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学生が語る杉浦裕太研・慶應理工③

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修士2年 K・Mさん


学士課程からの変化


修士課程になると、やはり学部生の時よりも自分でいろいろ決める必要が出てきますね。学士課程のときは研究テーマを紹介してもらうこともありますが、修士課程では当然ながら自分で研究テーマを決めることや、スケジューリングしていく必要性がより高まりました。裁量が増えると同時に、責任を持たなくてはならない部分も増えたと思います。

研究紹介 VR空間で試行できるシュミレータ


バーチャル空間上で人の行動を計測できるセンサのシミュレータ開発を行っています。通常センサを使って人の行動を計測する場合、よい学習データを収集するため、センサの位置の修正やシステムの再構築を行い、何度も試行錯誤を繰り返す必要があります。しかし、これには金銭的にも時間的にもコストが要求されます。私の研究はそういったコストや労力の削減を目指すものです。バーチャル空間上に人間の身体動作や実世界環境、そしてセンサも再現することで、実世界で必要な工程を大幅に減らすことが期待されます。

コンピュータ自体には、三歳のころから触れていて親しみがありました。バーチャルリアリティ技術にはVR空間で戦うアニメを観たことがきっかけで興味を持ちました。興味を持ってからはコンピュータと人の関わりに精通されている東大の稲見先生に話を聞きに行ったりもしましたね。コンピュータと人との関わりという面で言うと、この研究室も生活に溶け込むコンピュータだったりインターフェースだったりの研究に力を入れているので考えてみると関連する部分がありますね。

杉浦裕太研の4つの魅力

杉浦裕太研を選んだ理由は主に4つあります。

一つ目はバーチャルリアリティを研究対象にしていることです。高校の頃にVR技術に出会い、それからずっとVR研究に惹かれていました。この研究室は医工連携にも力を入れているので、VR技術自体だけでなく、VR×医療みたいな、より幅広いアプローチで研究できると思いました。

二つ目は仮卒論制度です。学部4年生の春学期のうちから一通り研究し、成果を学会や研究会などに提出するという制度ですね。早い段階から一通り研究について学べて、自分のスキルアップにつながる点が魅力的に感じました。今は似たような制度を取り入れる研究室も増えてきたみたいですが、そうした制度の存在を明言する研究室は少なかったですね。

三つ目は研究室の雰囲気です。うまく言えませんが先輩や先生の雰囲気が自分に合っていました。研究中は見守っていてくれて、でも放置ではなくちゃんと気にかけてくれるみたいな。そういう雰囲気ですかね。ただこれは研究室見学だけだと分からない魅力かなと思っていて、今まで過ごしてきたからこそ感じる部分だと思います。

四つ目は部屋が綺麗でオシャレなところです。配属されたら長期にわたって使う場所ですから、やっぱり綺麗だとうれしいですよね。研究室の雰囲気はインスタなどのSNSでもある程度確認できると思うので、活用してみるといいんじゃないでしょうか。

杉浦裕太研のインスタグラムはこちら
https://www.instagram.com/lifestyle_computing_lab/


慶應理工の魅力 豊富な奨学金制度・進路支援

慶應に進学して思ったのは、奨学金の種類がすごい豊富ということです。貸与だけでなく給付制の奨学金も多いです。理系の学部、特に私立だと高いですから、金銭面では慶應はすごいいいと思いますね。金銭面だけでなく、やっぱり優秀な先生方が多いのも魅力だと思います。学会に研究成果をバンバン出しているような先生が沢山います。

他にも慶應の理工学部には他研究団体や企業と連携してる研究室が多いかなと思いますね。だからこそ先生と関係のある研究団体で、学校とは別で研究するという道もありますし、各企業に就職した先輩に話を聞きやすい環境も整っています。うちの研究室はメーカー系とかシステムエンジニア、あとソフトウェアエンジニア系の研究をしたり関連の企業に就職する人が多いので、その辺を志望する人にとっては理想的な環境ではないでしょうか。就職の話だと慶應理工には学校推薦求人というシステムがあります。学校が優秀な学生を企業に推薦する制度で、興味のある方は調べてみてもいいかもしれません。


杉浦裕太研での生活

午前中には研究室に来て、だいたい16時半~17時くらいまでいますね。午前は自分の研究に充てていて、1人に1つ席が割り当てられているので、そこで真面目に研究しています。お昼はコンビニとか、キャンパスにキッチンカーが来るのでお金に余裕があるときはそこで買うこともあります。大抵は研究室で後輩とか同期と喋りながら食べてますね。夕方になると集中力が切れ始めるので自分の研究に区切りをつけて、後輩からの相談を受けたりしながら、楽しく研究しています。

杉浦裕太研では先輩が後輩のサポートをするというのはよくある光景だと思います。似たような研究をしている先輩に自分が書いた論文のチェックをお願いしても快く受け入れてくれる文化が育っていますね。先輩もさらに上の先輩にお世話になった経験がありまし、私もそういう経験があるので後輩から頼まれたら、よっぽど忙しくない限りは力になるようにしています。

進路


進路としてはITコンサル系に就職する予定で、IT技術を用いて会社の業務を効率化するといった業務に就くことになると思います。はじめはシステムエンジニアを考えていたんですが、会社の基盤となるインフラをIT技術を活用して整えるような仕事がしたいと思うようになりました。研究する過程で得た機械学習などに関する知識も活かせる職種だと考えています。


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