見出し画像

経営者×代表弁護士の特別対談①「生成AIを活用しWebToonの制作効率をx10にする」

こんにちは!スタートアップの経営パートナー「レガリア法律事務所」です。前回の記事では、「弁護士の選び方」と「相談の仕方」をテーマにした代表勝連へのインタビューをお届けしました。

第七弾では、株式会社CLIMT代表取締役の服部京太郎さんをお招きし、経営者×代表弁護士の特別対談をお届けします。服部さんの起業までのストーリーや、株式会社CLIMITについて、また、勝連が弁護士としてどのようなサポートをしているのかをお聞きしました。

前回のnoteはこちら↓

本テーマや勝連、服部さんに興味をお寄せいただいた皆様はもちろん、スタートアップの経営者や関係者の皆様、現役弁護士や弁護士を目指す皆様にもご覧いただけますと幸いです。


※本記事はPodcast「New lawyers -これからの弁護士-」の一部を抜粋加工し作成しています。音声は、以下よりお聞きいただくことができます。
SpotifyApple PodcastsYouTube

勝連孝司プロフィール

レガリア法律事務所 代表弁護士

2018年弁護士登録。長島・大野・常松法律事務所で紛争解決・知的財産・労働・スタートアップ関連業務等に従事した後、株式会社カンリーで経営企画業務などを担当。 現在は、リーガルテックの会社を経営しながら、経営経験を活かして弁護士としても多くのスタートアップを支援している。
▼経歴
2015年3月 京都大学法学部卒業
2017年3月 京都大学法科大学院修了
2018年12月 弁護士登録・長島・大野・常松法律事務所入所
2023年4月 レガリア法律事務所設立

服部京太郎プロフィール


株式会社CLIMT - 服部京太郎(CEO)

生成AI技術を使用してWebToonの制作効率を10xにする事を目指す。

経歴:
- 米大学(SUNY at Buffalo)にてComputer Science専攻
- 新卒でPwC AdvisoryにてM&Aストラテジー
- その後、カカオピッコマにてWebToon編集者


起業した理由


ーPodcaster・レガリア法律事務所 広報 稲荷田(以下、稲荷田)
『スタートアップ経営者と代表弁護士の特別対談』記念すべき初回は、株式会社CLIMT代表取締役の服部京太郎さんをお招きしております。まず、起業された経緯を教えてください。

ー株式会社CLIMT代表取締役 服部京太郎
アメリカの大学で専攻していたコンピュータサイエンスがすごく面白くて。ただ、現地のGoogleへ行ったりペンタゴンでサイバーセキュリティの仕事をしたりするような友達と戦うのは無理だなと思ったんです。

「いつからコーディングをやっているのか」と聞いた時に、「4歳から」と言う人や、インターンを2つやりながらパーソナルプロジェクトを動かし、「1日14時間コーディングしてるよ」みたいな人たちで。正直、これは勝てないなと思いました。

ー稲荷田
すごい経験ですね…!服部さんは、そこである種の"挫折"を経験されたわけですね。

ー服部
そうなんです。そこから、「ビジネスサイドに挑戦しよう」と思って、就活の時に、コンサルを受けて、PwCアドバイザリーに拾っていただき、M&Aの戦略の部署で仕事をしていました。

ただ、コンサルをやっている中でお会いする社長が非常に輝いて見えたことと、事業ともっと思いっきりぶつかってみたいという気持ちから起業を決意しました。そこから、会社を辞めて、仲間と資金を集めようとしていたのですが、全く集まらず。

漫画に関わる会社にしたいと思って、自分たちで漫画を作ってみた時に、あまり上手くいかなくて。漫画の将来を考えると、フルカラーで縦スクロールの、スマートフォンに特化した漫画の形式(Webtoon)が主流になっていくと考えて、そのプラットフォームとしてトップシェアを誇るカカオ・ピッコマが編集者を募集していたので申し込みをしました。

ー稲荷田
コンサルから編集者の道を選択されたのですね。非常にユニークな選択に感じます。転職されてからは、いかがでしたか?

