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私の街にマリノスがやってきた日



初めに(お礼)

2024年5月25日。
アルアインとのACL決勝第二戦に向けて多くのマリサポが気分を高めていた頃。
私はとある試合に注目していた。
天皇杯1回戦の岐阜VS沼津。
藤岡の先制ゴールが決まると私はパソコンを立ち上げ、事前にパソコンに入れておいた写真を使いながら記事を書き始める。
そして試合が終了したことを確認し、18時頃に記事をアップロードした。
岐阜在住マリサポによるスタジアムまでの行き方、駅周辺、スタジアム周辺解説|陸空の遠征記 (note.com)

こちらの記事たくさんのリアクションをいただき本当に感謝しています。
X(旧Twitter)では試合翌日の15時現在で、約70のいいね、約30のリポストなど正直びっくりしました。 鹿島戦の井上さんに関する投稿でプチバズしたのも大きな影響を与えたかもしれませんが、ほんとにたくさんの方に読んで頂けたので本当にうれしくて、書いてよかった!と思いました。
ありがとうございました!!

対戦が決まったその日から私がワクワクしたのは言うまでもない。
毎日ワクワクしながら2024年6月12日を待った。

試合当日

バレーボールの授業で気持ちよくアタックを打ち抜いて、電車に乗って帰宅する。
準備は前日にしてあるので、すぐに会場に行ける状態である。
TLを見るとたくさんのマリサポが岐阜を楽しんでいる。
ほんとに岐阜にマリノスが来たんだなあと実感しつつもまだ、幻と言われれば納得してしまう。
そんなこんなで自宅に着きユニを着て電車に再び乗り込む。
早くも車内にはマリサポが乗っていた。どうやら幻ではないらしい。
岐阜駅に着いた。とりあえず水をファミマで購入し、バス停に向かう。
ここでもマリサポがいる。
すげえなあ。ほんとに来てしまった。
そんなこんなでスタジアムまでの慣れた道のりをバスで進んでいく。

私にとっての長良川競技場

私というサポータが生まれたのは長良川競技場。
ここには私の高校時代のいろんな思い出のある場所である。
陸上部だった私は何度もこの場所で走った。大会で何度も自己ベストを出した。
そして陸上を始めたきっかけとなった駅伝をこの場所で走った。
引退したのもこの場所だ。
そしてコロナ禍で、野球を横浜まで見に行くことができなくなったとき、スポーツでしか得られないものが得たくて、FC岐阜の試合を見に行ったこともある。

メインとかでカメラマンしてました
ご紹介します 推しの富樫さんです!
ユニ買いました!
パギさんと一緒に琉球で優勝しました!

柏木、TJ、宇賀神、本田などなどたくさんの有名選手のプレーの虜になった。勝てていなかった長野に勝ったり、昇格争いのライバル富山に勝ったり、雨の中讃岐に4点取ったり、ホーム開幕の宇賀神のミドルに叫んだり…
そんな場所である。
そんなこともあったなあなんて思いながらバスに乗り、会場に入ってから余韻に浸っていた。

会場での素敵な出会い

会場に着くとお目当てのスタグルを探す。
ない。
は?
そんなことある?
まさかの記事で激推ししたコロッケと牛串がない。
嘘だろ。
びっくりした。
絶対食べてほしかったので残念だった。
会場にないグルメを激推ししてしまい、大変申し訳ありませんでした。
この場を借りてお詫びします。
ただへこんでいるうちにもお腹は空いていく。
とりあえず焼きそばを買い、食べる。


醤油味の焼きそば(500円)

