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穏やかに生きる術 うつ病を経験した精神科医が教える、人生の悩みを消す練習帳


【書籍情報】

タイトル:穏やかに生きる術 うつ病を経験した精神科医が教える、人生の悩みを消す練習帳
著者:精神科医Tomy
出版社:KADOKAWA
定価:1,540円(税込)
出版日:2023年11月2日

【なぜこの本を読むべきか】

「ラクに生きる=感情を制する」と言っても過言ではない。

何が起こるかというよりも、どう感じるかのほうがよっぽど大切なのだ。

つまり、人生の鍵は感情のコントロールが握っている。

本書は、人生を穏やかに生きるためのメンタル法を紹介した一冊だ。

本書は以下のような方にオススメしたい。

■気分が落ち込んでいる
■不安を抱えやすい
■人間関係に悩んでいる

本書を読み進めていくうちに、あなたは気づくだろう。

いつの間にか、心がラクになっていることを。

今を生きることが、楽しくなっていることを。

【著者紹介】

精神科医Tomy

1978年生まれ。某国立大学医学部卒業後、医師免許取得。
ゲイである自分に何か答えをくれるかもしれないと精神科医局への入局を決意。
精神科病院勤務を経て、現在はクリニックの常勤医として日々数多くの患者さんと向き合う。
著書に『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』など多数。

【本書のキーポイント】

📖ポイント1

感情を味方につけるために、まずは「時間が経てば落ち着く」ということを知っておこう。

📖ポイント2

人の悩みはほぼ人間関係からといわれているが、一番の解決策は「期待に気づき、外す」ことだ。

📖ポイント3

家族との関係における悩みは、ほとんどの場合「距離が近すぎる」ことが原因である。

【1】感情を味方につければ毎日はもっと楽しい

感情を味方につける


冒頭でも伝えたが、人生の鍵は感情のコントロールが握っている。

生きていれば、さまざまな出来事が起こるだろう。

しかし、どれだけ大変なことがあってもポジティブに受け流せれば、人生は楽しさであふれかえる。

では、どうすれば感情のコントロールができるようになるのか。

そもそも感情に振り回されている人が、そんな難しそうなことはできるのだろうか。

実は感情において、正攻法でコントロールできるようになるのは大変だが、いくつかの裏道があるのだ。

別に正攻法でクリアしなくてもいい。

大切なのは、結果的にあなたがラクになることなのだから。

裏道について説明する前に、まずは感情の特性を知っておこう。

特性についてはいくつかあるが、ここでは「時間がたてば落ち着く」という観点から解説する。

感情というのは、どんなものであれずっと継続することはない。

わかりやすいのは怒りの感情だろう。

怒りのコントロール法で有名なのは「6秒ルール」というもので、6秒待てば怒りの感情が落ち着くことを経験した人もいるはずだ。

6秒かはさておき、数秒待てば怒りのピークが落ち着くことは確かである。

また怒りだけでなく、喜哀楽のシンプルな感情や、自己肯定感という複雑な感情にいたるまで、必ずピークと底が存在する。

このように、時間がたてば落ち着くと知っているだけでも、少しはラクになるはずだ。

さて、上記の特性を踏まえたうえで、裏道となる感情のコントロール法とは何か。

それは、「感情を置いておく」ことだ。

先の時間がたてば落ち着くという特性を利用して、ネガティブな感情のときはいろいろ考えず、時間が過ぎるのを待つのがベストである。

「なんで私はこんな気持ちなんだろう……」と考える人もいるが、感情のコントロールにおいては適切でない。

放置しておけば落ち着くはずだったものが、深追いすることによって余計にネガティブな感情を長引かせてしまうからだ。

とにかく頭を空っぽにすることを意識しよう。

感情に理由なんてない。

ただ、「そう感じたから」だけなのだ。

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不安を手懐ける


不安が起きない人などいない。

どんなにたくましく見える人でも、不安とうまく付き合って物事を進めていたり、ただ表に出していないだけだ。

では、不安を手懐ける人になるためには、どうしたらいいか。

そもそも不安と一言に言っても、あまりに漠然としたものであり、人によって種類も変わる。

まずは自分の不安が、「何であるか」を認識する必要がある。

そのうえで、ここでは「何か悪いことが起きるのではないかと不安になる」という未来への不安について考え、何も起きていない状態でも不安に感じてしまう人について説明していこう。

このパターンの不安は、特定の状況に関連して起きることが多い。

たとえば、

■乗り物に乗る
■職場にいる
■旅行に出かける

などが挙げられる。

このような不安に対する根本的な解決策は、頭をお暇にしないことだ。

「頭がお暇」の本質は、目の前のことに集中していないということである。

目の前のことに集中していないから、今考えてもどうしようもないことを考えて疲れてしまう。

そのため、目の前のことを考えて行動してみてほしい。

たとえば、来年受験生になる人がいたとする。

今は机に向かって勉強しているはずなのに、「来年受験生か、嫌だなあ」と考えて憂鬱になったなら、頭がお暇な証拠だ。

そんなときは、「今のことに集中集中」と何度も自分に声をかけてみよう。

声かけを繰り返すうちに、だんだんと目の前のことに没頭できるようになる。

【2】人の悩みはほぼ人間関係から

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