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偶然?それとも?

先日、絵画展に行ってきました。

多くの方が出品し、選ばれた方々の作品が展示されている絵画展です。

画力があるのは大前提。
その上で描く部分を切り取るセンスの良さに発想力、それからさまざまな技法を使って完成された作品の数々。

細かい柄をびっしりと描きつめていたり、絵の概念を覆すかの如く立体的な作品などがあり、近づいて観察したくなるものばかりでした。

自分が子供の頃には理解ができなかった「油絵のメリットは『立体感』が出せること」という意味を数十年経ってからやっと理解できました。

使っている画材は分かりませんが絵の具を重ねて立体的にしているもの、粒子状の何かを使って質感を作っているもの。
はたまた紙粘土を使っているのか?と思わせられるような作品。

多種多様で「世の中にはこんなに才能にあふれた人がたくさんいるんだ」とため息が出ました。

また、皆さん大きなキャンバスを使っているので、完成させるまでの時間を捻出する苦労に保管場所を確保する難しさなど、作者の背景に思いをはせながら鑑賞させていただきました。

そんな中、遠くからパッと見た時に一際目をひく作品がありました。

テレビではないです

作品名は「空き地」でちゃんとキャンバスに描かれているのですが、形や大きさ、そして飾られているのがどうにも『テレビ』ぽい。

薄型テレビの時代だからそんな認識をしたのですが、近づいて絵を見るまでは「薄型テレビを模した絵を描くなんて、なんてすごい発想なんだろう」と思っていました。
「近づいたら、自分が映っているかのように見えるのかな?」とワクワクしながら近づいたのですが、ただ単に暗い場景を切り取った絵でした。

勝手にちょっとガッカリしながら「そりゃあそうだよね」と納得。

この展示会は東京の他、京都と名古屋でも開催されるそうで、他の会場の背景がこの会場と同じなのかはわかりません。

絵を展示する際にこの白いボードを使っているのをよく見るから、この背景がスタンダードなのかな?

展示する配置はどの会場も同じなのかな?

もし、この絵が壁の真ん中でなければ、私はきっと『テレビ』とは認識しなかった。

これを『テレビ』と認識させられたのは偶然が重なった結果?それとも誤認識させるための誰か(作者or選考者or展示作業した人)の計算によるもの?

本当に『テレビ』という題名で作品を作っていたら、面白かったなー。


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