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スタートアップへの投資が盛んに行われていますが・・・

新興企業は、かつては「ベンチャー」と呼ばれていましたが、いつしか「スタートアップ」と呼称が変わりました。スタートアップはベンチャーよりもイノベーティブであって、短期的に成長してIPOを目指すという内容で、ベンチャー企業の一形態という定義とのことです。

僕も、以前から起業していたこの会社(リープス)の開発案件であった、農作業用アシストスーツを新たなマーケットに投入しようと、新たにスマートサポートという会社を2008年に立ち上げました。

アシストスーツ、開発した商品はスマートスーツ®️と称するのですが、これは、北海道大学大学院情報科学研究科の田中孝之教授の指導を得ており、大学でアシストスーツの構造や機能、効果などを検証していましたので、スマートサポート社を立ち上げた時には、大学のリソースを活用して起業された会社ということで、大学発ベンチャーに定義されています。後年、北海道大学からも大学発ベンチャー称号なるものを頂戴しています。

革新的なビジネスモデルや技術を思いつくのもすごいことですが、そのビジネスが社会に短期的に受け入れられるかどうかが成長の鍵となります。つまり、徹底したマーケティングをしなければなりません。市場も経済的に後退している日本だけではなく、成長力のある東南アジアや南米、アフリカなどを視野に入れるべきでしょう。

また、サプライチェーンを必要とする製造業は短期的に成長するモデルにはなりにくい特性があります。最近はやりのAI、IoTといったデジタル分野が短期的に成長するには有効な分野でしょう。

あと、最も大切なことは、そのビジネスモデルは既得権を破壊できるだけのパワーがあるかどうかです。中途半端なパワーや徐々にパワーをつけていくというモデルでは、成長する前に潰されてしまいます。

技術革新は正義ですが、一方で既得権を失う人や従来モデルに関連するビジネスで生活している人たちが大勢います。これらの人たちを敵に回すことになります。
ビジネスモデルを考える際には、誰かの既得権の尻尾を踏んでいないか、慎重に確認してください。

あと、もう一つ。
スタートアップ向けの投資を受け入れる場合、必要以上に資金調達をしないこと。調達先を吟味することが大事です。
行政や投資家、銀行の一部の人たちは、状況が変わると、ハシゴを外してきます。スタートアップの経営は綱渡りですから、ハシゴを外されたら転落するだけです。

今の社会情勢は非常に動きが早いです。
昨日、注目されても、翌日には忘れられます。また、今は注目されていなくても、近い将来に環境が変わって大きなチャンスが訪れる可能性もあります。

そのようなマーケットを冷静に観察する視点を持てるかどうかが、スタートアップ経営者の資質を左右するといって良いでしょう。



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