見出し画像

脳性麻痺の発作の対処方法

脳性麻痺のてんかん様発作は特殊です。発作が起きて病院に担ぎ込まれてもお医者さんは「よくわからない」と言われます。てんかんに似ているけれど脳波の検査をしても何も問題がないからです。血液検査をしても普通なんです。尿のアミノ酸分析をすると異常値は見つかるのですが、代謝の専門医でも見てもわからない」と言われます。当然脳性麻痺のご家族の方とお会いすることがあると必ず「あの発作はなんなんだろう?!」という話になります。筋緊張が強いタイプだとまた違うのでしょうがうちはやわらかいタイプ。ということは糖鎖が剥がれて発作が起きるタイプです。

実はあれはてんかんのように見えて実際はてんかんではないのでてんかんの薬を飲んでも治りません。脱髄性の発作なのでまず最初に起きているのは「低血糖」です。そして低体温。コルチゾールが上がってアロマターゼやエストラジオールが多い状態でシアル酸が集まってきてそれを溶かすためにシアリダーゼが多い状態になっています。シアリダーゼがシアル酸を溶かしまくれば脱髄が起きます。それによってけいれんなどの発作がおきます。

・低血糖
・シアリダーゼ

この2つに対処することがてんかん様発作を予防することにつながります。ただ完璧に行うことは難しいので発作を完全に避けることは不可能だと思います。


発作が起こったときにすぐすることは…

①まず発作開始時刻を覚えておく。
②気道確保、横向きにして嘔吐してものどに詰まらせないようにする。
③けいれんが始まったときに首を曲げることがあるのでその時も気道を確保できるように。
④吐しゃ物が冷えてしまうと良くないのでできるだけ早くバスタオルなどで服や周囲が濡れないようにする
⑤スマホなどで録画しておいて後で医者に見せる。どのような種類の発作なのか観察して記憶または記録。
⑥水分を取れそうならブドウ糖水溶液を、そうでないなら崩してやわらかくしたブドウ糖をスプーンで口の中に入れることで血糖値を上げる
⑦GABAを飲ませてシアリダーゼを減らす
➇窒息などによってチアノーゼが出ていたら人工呼吸をすること
⑨糖質とGABAの補給が自力でできない場合は早急に救急車を呼んで、病院で点滴をしてもらう。
⑩おしっこをしていないなら、余裕があれば採尿セットを張り付けておく。その後アミノ酸分析に出すことも。病院についてからのおしっこでは正直データ不足になるのでその前に。血糖値の24時間測定する機械などを取り付ける。実際の血糖値を見ながら糖質を補給していく。
⑪シアル酸サプリメントとプロテオグリカンを混ぜたものを水で練って口の中に塗りつけるもしくは流し込む
⑫回復期には多めのブドウ糖を。普段の3倍くらいでちょうどいい。

発作が起きたときに一番重要なのは、「糖の補給」です。低血糖にさえなっていなければ発作は起きないからです。シアル酸をシアリダーゼで溶かす理由はシアル酸がアスパラギン酸とオリゴ糖に分解されて糖を作ろうとするからです。脳内で使われる糖質が足りていればシアル酸は溶かされず脱髄も起きません。自力でできない場合は病院で行わなければ、けいれんの発作が収まらずそのままご臨終です。そうしないためにはいかに糖を補給するかなので、無理やりにでもやわらかくしたブドウ糖を口の中に入れてやります。3gほどでも発作はいったん収まるのでその後時間をかけて糖を足してやります。

急性期にプロテオグリカンを与えることは脳の保護につながります。エストラジオールなどがそれを行った場合は低緊張が強く出ますが、プロテオグリカンを使ったときはそのようなことがありませんでした。単体で使うよりもほかのシアル酸と組みああせることで効果が高くなります。


2~3日経過して落ち着いてきたら

⑬タモキシフェンとテストステロンをコンスタントに与える。この時炭水化物を多めに。
⑭胃が本調子になってきたら、餃子や肉まん、ハンバーグなどのひき肉料理を多めに与えることで肝臓の酵素を増やしてやる
⑮卵料理をたくさん与えて髄消化を助けて脳を回復させる
⑯いつもの2~3倍の水分を与える
⑰おにぎり、プリン、お餅、団子などのおやつをひたすら与えて1日の総カロリーを最低でも3300キロカロリーを下回らないようにする。どうしても太ってしまうけれど脳を保護するためなのでそちらを優先する。
⑱生姜、中鎖脂肪酸、たんぱく質、炭水化物を組み合わせた料理を与えてしっかり寝させる。普段の睡眠時間の1.6倍を目安に寝てもらうことで脳の成長を促す

