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働き方とお金の関係

前回のnoteは「働き方は自分で決める」と題して
現在の僕の働き方と、その考え方の変遷について書きました。

当り前ですが、時間的な働き方を改革しても
それで収入が下がるようだと
どうにも明るい気持ちにはなれないものです。

欧米に一歩出てみると分かるのですが
いちいち欧米と比較するな、という意見もありますが、
先進国、異文化から学ぶべき点は多い
です)
食べ物の場合には
スーパーや市場で売っている素材はある程度安いけど、
レストラン(つまり人的サービスを利用するという事)は割高です。

利益、人件費には
しっかりコミットして計算されているからに他なりません。
我々日本の場合、素材でみれば同レベル~やや高いくらいだけど
レストランの利用に関しては割安です。
利益や人件費(給料)の部分が小さく計算されているんだと思います。
また、人件費の割合だけを言えば、他業種とさほど変わらないのですが
分母(総売り上げ)が小さいから、おのずと額が小さくなる。

つまり、サービス業は不利なんです
分母を大きくしないと額が大きくならない。
だから時短をして効率化しても、次の瞬間にはまた
長い時間働いて、量をたくさん売って
その隙間を埋めようと頑張っちゃうんです。

社会の構造的な問題で
我々サービス業が物差しを変えて、その分を十分に計算して
きっちりと利益を出すように対価を設定すると、
語弊がありますが「階層の高い業種」は
さらに高い利益が出るビジネスモデルを構築する
事になるでしょう。

こうやってイタチごっこを繰り返しても
大した変化が起きないという事は目に見えています。
目の前の時給が1000円から1500円に上がっても
社会全体の平均が2000円になってしまえば実質ダウンなのと同じ。

それでも前向きに考えて
分母(=総売り上げ・ここでは分母で統一します)を大きくするためには
宣伝をして、スタッフを増員して、多店舗展開してetc.
何かアクションを起こす必要があるのですが、
もうこれ、どれを選択するかなんてその人の自由です。

僕もさんざん悩みましたが
よほどの経営のプロでもない限り
分母をどんどん大きくしながら、かつ
僕の理想とする働き方
自分が好きな物を好きなだけ作りたい
自分が好きな時に期間も自由にお休みを取って
何処でも行きたい所に遠慮なく出掛けたい
そして、その金銭的余裕もしっかり確保したい。

を両立するのは難しいのではないか
という結論に達しました。

「できるよ」と言う人もいるかもしれません
でも僕は「できない」と仮定しました。

ならば、何を優先すべきか。

僕はそれにずっと気付けなかったんです
だから長い間もがいていた。
もっと売り上げを伸ばして、お店を大きくして
その先に幸せがあると信じて頑張ってきたけど
膨らみかけると何故だか
途中でブレーキを掛けてしまうのも自分だった。
(萎みかければ加速するのも自分です)

つい最近やっと
働き方を自分で決められる事が
自分にとって一番心地良い事
なんだと気が付きました。

運営に必要なお金、固定費は絶対に稼がなくてはなりません
少しの余裕も必要です
実際には、お金に関しては
こんなにシンプルではないですが
僕にとっては
自分自身の心とお金を上手にコントロールする事が
一般的に言う「社会的な成功」より重要なんだと。

そう考えて目線を変えたら
変わり映えのしないと思っていた自分自身が
随分進化している事にも気付かされます。

だから、お店はいつまでも小さく、無名です。
それと引き換えに自分自身の幸せを得るという
禁断のシステムを作ってしまったのですから。

もちろんこれは世界にたった一人の
僕だけの話です。

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