だから観戦はやめられない。劇的勝利にはいつもエースのゴールがある。/2021年J1リーグ第17節川崎F vs 鹿島

2021年5月31日 23:26

どうも私です。
あの、最近絶対誰か雨男・雨女紛れてますよね？笑ここ最近いつもポンチョ持ち込んでる気がする。そして大体濡れる席に座っている。笑
にしても、次リーグ戦で等々力に行けるのは9月かあ……遠いなあ。

さて、オニさんや川崎Fとの縁も深く様々な記録更新がかかっているとのことで、注目を集めていた一戦。チームとしての調子もよく勝負強い鹿島相手に、劇的ゴールで2-1と勝利を収めることができました。久々に劇場でしたね。いやあ、本当、ちょっと泣きそうになった。

内容を三行でまとめると
・前半は今季最高の出来
・相性は悪くないけど厄介、それが鹿島
・ヒーローはそこにいる
もっと詳しく見たいなって方は続きをどうぞ。

ちなみに選手のことは基本愛称で書いているので、気になる方はバックでお願いします。

1.スタメンとメンバーへの所感

我が軍のスタメンはこちら。
※現地観戦の際は試合後に書いています。

うん。知ってた。そりゃそうよね。
現状のベストメンバーを選ぶわよね。

ベンチにはずらりと攻撃的な選手たち。もう殴り合うことしか考えてないですね。笑
というか、鹿島相手には正面切って勝ち切るしかないと思ったのもあるかも。毎度そうだけど、噛み合うサッカーをしたうえで実力で勝ち切るしかない相手だよなって思う。

鹿島側は三竿弟がベンチ外。ほほう。
スタメンには絢世、荒木くん、土居聖真と調子のよい面々。鹿島も代表に3人呼ばれているのを考えると、やっぱりチームとしてのコンディションがいいんだろうな。開幕当初は不安の残る結果続きだったけれど、ここに来てここまで上げられるのはさすが鹿島といったところ。

2.試合内容

前半は久々にサッカーらしいサッカーをやらせてもらえたな、という感じでした。やっぱり、相手は相手で自分たちのサッカーがベースにあるものの、どうしても勝点を奪うために川崎F対策を組みがちなのですよね。
その点、鹿島は自分たちのサッカーを崩さないスタンスなので、どういう対戦相手でもパフォーマンスが安定している。この辺が一番の強みだなと思います。何というか、近代サッカーに合わせたサッカーには沿っているのだけど、あくまで伝統的なサッカーにこだわり、それをチームとしてのアイデンティティとして持ち続けているチームというか。シンプルだけどブレないサッカー、そして強いっていうのは、もう他のチームには真似できないクラブだなあと思います。リスペクト。

初手から三笘くんがゴリゴリ行ってチャンスメイク。あそこで決まっていればまた試合の流れは違っていたかなあと思いますが、速攻のインパクトがすごい。さすが。
鹿島はちょっと後手を踏むというか、こちらの動きに面食らっている感じもありました。鳥栖にも負けているし、初っ端からアグレッシブに来るチームはあまり得意ではないのかもな。あと想定以上に速かったっていうのもあるのかもしれない。実際に対峙すると想像していたよりも迫力があるっていう話は他の対戦相手の時に言われていたし。
トライアングル作りながらパス回しは、まさに川崎F十八番のボール回しでしたね。解説の岩政さんも言っていたけれど、鹿島の選手が一瞬2人を見ないといけないシーンを何度か作らされていて、誰に行くか曖昧になった隙を何度も狙っていましたよね。巧いけど、練習通り、なんだろうなあ。

鹿島に何度か攻め込まれてはいたのだけれど、致命的な決定機はそこまでなく。流れが来ていた中で、ミキくんからのパスをダミアンが股抜きシュート！ここ、ミキくんがアキさんにパスと見せかけてダミアンが見えているのも視野の広さが素晴らしいのだけど、アキさんもダミアンの飛び出しに気付いてスピード落としてるよね。そういうの好きなんよ～～～～～～！とか言ってただ出遅れただけだったら笑いますけど。笑
いい時間に先制できました。しかしミキくんの動きは本当秀逸だな。