焼きそばを食べ終わり、列に並びに行く。
ありがたいことに結構前の方だった。
列に並ぶと番号の前後4人くらいがきれいにそろった。
すげえーみたいなことをお話したが、そのあと後ろのお二人がしている会話に私はしばらく入れなかった。
聞こえてくる話から分かったことだが、日産にもよく行かれていて、どうやらいろいろなライブに行かれたりしているらしい。
私は音楽に関してはそこまで詳しくない。
やばい。取り残された。暇やなあ。
そんなことを思っているとチャンスが来た。
「すいません。あれって何ですか?」
アルアイン戦(横浜国際)の2点目のシーン。宮市が「来た!」みたいな口の動きをしていたと思うが、きっとあの時の宮市と私の感情は同じである。
「あれは岐阜城です」
そんな感じでお答えした。
そして私はこの流れから岐阜に住んでいること、ACL2試合行ったこと、対戦が決まってからnoteを書いて簡単にまとめたことをお話しした。
そうしたら「そのnote見ました」。
マジ?!あれを?!
SNSで、読んだよ!などのコメントを頂くことはあった。しかし、目の前に読んでくれた人がいる。
書き手冥利に尽きる。書いてよかった!ほんとにそう思った。
ほんとに九死に一生を得たといっても過言ではない。
そして思わず言ってしまった。
「なんで平日岐阜のアウェイまで来れる人生なんですか?おかしいっすよ皆さん笑」
どう考えても平日岐阜に来る人数ではない。
そうだ。この人たちはUAEまで行く人たちである。
岐阜なんてちょろいか。
これはきっと私がおかしい。
そっちの方が納得感があるのでそうしておこう。
そんなこんなで入場が始まり、Xを相互にしていただき、さらには一緒に見させて頂く流れになった。
入場すると「今日人少ないんで真ん中に集まって応援しましょう」と声をかけて頂いた。
岐阜でもバンデエリア。
3度目のバンデ。
試合前から沈みかけの西日の最後の抵抗ともとれるような直射日光を感じながらアップを終え、試合が始まった。