これらがちゃんとできたときは、発作後3~4日くらいでそれまでできなかったことが何でもできるようになっています。だから脳性麻痺の人は発作を恐れてはいけないです。発作が起きるときは必ず著しく成長するとき。問題はその発作で窒息して死んだりしないようにすることです。そのためには人工呼吸や心臓マッサージをお世話する人間が普段から習っておくことが重要です。地域の消防署に問い合わせれば研修を受けることができます。


発作が起きた場合、明らかに脳にダメージが発生します。できるだけ早く糖質を補給することで減らせはする者の0ではありません。仕方がないことです。

これに関しては「修復させてやればよい」という考え方でいくしかありません。起きてしまったことは仕方がないです。ここで使えるのがプロテオグリカンです。これも糖鎖の一種です。

プロテオグリカンという物質は「脳のダメージを修復する」という機能があります。ただし多く摂取すると今度は脳の発達を阻害するという働きを持っています。ちょっとだけ時々使うと脳は成長するけれど、コンスタントに大量に使うと脳は萎縮するという厄介な物質です。最近は化粧品やサプリメントなどで販売されていますが、そういったことはあまり告知されておらず大量に摂取したほうが効果が高いのではと誤解されることもありますが、これは「少量ずつであればあるほど効果がある」というものです。

プロテオグリカンは沢山取ると毒、少量なら薬です。

ですから投薬期と休薬機を交互に作りながら与えるか、発作が起きて明らかにダメージが発生した時にしっかりと与えるかのどちらかだと思います。

与えすぎると明らかに言語が滞る感じがするので、本当に少しずつを計画的に投与する必要があります。ただ体調を見ながらなのでそれはとても難しいことです。1か月に1~2回を1セットにして1回与えたら1~2か月は間をあけるとか、そのくらいの頻度で十分です。

https://note.com/lectin/n/n862b10f958ef

プロテオグリカンを使って萎縮した脳が発達した画像をこちらで紹介しています。MRIを撮影できない程元気に騒がしく育ってしまったため最近は脳の状態を確認できていないのですが明らかにできることが増えているので良い状態になってきたのではないかと思います。

お米を食べられるほど回復したら、納豆にプロテオグリカンを混ぜて食べさせると普通に与えるよりも効果を感じられます。この効果とは筋肉の硬さや言葉の発達などです。


先週末に起きた大きな発作によって私の子供は大きく変化しました。

私の子供はもともと「記憶」に問題がありました。
長期記憶は素晴らしくよく、以前のことなら何でもよく覚えていますがつい5分前のことなのはすっかり忘れています。短期の記憶を覚えられないのにどうして昔のことなら何でも覚えているのか不思議ですが、言語療法士の先生は「パペッツ回路とヤコブレフ回路という記憶のやり方があるんですが、この子はヤコブレフ回路ですべてを覚えてしまっているんですね。多分パペッツ回路使っていない」と言われていました。パペッツ回路とは海馬を中心とした記憶の回路なので、明らかにMRIで海馬が萎縮している私の子供に使えるわけもないという感じがしていました。

日常生活でどうなるのかというと、「靴」と「靴下」を一度間違えて覚えると覚え直しができなくなります。靴を脱ぎながら「靴下脱いだよ」と言ったり、「枕」と「布団」を間違えて覚えてしまったので「おかあさん、ちょっと寒いから枕かけて」と言ってきます。新幹線とタクシーを間違えて覚えていたり、トラックのことを電車と言ったり、自動車のことをバスと言ったりします。バスはバスなので車のことは全部バスだと記憶してしまいました。教えたタイミングでちょうど2つ3つのものが目の前にあったりすると「どちらが何という名なのか」をきちんと明確にしていない場合は適当に覚えてしまうようなところがありました。