その後も、多少鹿島の選手たちがこちらの対応に慣れてきた感じはありましたが、川崎Fとしては、割と自分たちのやりたいことの形は出来ていたのではないかな、と思います。ここ最近では一番川崎Fっぽいサッカーだった気がする。ただ、前半で追加点を奪い切れなかったのはちょっと後半を苦しくしちゃったかなと。こういう時の切り込み隊長三笘くんは珍しく人数かけずに止められてしまってましたね。常本っていい選手だなあと思っていたけれど、2019年天皇杯で当たった明治大学組なのね。しかも大学サッカーで三笘くんとも対峙しているはず。ある程度データはあったろうし、慣れていたところもあるのかな。試合通していいパフォーマンスでしたね。今後はこういう選手が増えてくることも考慮しないといけないですな。
チャンスはあっただけに、鹿島がこのまま終わる訳もないし、後半不気味だなあとは感じていました。今シーズンの鹿島の全試合を観ている訳ではないからこれまでどうだったのか知らないのだけど、私の中では「相性は悪くないけど一番厄介な強いチーム」なので。

後半、鹿島は選手交代で白崎を投入。戦術も整理してきて、前半のようには進められなくなりました。前半よりもセカンドが拾えなくなってきたのも少し気になりましたね。
元々前半からアグレッシブには来ていたのもあったのと、相馬監督が何度も「勇気を持って」とコメントしていた通り、一歩二歩、時には勇気を持って飛び出すことで、思うように進められるようになっていたのではないでしょうか。

押し込まれ続けるとどうしても綻びが目立ってくるもので、危ないシーンを何とか防ぐ形が増えてくる我が軍。ソンリョンの神セーブに助けられたり、DF陣やジョアンに凌いでもらったりしたものの、要注意だと思っていた荒木くんからの要注意ホットラインで抜け出した絢世に決められ失点。ぎりっぎりだったけどジェジエウの足が残ってたんよねえ……これはもうギリギリだったから仕方ない。VARチェックの間はドキドキしたけど、オフサイドを上げたジャッジにVARサポートが入るってことは覆る可能性も高いからねえ……
いやまあ、ゴールは全てチェックが入るのですけれど。
結論が出るまでに時間がかかっていた時点で、まあ入っていても仕方ないかなとは思ってました。あのギリギリに抜け出してくるところが絢世の強み。巧かった。

失点後、止められてあまり機能していなかった三笘くんを下げ、タツヤ投入。これはもう仕方ないかな。ゴール前の接触で若干違和感があったようだし、常本がめっちゃよかった。あの対応を攻略するにはあまりに状況が劣勢すぎました。
オニさんの狙いは明確で、タツヤにいい位置で精度の高いクロスを上げさせること。抑えられてはいたけれど、切り込みを求めるなら三笘くんでよかったはずなので。前に行きたい気持ちはもちろんあっただろうけれど、今シーズンのタツヤにはそれよりもチームのために動くことを求められている。ジョアンの両サイドをカバーするために4-2-3-1にシステムを修正し、アキさんを中央、レオくんを上げることで、落ち込んでいた左サイドは少しずつ活性化したように見えました。

選手交代はもう少しでいいきっかけが掴めそうだったので待っていたとオニさん談。確かにもうちょっとという感じだったけれど、その間に鹿島に勝ち越されては意味がありません。観ている方もハラハラでしたね。でもその分、交代選手たちもフルパワーで挑めたと思います。パワーを落とさないためにダミアンに代えて知念、ノボリに代えて先生。先生はもう少し早くてもよかったかもしれないけれど、交代回数的なところも多少あったかな。今のメンバーの中で空気を変えるとしたら、やっぱり悠さましかいなかったかなとは思うので。

最後の最後、アディショナルタイムで投入された悠さま。DAZNで観返した時に、その表情の強さが印象的でした。ああいう顔している時の悠さまは決めるんだこれが。
94分、ボールを持ったまま少し内側に入ったタツヤがクロスを上げると、中央で潰れ役になった知念のところでタッチがあって、そのまま悠さまの元へ。丁寧に胸で足元に落としてシュート。いやあ、あれ、決めちゃうのすごすぎる。交代選手3人ともがこの得点に絡んでるの最高だわ。
もしかしてオフサイドかな、と思いましたけど、現地で映し出された映像でもわかるくらいには鹿島のCB町田の頭に当たっていることがわかったので、あとは全角度で見て問題なければ認められるかな、と絢世のVARチェックの時よりは安心して待てました。笑チェックを待っている間鳴り止まない手拍子。あれ、いいよねえ。
無事ゴールが認められ、あとは凌ぐだけ。鹿島も何とか勝点を獲るために積極的に来ていましたが、最後まで集中して対応し切りました。あの空気で失点する訳にはいかないよね。

