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【学会参加報告】光センサによる身体計測に向けたシミュレータの試作(ヒューマンインタフェースシンポジウム2022)
こんにちは、杉浦裕太研所属のM2の松尾佳奈です。
8/31、9/1、2に開催されたヒューマンインタフェースシンポジウム2022にて「光センサによる身体計測に向けたシミュレータの試作」というタイトルで発表を行いましたので、その報告をさせていただきます。
今回発表した内容は、実世界のセンサをシミュレートするシミュレータについてです。
研究の概要
センサと機械学習を使ったデータ駆動型実世界計測において、センサ配置の検討と学習データの取得は労力が掛かります。
当研究室ではこれまで、小型で安価な光センサを用いたデータ駆動型の身体動作計測システムを開発し、エンタテイメントへの応用や医療への応用に取り組んできましたが、抽出したい動作やその環境に応じてパフォーマンスを発揮するセンサ配置は異なり、カスタマイズが必要になります。
期待されるパフォーマンスを得られるようにセンサの配置を修正した場合に、改めてシステムを実体化した上で、実世界で学習データを取得することになり、これに大きなコストがかかります。
このため、人間の身体動作や実世界環境、実世界センサをバーチャル上に再現することで、センサ配置の検討と学習データの取得の労力を削減を目指しました。
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またパフォーマンスの高いセンサ配置をシステムから推薦してもらえる機能を組み込みました。この計算にはGA(遺伝的アルゴリズム)を用いました。また、シミュレータ上で取得した学習データが事前学習データとして用いることができるか検討する実験を行いました。具体的には、実験環境の一面に4×6でセンサを配置し、GAを用いて最適配置を算出したのち、最適配置の学習データをシミュレータ上と実世界上において取得しました。
バーチャルなセンサで作成したモデルをそのまま実世界の動作識別に活用できれば嬉しいのですが、実際には実世界を完全にシミュレーションすることは難しいです。解決として、わずかな実世界での事前学習データの取得し、シミュレータ上で取得したデータと転移学習をすることで、実世界でも運用可能なモデルの作成に挑戦しました。
結果、以下のことがわかりました。
センサ配置推薦機能によって少ないセンサ数でもパフォーマンスを維持したセンサ配置を出力できた
実世界上で取得した学習データが少ない状態でも、シミュレーションでのデータを使って転移学習をすることによって、シミュレーションのデータが無いときよりも識別率を向上することができた
以上の結果から、シミュレータ上で取得したセンサデータを事前学習データとして活用できるメリットがあることを本論文では議論することができました。
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今後は、インタラクティブにセンサ配置ができ、即時的に結果を教えてくれるシミュレータを開発していきます。
当日のフィードバック
利用者ターゲットの範囲についての議論や、シミュレータがあるメリットについて議論をしました。
感想
発表しての感想としては、自分の考えていることとは違う面でのコメントや疑問点が得られたので対外発表の大事さを再確認しました。
参加しての感想は、討論発表やポスター発表を通じてたくさんの研究テーマや評価手法に触れられたのが面白かったです。
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発表文献
松尾佳奈,杉浦裕太,光センサによる身体計測に向けたシミュレータの試作,ヒューマンインタフェースシンポジウム2022,関西大学,大阪.
発表スライド
発表動画
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