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僕の好きなクリエーター015 マイクオールドフィールド

オールドフィールドが在籍していたケヴィン・エアーズのグループが1971年に解散すると、オールドフィールドは、エアーズから譲り受けたテープレコーダーで、ソロ作品のデモ・テープ作りを開始した。このテープレコーダーは2トラック録音しかできない簡素なものだったが、オールドフィールド自身の改造により、多重録音も可能になったという。
「Opus One」という仮タイトルの付いたデモ録音を聴いた実業家のリチャード・ブランソンは、自身が設立したマナー・スタジオを1週間使用させて、オールドフィールドに本格的なレコーディングをさせることを決める。ほとんどのパートはオールドフィールド一人の演奏を多重録音したもので、最初はなかなかタイミングが合わなかったが、別の部屋に置いたメトロノームの音をマイクで拾って、それをヘッドフォンで聴きながら演奏するという方法で解決したという。そして、約束の1週間の最終日に、オールドフィールドはアルバム名にもなった楽器チューブラーベルを使うことを思いつき、また、ボンゾ・ドッグ・バンドのヴィヴィアン・スタンシャルのMCも録音された。この時、トラッド・ソング「セイラーズ・ホーンパイプ」も、スタンシャルとの共演により録音されている ウイキペディアより

アルバム チューブラーベルズ

チューブラーベルズと言うアルバムがある チューブラーベルズとは楽器の名前で、金属製のチューブを曲げただけの楽器である。 打楽器なのだが叩くと、かなりインパクトのあるカン高く響く音がする。あまりにもインパクトのある音色がするので、特徴がありすぎて音楽全体のバランスを崩す扱いにくい楽器なのではないだろうか?なので、この楽器を使っている音楽は僕はこれ以外に聞いた試しが無い。

エクソシストのテーマ

プログレッシブロックが一般的に知られたのはこのアルバムの功績も大きいと思う。そしてこの曲は、あの、ホラー映画で大ヒットしたエクソシストのテーマ曲となったために一般に広く浸透して行った。エクソシストと言えばキリスト教徒の信者が見れば発狂するほど不気味な映画として当時映画を見て、失神するひとも絶えなかったそうである。

エクソシストとは悪魔払いと言う意味で、悪魔に取り憑かれた少女が緑色の液体を口から吐き出しながら、首が360度回り込んだり、無茶苦茶なことになって行くのをある神父が身を犠牲にして悪魔払いをすると言うストーリーである。


チューブラーベルズは、その映画のテーマ曲に使われてしまったために この曲を不気味なイメージでとらえる人がいるが、全くそんな事は無い。それは誤解というものだ。

全体に澄み切った音楽で、ジャケットのイラストに似つかわしく海や青い空をイメージするような透明な音楽である。全体の流れを聴いてチューブラーベルズが不気味と言う人はあまりにもエクソシストの影響を受けていると思う。

この曲が不気味と言う印象は僕にすれば全く映画の影響であり、エクソシストの映画の刷り込みだと言わざるをえない。

マイクオールドフィールドとエクソシスト

この映画にこの曲が使われることよって作曲者のマイクオールドフィールドは有名になったが、映画のせいで不気味な音楽であると言うイメージがつきまとい、音楽家としては有名にはなったが、のちのち彼には不満が残ったと聞く。

エクソシストの監督であるウイリアムフリードキンはどうしてこの曲をあんな不気味な映画のテーマに採用したか?
たしかに、イントロダクションにちょっぴり神秘的で美しいメロディーが流れるのだが。その割には映画は神秘性と言うより完全にホラーで、曲のイメージとは全く反対と言っていいくらいである。

アルバムの構成

マイクオールドフィールドはいろんな楽器をたった一人でこなして2400回近いダビングを繰り返して、このデビューアルバムを完成させたらしい。沢山の楽器が使われおり、構成が楽しいアルバムである。そして、色々な楽器が重なり合い、織物のように音が重なり合い、盛り上がって行くのは圧巻である。

曲の最後にチューブラーベルズの楽器が登場して 教会の鐘の様にカイーンカイーンと音をならしてラストのインストロメンタルのギターで終わる。 曲の名前であるチューブラーベルズが登場するのはラストの数秒の部分だけである。

なんとすばらしく美しい音色のアルバムだろうか?しかし、まったく残念な事に、マイクオールドフィールドってこの後は泣かず飛ばずたった

この後、いろいろアルバムを出すのだがデビュー曲のチューブラーベルズが一番良く、曲を作ればつくるほどインパクトが無くなって どうしようも無くなる人だったと思える。

チューブラーベルズデジタルバージョン

とうとう最後はチューブラーベルズデジタル化と言う全曲全く同じメロディーで焼き直しのCDが出たが、これもどことなく演奏が平面的になっていて、初期のアナログレコードのころのチューブラーベルズの方が数段良かった。 CDになることによって音は確かにデジタル化されクリアのだが、何かが違う。ノリが悪いと言うかなんというか。どうしてこの人はこんな風にどうしようもなくだんだんと悪くなってしまうだろうか?そういう意味では大変残念なクリエータだと僕は思う。

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