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いい進学先の選び方(はじめに)

はじめに

 最初の学校を退職してから5年が過ぎた今年、教え子が年一度の国家試験(医療系)を、6度目(卒業後は5度目)の受験で合格できたと連絡がありました。とても嬉しいことですし、私自身も安堵しております。
 この教え子は、卒業後してからも次回の国家試験にチャレンジするため、学生時代から働いていた朝刊の新聞配達を続け、新聞配達が終わってからは図書館に向かい、夜まで図書館で勉強に励んでおりました。
 私は、退職後も連絡を取り合い、相談やアドバイスをしたりしておりましたが、よく心も折れずに諦めなかったと思いますし、勉強が苦手な学生ではありましたけれども、掃除なども一生懸命やる真面目な学生でした。
 いつも「学費を出してくれたお母さんに申し訳ない。絶対に国家試験に合格して資格を取ってお母さんに恩返しがしたい!」と話し、強い決意で諦めなかったことは、私には真似できない信念の持ち主だと思っております。
 ですが、もちろん私の教え子はこの学生はばかりではありません。卒業時の国家試験に合格できず、卒業後に再度国家試験を受験し不合格となり、諦めてしまった教え子も大勢おります。そして、全く違う道に進んだ教え子もおります。旅行業、運転業、管理業、自営業など・・・。これは教員として本当に申し訳ないと思っておりますし、年間数百万円の学費を払った保護者の皆様にも申し訳ない気持ちです。3~4年間の学費などの総額で、普通乗用車が新車で買える学費を支払い、資格試験を合格させてあげられなった事は、痛恨の極みです。いくら青春時代とはいえ、キャンパスライフを楽しむだけにしては、とても高すぎる出費です。
 ただ、少しだけ言い訳をさせて頂くと、将来の狙いがしっかり定まらず入学してきてしまう学生もおります。そんな学生は早期に対策をしなければならないのですが、狙いが定まっていないので一筋縄ではいきません。本来は入学試験の面接時に、厳しく判断しなければならないのですが、学校の経営状況なども相まって、当時は非常に難しい状況でした・・・。本来はそこで、本人にとって最善の道へ導いてあげれば、時間とお金を無駄に使うことは無かったと、個人的に思っておりますが、入学者があっての学校です。私達の給料もそこから支払われているのも事実です。
 また、在学し勉強していくに従って、思い描いていたもの、目指していたものと違うと感じ、熱が冷めてしまった学生や、学業での挫折、人間関係のトラブルなど、学校生活の中で、ありとあらゆる壁が立ちはだかり、退学しまった学生も少なからずおります。一番残念だったのが、私が退職したのち、卒業を目の前にして退学してしまった学生がおりました。私がもう一度戻ってきてくれることを、真剣に待っていてくれていただけに、聞いたときはショックでしたし、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
 でも、私にもやむにやまれぬ事情がありました。詳しくは今後お話ししたいと思います。

本編のまえに

 個人的な主観ですが、最近の学生を見ていると、あまり文字ばかりの小難しい本は読まないと思いし、自分の時間を大事にする傾向や、回りくどい言い方も好きではないと感じております。
 ですが、これからの投稿を是非、高校生などを中心に読んでもらいたいので、長い文章は書かず、ワンフレーズとまではいきませんが、できるだけ本編の各章を短く書き、要点をまとめました。
 さらに、一度社会に出たけど再度学び直したい方や、手に職をつけたいと一念発起して進学を希望する方にも、是非とも読んでもらいたいと思い、忙しい方でも要点だけは参考して頂ければと思っております。
 また、本書の後半部分は、実社会を知っている保護者の方にも読んで頂きたい内容です。大人の事情が満載で、逆に高校生などのお子さんにはつまらない、重い内容かもしれませんが、お子さんが大人の事情で、金儲けの道具にさせられないようにして頂きたい一心で書きました。
 当然、社会を経験されている方々は「社会、世の中はそんなもんだ。それで世の中回っているんだよ」と思われる方も少なくないと思います。でも、自分のお子さんはそれで本当にいいのでしょうか。私は、そうではいけないと思っております。
 学校に限らず、習い事は一度、学費などを納入しまえば、特別の事情がない限り返金はされません。ご家族またはご本人が一生懸命働いて貯めたお金を、お子様やご自身の将来糧となるために使うので、どうか皆さん、いい進学先、納得する進学先を選んでください。
 
2022年12月 生き方参考人

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