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今日覚えたい文法

文法項目の「名前・名称」

所有形容詞
複合過去形
人称代名詞
主語
条件法(…)

その文法項目の名前・名称がはその項目のすべての役割を表している、と思いこんでしまっていませんか?

・所有形容詞
mon école は「わたしが所有している学校?」
→学校を「所有・経営」している人の数はさほど多くはないはずです。一般的には mon école は「わたしが通っている、わたしが所属している学校」ですよね。「所有」ではないのです。

・複合過去形
A Paris, je n'ai jamais mangé d'huitres. は「過去のことを伝えている?」
→複合過去形を使っているからと言って、必ずしも「過去」の話をしているとは限りません。現在までの「(未)経験」を伝えることもできるのです。

・人称代名詞
人称代名詞 il で始まる Il fait beau. は「誰=どの人称の話?」
je / tu / il / elle / on / nous / vous / ils / elles は一般的には「人称代名詞」と呼ばれますが、必ずしも「人」を指しているとも限らないし、必ずしも「なにか」を指しているとも限らないのです。

Tu connais Laurent ?
- Oui, c'est quelqu'un qui est toujours bien habillé. Il fait toujours beau.
いつも素敵な格好でおしゃれだよね。

Il peut dehors ?
- Non, pas du tout. Au contraire, il fait beau.
晴れているよ。 

・主語
Mon frère sait bien faire des omelettes.「主語の mon frère は主に伝えたいこと?」
→フランス語においては、伝えたいことは文の後半に置かれます。「主」語の元の語は英語では subject、フランス語では sujet なので、「話題」を提供しているに過ぎないのです。「うちの兄ちゃんってさァ、オムレツを作るのうまいんだよ」というニュアンスで、お兄ちゃんを話題にして、情報を提供しているのです。

・条件法
条件法は「条件を提示する文 si の後に使われる?」
→条件法は「こんな条件下であれば、こうなのに」と、パラレルワールドの中の行動や結果を伝えるのです。si の中で使われることは決してありません。言い換えれば条件法を使うのに、別の方法で条件を提示されていれば、si なんて必要ないのです。
Moi, je n'achèterais pas ça. わたしだったら、これは買わないなぁ。
これで十分ですよ。


文法項目の「名前・名称」は主な使い方を伝えているだけですよ。
思い込みは禁物です。

ワインの瓶に花を活けてもいいし、食器用洗剤でお風呂を洗ってもいいはずです。

ご参考まで

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