今回の発作でこれが修正されて、「枕と布団」をそれぞれ正しく覚えられるようになりました。

また今までは「名詞を覚えられない」「人の名前を一切覚えられない」ということがありました。うちの子は放課後デイサービスの先生がとても好きなのですが「橋本先生」が大好きです。ただし「橋本先生」というのは橋本先生個人のことではなく、そこに存在するすべての先生のことを全員「橋本先生」と呼んでいました。おそらく「先生」のことを「橋本先生」という単語として覚えてしまったのだと思います。なぜならお友達の名前も先生の名前も全然憶えられていないので。年配の女性には「お姉ちゃん」、男性には全員「お兄ちゃん」とでも呼んでおけばなんでもいいだろうと思っているようで、名前を覚えようと努力することもなかったです。覚えていたのは好きなアニメのキャラクターだけ。アニメのセリフなどはすべて覚えていて、しまじろうの場合は「しまじろうのわお!」「しまじろうのヘソカ」などのシリーズ全部を合わせると膨大な数になります。しまじろうとアンパンマンとウィッシュンフープのアニメだけでも600話以上のセリフを丸覚えしています。あれだけ完璧に覚えてアテレコができる状態でもまだ、新鮮な気持ちで見て楽しめることが凄いことだと思いますが、異常な記憶力と異常な物忘れが混在した状態にありました。

それが今回の発作で、ちょっと良くなってきています。

人の名前を憶えてきていて、名前を聞いてくるので教えると3~4回繰り返していたら覚えていました。しばらくするとやっぱり忘れがちなのだけど、よく覚えます。

https://note.com/lectin/n/nd35e8ee81f8b

結局物覚えとは「血糖値が高い時に教えたことはよく覚え、血糖値が低い時に教えたことはすぐ忘れる」ということに尽きます。

発作後に記憶力が良くなったりするのは、プロテオグリカンの効果もあるのだろうけども普段以上にブドウ糖を摂取しているせいかもしれません。でも「歌の歌詞ならどんな時でも1回聞いただけで覚える」という特技があるので、喋ることに関係している部分と歌に関することは違うようです。

これが先週の発作の後の血糖値です。

朝6時半に発作が起きて病院で点滴を打ちながらリブレを貼り付けました。帰宅が11時ごろ。あんまり血糖値が上がらないうちに帰ってきてしまいました。69まで血糖値が回復するのに16時までかかってしまった…。反省。もっとブドウ糖投入すべきでした。



確実に効果があったものたち


GABA
プロテオグリカン&シアル酸補給
ブドウ糖補給
抗エストロゲン薬&テストステロン補充
各種脂肪酸摂取

これを徹底することで、髄消化が進めば海馬や脳下垂体がしっかりと機能するようになって物忘れが減るのではないかと思います。

認知が徐々に上がってきたという実感はあります。

https://note.com/lectin/n/n3a27099696c3

グレリン誘導のための食生活でそれは特に感じます。食べるのをやめると悪くなった実感もあるので。

ただもっと気合を入れて残っている麻痺を取ってやりたいのです。

そこで近所の鍼灸の先生に相談してみたところ「鍼は良くないけど灸はいいでしょ!身柱がいいよ!絶対いいよ!子供にはみんな使うよ。まだ小さいから無理だろうけど本当はやったほうがいいよ。」

と言われたその日の夜。

家で私が自分の足にお灸を据えようとしていたらうちの子は「私もやる~!」と言って自分で足の裏にお灸を貼り付けていました。熱いんじゃないかと思っていたのですが、全然平気みたいでした。最初は湧泉にすえてやると全くの無反応。私は強く反応が出ていてギャーと叫びそうだったのに。そこで気になる部分にお灸をすえてみたところ、触るとずぶずぶだった部分がパリッと盛り上がっていました。よく効く。特に背中の身柱はしっかり効いていて冷えが取れていました。

最初は人形の足裏でお灸ごっこ遊びからスタート。そして子供の足裏の番です。

これはさすがに熱かったみたい。

リラックスしすぎ

背中も反応があったみたいで半分くらいのところで取ってやりました。するとうちの子は「もっとやって欲しかったのに」と言って怒りました。

脳下垂体に関わるツボにもすえてみたのですが「もっとして」と言っていました。「くる!くる!」と言っていたので熱さ以外の何か感じていたのでしょう。

Governing Vessel Meridianの流れに沿ってお灸をすえられる日がくるのかも!




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?