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今日覚えたい文法

日本語とは違う構造がありえる

とある参考書を読んでいたときのこと。

「ん???なんか気持ちが悪いフランス語の文だなぁ」
と脳内でなにか信号が点滅したのです。

その文は、

「前もって言っておかなきゃいけないことが、2つ3つあるんだ。」
J'ai deux ou trois choses à vous prévenir.

なんだか気持ちが悪いです。
なんだか身体を微妙にねじってしまう感じの、なんとも言えない妙な感覚が生まれます。
ただ残念ながら、ぼくはフランス語のネイティブではないので、この文が「正しい・間違っている」という判断はできません。

こんな時は、ネイティブに確認する以外に方法はありません。

5人に確認しました。
結果は、

「この文は変、おかしい、間違っている」
でした。

自分の「フランス語感覚」が間違っていなくてホッとしました。
ネイティブじゃないから、こんな時辛いんですよ。

ネイティブの後ろ盾があるので解説をします。

J'ai deux ou trois choses à vous prévenir.
この文の間違いポイントは動詞 prévenir の構造にあります。

辞書を確認してください。
い・ま・す・ぐ、辞書で prévenir の記述で構文を探してください。

「prévenir 人 de 事柄」なのです。

「名詞 à 動詞」という形を取ることができるということは、動詞 + 名詞(直接目的語)と語順が文法的に成立するということなのです。

◯ lire un bouquin
→ J'ai un bouquin à lire.
◯ faire quelque chose
→ J'ai quelque chose à faire.

trois choses à prévenir は prévenir trois chose が成立しないことは、辞書の記述からも明らかなので、間違い文と判断されたのです。 

正しい分を作るには、「構文を変えるか」「動詞を変えるか」どちらかを選択しなければいけません。

Je dois vous prévenir de deux ou trois choses.
J'ai deux ou trois choses à vous dire.
J'ai deux ou trois choses à vous signaler.
全てネイティブに提案された文です。

参考書を疑え!というのは、学習者にとっては酷な話ですよね。

参考書や辞書にも間違いがあることは「人間らしい」と考えて、広い心で考えてみましょう。

ご参考まで

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