ー服部
カカオ・ピッコマでは、多くの業界の人と知り合えたりとか、そこでしか得られない知見や経験がたくさんできたりして、非常に良い経験だったなと思います。

入ったのが子会社のスタジオだったのですが、入ってから8ヶ月くらいでその会社がクローズしてしまって。その時に、ピッコマに誘っていただいたんですけど、「いいタイミングなので、起業しようと思います。」と伝えて辞めました。

VCのCOOになりたい人と、CTOになりたい人を60人ぐらい集めて、マッチングさせるプログラムがあって、そこで今一緒にやっているフルスタックのエンジニアと会って、めちゃくちゃ気が合って、一緒に創業しました。

ー稲荷田
「Webtoonが主流になっていく」と考えるようになったのは、なぜでしょうか?

ー服部
5年前ぐらいに、集英社のジャンプ編集部に、主婦の方から電話があったらしくて。

「息子も私も、アニメでワンピースをいっぱい見て、すごいワンピース好きになったので、漫画を買ったんですけど、読み方がわからないので返品したいです。」と言われたらしいんです。

その話を聞いた時、漫画を読むことに慣れていない人にとって、読むことは高度な技術なんだなと思いました。

僕たちは小さな頃から漫画をたくさん読んでいるから、右上から左下に流れる小回りで読めるけれど、それが難しい人もいて不思議ではないなと。

その結果、より漫画のフォーマットとしてみんなが読みやすいwebtoonが主流になっていくと考えるようになりました。


株式会社CLIMITについて

ー稲荷田
株式会社CLIMITがどんなミッションに掲げて活動されているのか、教えてください。

ー服部
webtoonの漫画制作コストを下げたり、制作稼働率を上げたりしたいと思っています。

前職で自分が編集者をやった時に、webtoonを作ることの大変さを身に染みて感じました。ピッコマのwebtoonを見ていただいたらわかる通り、フルカラーでリッチな表現になっているんですね。これを毎回再現する。しかも、一週間で投稿しなきゃいけないペースとなると、相当量のクリエイターの方が必要になります

webtoonを作る時には、まずプロデューサーが企画を立て、その企画に合った脚本を脚本家の方が用意して、この脚本をベースにネーム作家という方がネームを用意する。その後に、線画作家さんに線を入れていただいたり、着彩の方に色を入れていただいて、効果をつけたり、背景をつけたり。最後に仕上げる方がいるとすると、合計で7人、多くて10人で作るんですね。

ー稲荷田
10人で作るんですね…!そうなると1話作るのに金額的には、どれほど必要になるのでしょうか?

ー服部
1話作るのに安くて40万、高くて80万かかります。
しかも、ピッコマは”待てば無料”というビジネスモデルなので、初回投稿時に20話は絶対用意しなきゃいけないんです。となると、1作品立ち上げてお客さんの反応を見るまでに800万から2,000万ぐらいかかってしまうんです。

なので、ここのコストを落としたり、制作効率を上げることに取り組みたいと思っています。アメリカに優れたAIのエンジニアの方とのつながりがあるので、生成AIを用いて『Webtoonの制作効率を10倍にする』というのをミッションの下、日々もがいてます。

レガリア法律事務所との関わり


ー稲荷田
レガリア法律事務所の勝連さんと関わるようになった経緯を教えてください。

ー服部
スタートアップフレンドリーな弁護士の方がいらっしゃると、税理士の方からご紹介いただいて、「間違いないな」と思って繋いでいただきました。

ー稲荷田
お互い最初はどのような印象だったのでしょうか?

