に司法試験をして9月に発表、11月に就活が始まるスケジュールだったのですが、5月に受けて、6月から内定決まって受諾して、そこから3ヶ月間セブ島に行って。合格発表の時に一瞬だけ帰ってきて、また2ヶ月ぐらいマルタに行ってそのまま修習に行くみたいな、ほとんど合格発表から就職までは海外にいました。

ー稲荷田
なるほど。その頃は法律事務所で経験積んでから修習したのではなくいろんな自分の視野を広げたり、『学生』を最後味わうことも含めての経験が、今につながっているという感じですね。

ー勝連
そうですね。様々な国の人との交流から価値観の違いを知ったり、今でも台湾にいく時に連絡をとって会いに行ける友達がいたり。海外に住んだ経験はすごく良かったなと思います。ただ、今はスタートアップの企業でインターンしてみても面白そうだなと思っています。

ー稲荷田
レガリア自体、スタートアップに特化した法律事務所ですが、勝連さんは学生の頃からスタートアップに興味はあったのでしょうか?

ー勝連
学生の頃は6年前なので、スタートアップという言葉自体あまり知らなかったですね。就職して、東京に来てからだと思います。

ー稲荷田
その前提がある上でも、やっぱり学生時代からスタートアップでやっとけばよかったと思う理由はなんでしょうか?

ー勝連
弁護士ってビジネスサイドに関わることが少なくて。合格発表があってから司法修習が始まるまで4ヶ月間でスタートアップにインターンをしてみると、どんなところに困っているのかを知ったり、中に入ってやってみてこんな泥臭いことしてるんだってびっくりすると思うので、すごくいい経験になると思います。

ー稲荷田
スタートアップでインターンする時は、弁護士の関連業務をやるだけじゃなくて、ビジネスサイドでもいいからやってみると経験が広がるということですよね。

ー勝連
そうですね。どちらかといったら、法務的なところよりビジネスサイドとかいろんなことをやってみるほうがいいかなと思っています。

ー稲荷田
確かに法務的なところであれば入ってから学んでいくことにもなりますし、ビジネスサイドの視野を広げるみたいなところのほうが大事だったりするということですね。

ー勝連
そう思います。

ー稲荷田
津江さんは先ほどスタートアップに興味あるとおっしゃっていましたが、興味がある理由や、どんな思いで支援をしていきたいのか教えてください。

ー津江
被災をした時に知っているお店がどんどん倒産して、町の元気がなくなっていくことがすごく悲しくて。経済活動という部分に対して支援をしていきたい思いがあって、それが今は一番スタートアップ支援なのではないかと考えています。あとはスタートアップの企業法務系にも携わってみたいなという風に思っております。

ー稲荷田
困っている人を助けるということが前提にありつつ、経済的なインパクトや社会のために自分が弁護士として活躍していくことがやっていきたいことなんですね。

レガリア法律事務所が学生に提供できる経験


ー稲荷田
レガリアは学生インターンを募集していると思うのですが、スタートアップ向けの法律事務所ではどんな経験ができるのかや、レガリアではどのような仕事を提供されているか教えてください。

ー勝連
スタートアップが集まるような展示会に出展したときに、そこで一緒にイベント会場に来てもらって、いろんなクライアント候補の人と話してサービスを説明してもらっています。スタートアップと一緒に事業を作ることもやっているので、これから一緒にやっても面白いなと思います。

スタートアップをやりたい人は絶対にスタートアップの経営者と話した方がいいと思っていて。起業の思いや熱量を感じる人が周りにいることが当たり前の環境だと『自分も頑張ろう』と熱量が高まりますし、やりたいことの選択肢を増やす意味でもいいと思っています。今って選択肢が一番多い時だと思うので、色んなものを見て欲しいです。

ー稲荷田
熱いメッセージありがとうございます。

津江さんから過去の自分に向けたメッセージや、今後試験を受ける方へのメッセージがあれば教えてください。

ー津江
そうですね。自分に向けたメッセージだともっと勉強しろっていうのが、一番あるんですけど。後輩や下の学年の方に向けてのメッセージだと、勉強している方は、安心してそのまま勉強していけばいいと思いますし、あまり勉強しない人であってもちゃんと目標を見定めて勉強すれば、試験に合格することができると思うということを伝えたいです。

最後に


ー稲荷田
最後に、今回話されてみて、ご感想などあれば教えてください。

ー津江
勝連さんはこれから拡大していく分野で戦っている弁護士の先生だと思っています。僕もそこにどんどん進出していきたいので、貴重なお話の機会をいただけて、とても楽しかったです。ありがとうございました。

ー稲荷田、勝連
ありがとうございました。

関連情報


■レガリア法律事務所HP
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パーソナリティのご紹介

稲荷田和也(JobTales株式会社 代表取締役)

「スタートアップと社会をなめらかに繋げる」をミッションに、スタートアップやスタートアップ支援業の広報PR支援に従事。SNSや音声配信が強みで、X(Twitter)のフォロワーは1万超、100以上のPodcastコンテンツの企画制作配信の実績を持つ。新卒入社したSansan株式会社ではエンタープライズ企業や官公庁向けの営業に従事し、Web3/NFT業界に転身。地方創生NFTスタートアップの営業責任者を経て広報室を立ち上げ、Chief Communication Officerに就任。起業家の情熱や素晴らしい事業を世の中に広めるべくJobTales株式会社を創業。

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