落葉しおり

しおりの日常*エッセイみたいな小説を書いてます*みんなと仲良くしたいなあ*like⇨太…

落葉しおり

しおりの日常*エッセイみたいな小説を書いてます*みんなと仲良くしたいなあ*like⇨太宰治*坂口安吾*江戸川乱歩*その他たくさん!読書が好き。*〈essay〉note.mu/leaf40 (icon)https://picrew.me/image_maker/42922 様から

最近の記事

「書きたいことを書く」にはどうすればいいのか!詳細解説(補講『手紙』について)

――書きたいことを書く これはしばしば、「物書き」のあいだで議論になるフレーズの一つです。 物書きは、書きたいことを優先して書くべきなのか、書きたいことを押さえて、読者に寄り添って書くべきなのか。 どちらの言説をとるかはきっと、その物書きさんがとるスタンスによっても変わってくると思います。 例えば、趣味で始めて、自分のために書いているって人は、書きたいことを優先して書いた方が絶対に良い。自分だけのユートピアを、自分の周りに固めて――それで、自分だけが楽しむ。 まあ、場合に

    • 『流星とカノープス』回めぐる作――を読む。

      こんにちは、しおりです。 今回は、短篇小説で、すごくいい小説を見かけたので、紹介していきたいなーっと! 今回紹介する作品は、私にない、すごく爽やかな作風で、本音を言うと、かなり憧れるので――今回も、色々いいところを発掘していきたいと思います。 その名も、回めぐるさんの、『流星とカノープス』です! 「小説家になろう」というサイトで読めます。こちらです! https://ncode.syosetu.com/n5279fz/ (分量はだいたい三千字です!) 名前から、すでに素

      • 紗倉さとる作『ファスト文学店』――を読む

        こんにちは!落葉しおりです。 今回は、詩の読解に挑戦してみたいと思います! ――が、私、普段あんまり読まないんですよね。 詩は、抽象度が高くて、可読性があまりにあって、なんていうか、読んでて「誤読」していないかなって不安になるんです。 ですが、詩に対する私のそういう認識を、いっぺんに変えてしまったのが、今回紹介したい、紗倉さとるさんの「ファスト文学店」になります。 考えてみれば、文章なんて「誤読」してなんぼなんですね。そして――良い詩というのは、そういう、個々の読者の「誤

        • 『ユニコーンの乙女』けっき作――を読む

          しおりです* 今回も書評やっちゃおうと思います! 今回紹介するのは、けっきさんの『ユニコーンの乙女』です。 Twitterとノベルアッププラスで読むことができます。作品はこちら。 けっきさんは普段からお世話になっているフォロワーさんです。 私の稚拙な作品をいつも褒めていただいてですね――正直、これだけでもう、私はしっぽ振りまくり、好感度上がりまくり、読んだものに対する感想に力入りまくり――になってしまうことを、正直に告白いたしますが、自信もって言います、そういう先入観を取

        「書きたいことを書く」にはどうすればいいのか!詳細解説(補講『手紙』について)

          『ラズアリィ』碧路ミアル――感想

          こんにちは、しおりです* 今回は、読んだ本の感想を言うコーナーです! 碧路ミアルさんの『ラズアリィ』を、紹介したいと思います。イラストは、佑真さんです。 実はこの本、去年(2019年)の十一月の文学フリーマーケットで手にした作品です。こっそり買いに行ったのですが、正直に白状すると、私は買うとき、ミアルさんの笑顔にやられてしまいました(笑) まず目を惹くのは、可愛らしい装丁なんですね。 表面は、まず、大きく可愛らしい字で「ラズアリィ」の文字。「ア」の字が、三十に重なってい

          『ラズアリィ』碧路ミアル――感想

          たんこぶ

          私は、小さい頃から集中力がなかった。 周りからもよく、「しおりちゃんって、落ち着きがないよね」って良く言われる。わかる、と私は思う。じっとしてると、手が勝手にうにうにと動いちゃうし、回転椅子に座れば回っちゃう。喫茶店でコーヒーをすすれば、トイレに何度も席を立っちゃうし、会話だってあっちこっちしちゃうの。 でね、この前はツイッターで、 「映画に二時間じっとしていられないのなんておかしい! 最近の子は変だ!」 って意見に強く反発を覚えたの。私は映画館が苦手だった。だって、二時間も

          アスファルト

          気づけば私は教室に一人取り残されていた。 どうやら寝てしまったみたいだ。目の前の黒板のすぐ上にある時計を見た。午後十二時半。ちょうど昼休みらしい。耳をすませば外では、大学生とかいう人生の特異点が大騒ぎをしている。あの芝生だろう。リア充の芝生とか呼ばれているあの――傾斜があって座りにくいあの芝生。あの芝生に座って、みんなでご飯を食べているのだ。そうに違いない。芝生の真横にある、学生の学費で出来た大きな噴水は勢いよく噴き出していた。リア充たちは、顔面いっぱいにマイナスイオンを浴

          アスファルト

          しおりの小説書き方講座⑧「書き出し」

          こんにちは、しおりです! 前回は、先に用意できる分のプロットを完成させた後、書いていくにあたってプロットをどのように使っていけばいいのかということを解説しました。 具体的に言えば、極大プロットは絶対に変えない。大プロットも極力変えない。中プロットは変えてもいいけど、でも、大プロットと矛盾するような変更はしちゃダメ、ということです。 私が決定したプロットは、前回の記事の、「https://note.com/leaf40/n/n3b13e03fbf38」に載せています。 今回

