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全ての人にそなわる起業家精神

いま必要な教育

先行きが不透明さを増す現代において、教育の在り方についての議論がいっそう重要になってきています。極端な例として徴兵制度の復活を唱える声もあるようですが、私たちがいま優先すべきは、子供たちに環境に適した起業家精神を教えること。ここでいう起業家精神とは、単にビジネスを起こして成功させるというものではありませんが、だからと言って、お金や経済の教育が不要だと言うわけではありません。社会問題をビジネスで解決することは誰にでも簡単に出来ることではなく偉大なることです。しかし、ここは既に様々な取り組みが行われていることを踏まえて、今後優先的に取り入れたい起業家精神教育について考えたいと思います。

起業家精神はなぜ重要か

これからの未来を見据えたとき、貨幣の価値がどれだけ保てるのかは不確かです。だからこそ、日本人としての独自の起業家精神を再評価し、時代の混乱の中でも世界や日本に対して大きな影響を与える力を育むことが重要だと思っています。物事を創造し、興す力。たとえ焼け野原からでも、リソースを見つけ出し、人間にしかできない、人間がやるべき善なることを成し遂げる力が求められるのではないでしょうか。

このような起業家精神の学びは、0から1、そして10倍、100倍、1000倍へと物事を生み出す力を内在させることができます。

各国でこの精神を育む取り組みを進めるのであれば、自国民が未来に向けて豊かな社会を創造する力を持ち、世界全体に良い影響を与えれるような人材が世界中に育っていきます。

親子を例にすると、多くの親は自分たち亡き後に、子供が自力で世の中を生き抜き幸せに暮らして欲しいと願い、たとえその方向性が合っていようが、間違っていようが、現世でより良いものを残そうと考えて行動します。

これと同じように、VUCAの時代(変動性、不確実性、複雑性、曖昧性の時代)において起業家精神は、私たちが居なくなった未来に次の世代に残すことができる最大の遺産となることは違いありません。

改めて真の起業家精神とは


ここでの起業家精神とは、ビジネスの成功だけを目指すものではありません。

真の起業家精神とは、単にビジネスを起こす起業家だけを指すものではありません。それは、地球上に存在するすべての人が持ちうる価値創造の力を意味します。どんな困難な状況でも新しい価値を生み出し、社会や環境にポジティブな変化をもたらす力こそが、真の起業家精神です。これを育むことが、未来を切り開く鍵となるのです。


戦後の日本は、焼け野原から驚異的な経済成長を遂げました。

この奇跡的な復興は、多くの人々が逆境の中で希望を見出し、新たなアイデアを実行に移した結果です。この精神こそ、次の世代に伝えるべきものだと思います。

しかし、子供たちにこの精神を教えるためには、現在の学校教育だけでは不十分である事は明らかです。家庭や地域社会、その他の実体験を通じて学べる環境を提供すること。

例えば、世界や身の回りの問題を解決するプロジェクトに参加したり、自分の興味や関心を追求するための自由な時間や経験の機会の捻出、加えて自己の成長発達においてどこかに欠けているものやテンションを感じるものはないか、など内的な旅も重要です。なぜならばこれらが活動を失敗へと向かわせる要因になることも十分に有り得るからです。

大人にも必要な起業家精神


さて、起業家精神は子供たちだけに必要なものでしょうか。もちろん大人にとってもこれからを生き抜く為に重要な力であることはすぐに想像がつくことです。

実際、社会が急速に変化する今、新しいスキルや知識を学び続けることが早急な課題として求められています。インターネットが私たちの生活や働き方を変化させ、AIの進化が私たちの仕事を大きく変化させたことにより、私たちは新しいスキルを習得し暮らしていくことが推奨されています。

それらをうまく受容し、大人が自身の経験や知識を活かして次世代と共に学ぶ姿勢を持つことで、教育の良い連鎖も生まれます。たとえば、大人が、自身の失敗や成功を共有することで、若い世代に実践的な知識を伝えることができます。このような実体験に基づく教育は、学校教育だけでは得られない貴重な学びとなるはずです。

持続可能な社会をつくる起業家精神


持続可能な社会を築くためには、未来を担う子供たちの創造の源となる起業家精神を育む教育が不可欠です。この学びは、どのような時代や状況下においても人々が豊かな社会をつくる力を発揮し、自己の生命を豊かに全うすることを目指していくことが目的とし成り立っている必要があります。

そして、私たち大人に求められることは、子供たちに対してただ教えるだけでなく、自らが学び続ける姿勢を示し、共に成長すること。これらを可能とするならば、これこそが、持続可能な世の中をつくるマインドであり、次世代に残すべき最大の遺産となるでしょう。

細胞が生まれ死に行き、また生まれるように、私たちの起業家精神は何度でも生まれきます。

子供たちが未来に向けて羽ばたき成長するために、私たちは今こそ、時代に合った教育を見直し、起業家精神を育むことに力を注ぐべきです。これは日本だけでなく、世界全体にとっても重要な課題であることは間違いありません。

共に未来を創り上げるために、今、私たち一人ひとりの起業家精神を目覚めさせる時がきています。

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