試合開始

前半。書けることがない。
岐阜が意外とやれてる。縦に早い攻め。
個人的にちょっと苦しかった。なかなか試合が動かないことにすごくもどかしさを感じた。
なかなか決定機もこない。
ファールとはいえ一度コーナーからネットを揺らされた。
マリノスはここ10年天皇杯をとれていなかったり、下位カテゴリーのチームに負けて姿を消している。これが天皇杯の難しさというものなのかと思った。しかしこれがまだ序の口だったことをこのあと私は知ることになる。
後半なかなか試合は動かない。
ちょくちょく危ないシーンも出てきた。
この日初スタメンの吉尾のシュートはポスト直撃。こちらも確実にゴールには迫っている。
80分やっと均衡が破れる。
水沼のクロスにヘディングで合わせたのは植中だ。
水沼と植中私が見に行くといつも活躍する。
植中に関してはバンデエリア3試合目にして5ゴール目。
これで来季ホームユニを植中にしたいという私の気持ちもきっと理解していただけるのではないかと思っている。
この1点は時間帯的にも大きく、重くのしかかるだろうと思ったその時。
ゴールネットは揺れた。しかも遠くで。
新垣だ。
マジすか。
まあ取られた以上仕方ない。
取り返さなければならない。
もう一度リードを奪うために攻めるがボールを奪われ、裏を取られてポープが前に出てくる。止められない。田口だ。
ゴール裏に走っていく田口。やられた。
何度も見たこの失点の形。
ポープ一人を責めることはできないが、なんとか今すぐに改善しないといけない課題がここで出てしまった。
正直一瞬負けを覚悟した。
しかし、ここは私の地元で、次マリノスが来るのはいつになるかわからない。みんなにとっては、一つのタイトルに向けての出発の場所かもしれない。
行ったことないから来た人も多いと思う。
でも、この試合を誰よりも楽しみに、そして誰よりも勝ちたいと思っていたのは私かもしれない。誰よりもマリサポに「笑顔で帰って欲しい!」と思っていたのも私かもしれない。
だからこそ負けられない。
試合が進むにつれ上がっていた私のギアは限界突破した。
アディショナルタイム6分ラストプレー。
ここで覚醒中の井上健太が右足を振りぬくと、ファーポストの内側に当たりゴールに吸い込まれた。
生き返った。脳内にDAZNで下田さんが開幕戦で松原のゴラッソ後の実況が響いた。「J1クラブの誇りを見せますF・マリノス!」
横浜を、この胸の誇りを見せてくれた。
なんとかラストプレーで追いついた。
2-2
蔚山以来の延長戦だ。
延長になると岐阜の選手たちはちょくちょく足を攣ったり、足を気にする選手が増えた。
昔、柏木が言っていた。「J3といえうまい。けど、そのちょっとの差が大きい」もしかすると、その差はこれなのかな?と思った。
明らかにマリノスが勢いを持って攻撃してくる。しかし、最後のところでゴールネットは揺らせない。
そんな中で、延長は終了した。
PKだ。
正直もっと楽に勝てると思っていた。
なぜこんな試合ができるのに岐阜はリーグで勝てないのか。すごく不思議だった。
PKが始まった。
岐阜の1人目は山内。
決めた。しかしポープは方向を当てている。
今日のポープは期待できるなと思った。
マリノスの1人目は植中。
決めた。試合後にプロでPKを決めたのは初だと言っていた。
長崎時代に琉球との試合でPKを止められていたのを偶然見ていたが、決めてないとは…
この岐阜で決めたことは忘れないでほしいなと思った。
岐阜の2人目の田口も決めてきた。
田口は時々PKを蹴っている選手なのでまあ仕方ないかなと思った。
しかしこれもポープは方向を当てている。
マリノスの2人目は同い年の山根陸だ。
正直緊張して、みるか迷ったが決めてくれた。
ほんとに同い年なのだろうか?
岐阜の3人目は北。
決めたきた。
しかし蔚山でこの経験をしているから私は「しゃーない」ぐらいの感情しかない。
マリノスの3人目村上もきっちり決め、ガッツポーズ。
そう!そうやってほしい!
私は感情を表に出す選手が好きなので「やっとガッツポーズきたあ!」
と思っていた。
岐阜の4人目は同点ゴールの新垣。
ここも決めてくる。
想像以上にしぶとい。
マリノス4人目は小池裕太。
決めた。走りながらガッツポーズ。
両チーム全員成功の展開で、岐阜の5人目のキッカーは甲斐。
実は私のバイト先に来てくれた選手である。
あの時のお客様がPKを蹴る。ちょっとブーイングしずらかった。
ゴール左上にボールは外れた。
そして5人目のエドゥアルドが決めた。
本当に良かった。
心臓がもたなかった。
先ほども書いたが岐阜にマリノスが来るなんて滅多にない。
歴史の当事者として今後も勝ったことを語れるのは嬉しい。
試合後一緒に見てくださった方とお話して、終バスに飛び込んだ。

最後に

先ほども書いたが、ほんとに勝てて良かった。
どんなことがあっても勝ちは勝ち。
ホッとした。
そして、それと同じくらいうれしかったことは岐阜の大健闘。
何がどうであれ、私の地元クラブはFC岐阜。
初めてアウェイ側に行ってみて、緑の勇者たちがここまで恐ろしいとは思わなかった。
ここまでやれるチームであることがうれしかった。
ゴール裏には行けない。私はマリノスが好きだから。
だけど、応援している。早くJ2に戻って欲しい。
古橋をJ1の岐阜で引退させてあげてほしいと思った。
最後に岐阜に訪れたトリコールの勇者の皆様。
岐阜を楽しんでくれてありがとうございました。
私自身岐阜に住んで18年ですが、皆様の観光の様子を見て、岐阜の良さを改めて知ることができました。岐阜というとどうしても飛騨地方や、白川郷がピックアップされてしまいますが、岐阜市内にもたくさん観光できる場所があることを知ってもらえて嬉しかったです。
来年アウェイ名古屋の時に岐阜のホームゲームがあれば行ってみてほしいなと思います。次こそ牛串とコロッケを食べてください!
最後に岐阜県民であることがすごく誇らしく思います。
また、オフにでも遊びに来てください!お待ちしてます!

この競技場の新たな思い出
一生忘れません!

読んで頂きありがとうございました!





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