無事逃げ切り、2-1で決着。久々の等々力劇場でしたね。久々にあの空気感を味わえたなあ。悠さま本当持ってるよ。さすがエースだよ。
そしてオニさん、J1通算100勝最速達成おめでとう！！！本当嬉しい。なんというか、2019年がやっぱりすごく辛いシーズンだったので、再び評価されるようになり、勝利を重ねてここまで来られて、川崎Fの監督としてそれをお祝いできるというのが嬉しいです。

鹿島も、若い選手の躍動がすごかったです。ベテラン勢とのバランスもいいし、後半はかなり押し込まれたのもあるし、アウェイではまた難しい試合になるだろうな。

3.ヒーローはそこにいる

前半いい時間に点を決めてくれたダミアン。後半アディショナルタイムに決勝点を決めた悠さま。まさにチームを救ったヒーローです。
けれど、ピッチ上に立つ選手、ベンチに座る選手、試合を見つめるベンチ外の選手、コーチ陣やスタッフの方々、審判団、マスコットやボランティアの方々、クラブに関わる誰しもが、誰かのヒーローになり得ると思います。
席で誰かのことを非難する時、もしかしたら近くにいるその人にとってのヒーローかもしれないことを、少しでも気に留めてほしいなと思います。

私にとっては、アキさんや碧くんがヒーローだけれど、オニさんも同じくらいにヒーローです。オニさんのおかげで連覇できて、カップを取れて、2冠取れた。そのオニさんが川崎Fで100勝というのは、何というかすごく感慨深いというか、言葉になりません。
私は、ルヴァン優勝時に涙を堪えてベンチに下がって、ひとりタオルで顔を拭くオニさんの姿が忘れられません。コーチから監督になって、すごく孤独な闘いを続けていたと思います。結果が出なければ非難される役割だし、解任される可能性も高い。そういう立場で、選手から信頼されながら5シーズン続けてきたのだから、本当にすごい。これからも川崎Fと一緒に勝利を積み重ねて行ってほしいなと思います。
せっかくのオニさん100勝記念なので、ちょっと長めに称える。笑

最近、タツヤや知念など、途中交代の選手に対しての風当たりが少し強いな、と感じていて。まあ普通に考えれば、三笘くん・憲剛さん・悠さまというジョーカーのインパクトに代わる選手なんて早々いないんですけれど。笑
もちろん足りないところもたくさんあるのですが、それ以上に、彼らは彼らで、自分たちがよしとしてきたサッカーをチームのためにアジャストするために研鑽し続けている。それは簡単なことではありません。
昨シーズン良すぎたばっかりにファン・サポーターが求めるレベルが異常に高くなっていないかな、ということが少し気がかりです。若い選手たちにとって、勝ち続けていることやスタメン選手と比較されることが、彼らの伸びていくことの足枷になってはもったいない。もちろん選手たちが高いところを目指していくのは歓迎すべきことですが、それを周りの人々が「できて当たり前、できない奴は使えない」という価値観を押し付けるのは少し違うなと。

誰もが誰かのヒーローです。今非難しているその人が、このまま伸びていけたら、また誰かのヒーローになれるのかもしれない。
それを邪魔するようなことだけはしたくないなあと、思うのです。

4.今後の展望

さて、次節は中2日でアウェイ・横浜FC戦。今回のスタメンのうち、5人を代表選出で欠くという珍しい状況です。
特に右SBはこれまでミキくん以外は出場しておらず、全く未知数です。ノボリと先生を使うのか、満を持してゼインくんを出すのか。CBももしやまむーが戻れるくらい治っているならワンチャンありますが、無理なら先生だろうし。むむむ、読めません。しかしワクワクしている自分もいます。

横浜FCは等々力で負けているので、今度こそ勝ちたいと思っているはず。メンバーをどう変えてくるのか。松尾くんあるかなあ。どうかなあ。

県内で遠くないこともあって、チケットも取れたし初ニッパツ行くことにしました。半休再びもぎ取りました。勝つぞ。

1日経って余韻は充分楽しみました。切り替えて、次の勝利へと向かいましょう。

試合結果
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川崎F vs 鹿島
2-1
得点者

'19 レアンドロダミアン
'90+4 小林悠

'61 上田綺世
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