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ゴジラ −1.0/C


鑑賞。

カラー版の公開から二月以上経過しているので、
ネタバレも多々含んでいます。
ご注意ください。


モノクロ版の最大の恩恵として、
ヒトにせよ、
クリーチャーにせよ、
実に生々しく描けている。

大戸島のゴジラによる日本軍基地襲撃は、
見渡せる恐怖
が白と黒で強烈に描かれていたし、

銀座蹂躙のシーンは、
見上げる程の恐怖に諦念する人々
が静かに描かれていた。

個人的には、
震電だけはモノクロになったことで、
ディテールが潰れてしまい、
「不鮮明」で残念だったが、
それは個人の嗜好なので…

そして、
伊福部昭氏による、
ゴジラ・メインテーマは、
白黒でこそその良さを活かせる。
70年経過してもそれは変わらないと感じた。
あの音楽にこそ、
人は畏怖を感じるのだ。


ネタバレ的には、
神木隆之介は銀座で、
「黒い雨」に打たれているし、
生存していた浜辺美波には、
病室にて、
首筋に黒い痣が確認できる。 
つまりは、二人とも、
被爆
してしまっている。

こんな現実と、
深海でのゴジラ再生。

これらを含めてこそ、
この映画は、
マイナス
なのだ。

個人的には、

ゴジラ映画史上
最もアンハッピーエンド

な作品だった。

ただ、
だからと言って、
低評価では無く、
シン・ゴジラ
と双璧を成す、
新世代のゴジラ映画の傑作だと思った。



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