ー服部
勝連さんは、パキッとした印象で、そのコミュニケーションに対して信頼できそうな方だなと思いましたし、事業経験がある勝連さんなら、幅広く相談ができるだろうと思いました。

ーレガリア法律事務所代表 勝連孝司(以下、勝連)
服部さんは非常にクリエイティブそうだなという印象がありました。PwCにいたということもありますし、そこから飛び出してチャレンジされてる姿がかっこよかったので、一緒にやっていけたら楽しそうだなと思いました。

ー稲荷田
ちなみに、どのようなきっかけで税理士から弁護士をご紹介していただいたのでしょう。

ー服部
設立時にリーガル周りでバタバタしていて、自分で弁護士が持っているような書籍を買ってやっていたんですけど、もう無理だなと思いまして。その時にちょうど、エクイティ(株主資本)の調達もできたので、スタートアップフレンドリーな弁護士さんにお願いしたいなと思って、勝連さんにお願いしました。

ー勝連
弁護士しか買わないだろみたいな書籍を買って、書面作成していて、さすがだなと思いました。

ー服部
ありがとうございます(笑) 勝連さんに見ていただいたときに「意外とちゃんとできていた」とフィードバックをもらえたのが嬉しかったですね。

契約後の相談内容


ー稲荷田
契約されてからは、どのようなサポートを勝連さんから受けているのでしょうか。

ー服部
新しい市場を開拓するアプローチをサポートしていただきました。

明確に立ち上げられた市場というよりも、Webtoon自体が成長している市場で、世界中で成長している市場であり、技術も日進月歩で進化しています。そのため、大きな方向性は変えずに、小さな取り組みを日々迅速に調整する必要があります。この点で、勝連さんのサポートが特に役に立ちました。

ー稲荷田
もう少し具体的には、どのようなサポートなのでしょうか。

ー服部
勝連さんは、事業の方向性や契約書の必要性について、私たちの事業に関するヒアリングを通じて考え、事業を前進させるためにサポートを提供してくれています。普段からこのようなコミュニケーションをとっていて、会社レビューやファイナンスに関する相談も含め、説明のコストがほとんどかからないので、相談しやすくて、本当にありがたいです。

ー稲荷田
服部さんはコンサル時代に、多くの弁護士とコミュニケーションをとっていたかと思われますが、そうした方々と勝連さんとの違いはありますか。

ー服部
大きい企業で、大きいことをやるとなると、限定した範囲だけを精密にやることが当たり前だったのですが、スタートアップは、もはや総合格闘技。幅広いジャンルでコミュニケーションをとらなければならないので、それを勝連さんに対応していただいていて、すごく助かっています。

勝連さんのように愛情を込めてサポートしていただけることは、私たちにとって非常にありがたいことです。

ー稲荷田
貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました!今後の事業展開も期待しております。

関連情報


■株式会社CLIMT
https://www.climt.studio/

■レガリア法律事務所HP
http://legalia-partners.com/

■勝連X(旧: Twitter)
https://twitter.com/KojiKatsuren

■勝連Facebook
https://www.facebook.com/KatsurenKoji

■Podcast「New lawyers -これからの弁護士-」
・Spotify 
https://open.spotify.com/show/2PpH68ryAVhXG5IkNsncQa?si=0de9fd7c46764aa2
・Apple Podcasts
https://podcasts.apple.com/jp/podcast/new-lawyers-これからの弁護士/id1718459522
・Google Podcast
https://podcasts.google.com/feed/aHR0cHM6Ly9hbmNob3IuZm0vcy9lZDk0ZTZjOC9wb2RjYXN0L3Jzcw
・Youtube
https://www.youtube.com/@legalia-partners

パーソナリティのご紹介


稲荷田和也(JobTales株式会社 代表取締役)

「スタートアップと社会をなめらかに繋げる」をミッションに、スタートアップやスタートアップ支援業の広報PR支援に従事。SNSや音声配信が強みで、X(Twitter)のフォロワーは1万超、100以上のPodcastコンテンツの企画制作配信の実績を持つ。新卒入社したSansan株式会社ではエンタープライズ企業や官公庁向けの営業に従事し、Web3/NFT業界に転身。地方創生NFTスタートアップの営業責任者を経て広報室を立ち上げ、Chief Communication Officerに就任。起業家の情熱や素晴らしい事業を世の中に広めるべくJobTales株式会社を創業。

この記事が参加している募集

#仕事について話そう

110,250件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?