          しおりの小説書き方講座⑧「書き出し」

          しおりの小説の書き方講座⑦「プロットの変え方」

          こんにちは、しおりです! 前回は、私の小説(貼るの恥ずかしいですが)をモデルに、プロットの説明をガツガツしていきました。 https://ncode.syosetu.com/n1624gb/ 「幼馴染さん、なんでもいいから、ほんと、幸せになって?」 これのプロットをまずはまとめてみます。 【極大プロット】 幼馴染の良さを伝えたい 【大プロット】 気の置けない仲 その人にしかない過去の思い出 (友情と恋愛の間の揺らぎ(消去)) 【中プロット】 男が告白されてるシーンを、

          しおりの小説の書き方講座⑦「プロットの変え方」

          しおりの小説の書き方講座⑥「プロット実践編!」

          こんにちは、しおりです! 前回は、「プロットとは何か」について説明しました。 小説の一側面に、「ストーリー」と「プロット」がある。ストーリーは「何が起こったか」、プロットは「なぜ起こったか」の大枠に分けられるという話をしました。 作家は、基本的にはストーリーを伝えることに尽力し、物語をおもしろくするためにプロットを用いる。 でも、「どうやってプロットを書けばいいの?」という話はまだおざなりになっていたというわけです。 そこで! 実はもっと理論的な話をしようと思ったんですが

          しおりの小説の書き方講座⑥「プロット実践編!」

          しおりの小説の書き方講座⑤「ストーリー/プロット」

          こんにちは、しおりです! 今回から、何回かにかけて、プロットについてお話ししていきたいと思います。 何回かにかけて――というのは、プロットづくりはそれほど単純な作業ではないんですね。 小説を書く前の「設計書づくり」というスタンスでいけば、間違いなく死にます。死にますね。キャラが勝手に動いて、討ち死にです。おおよそ、ハッピーエンドは書けなくなるでしょう。 さて、まず前提条件を話すと、「プロットづくりに正解はない」ということです。月並みですが、これを強調しておくのは重要です。

          しおりの小説の書き方講座⑤「ストーリー/プロット」

          帰り道

          電車の音が鳴っている 私の耳は水の中 神様が余興に建てたこの水族館で 私は押し潰されていたのだ 人間が年収年収と笑っていた 崩れた 線路の節目 潰れた 蚯蚓 君は知っているだろうか 電車の窓に描かれた 水垢を 彼はその身を溶かし 愛を奏でていたのだ 人間が研修研修と笑っていた 崩れた 線路の節目 潰れた みみじゅ 人間の音が鳴っている 次の駅はどうやら新宿らしい 会社員が鞄を開き その横で女が財布を盗み 白髪が尻を触っているのだ 人間が年休年休と笑っていた 崩れた

          しおりの小説の書き方講座④「読みかつ書く」

          こんにちは、しおりです! 前回は、「読む」について深く考えていきました。 読むとは、その作品との「主体的なかかわり」を通じて、その作品の癖を知っていく――ということでした。 私たちは、本という枠組みを乗り越えて、あらゆる制作物を、いえ、あらゆる対象を読んでいく――そうして、自分だけの小説をくみ上げていく。これが、「小説を書くなら本を読むべき」という創作論を破壊、再構築した果ての答えでした。 さて、ここまで考えると、「何冊読めばいいの?」とか「ライトノベルは読んでいいの?」

          しおりの小説の書き方講座④「読みかつ書く」

          しおりの小説の書き方講座③「読む」

          こんにちは、しおりです! 前回は、「文字を書く」とはどういうことか、についてアプローチしてみました。 そこでは、私たちは「誰かの言葉を借りてきて、文字を書いている」ということを確認しました。「自分だけの言葉」なんてものはない。 だから、小説を書きたいと思ったら、本は読まなければならない――というわけです。 しかし、どんな本を読めばいいんだって話になってくるんじゃないでしょうか。 本と一口に言ったって、色々あるじゃないか。小説、専門書、自己啓発本―― そして、どうやって読め

          しおりの小説の書き方講座③「読む」

          しおりの小説の書き方講座②「書く」

          こんにちは、しおりです! この記事の目的の一つに、既存の創作論をぶっ壊してしまおうという意図を達成することがありますが、その創作論のうち、一番の論敵の一つに、「小説を書くなら本を読むべき」という論説が挙げられます。 大雑把に言えば、実は、私はこの論説に賛成しています。 小説を書くなら本を読むべき。――正直なところ、当たり前なんですよね。本を読まなきゃ、小説なんか書けません。年間一冊も読んでいないのに、小説を書こうなんてやばすぎます。ほんとやばい。 ――ですが。 正直、「

          しおりの小説の書き方講座②「書く」

          しおりの小説の書き方講座①「反省」

          こんにちは、しおりです! 普段は、散文っぽい小説のような、エッセイのような、最近は「ソクラテス女子の日常」という長期連載も始めてみました。 今回は、私がいったいどんなことを書いているのか、「反省」も含めて、「しおりの小説の書き方講座」というとんでもない題をすえて、書いていきたいなあ、と思ったわけです。 この講座は、私の文章がちょっとでもいいなと思った人、巷に溢れる小説創作論にうんざりしている人、なんかよくわからないけど文字が好きな人――あたりに向けて書いています。 また、

          しおりの小説の書き方講座①「反省」