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パリ滞在記

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2021年9月から約3週間滞在したパリについて書いています。帰国後 興奮冷めやらぬうちに一気に投稿しました。
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#Orsay

夢の館で胸を張る!

≪ パリ滞在記・その37 ≫  〜Musée d’Orsay オルセー美術館・⑨ 〜 オルセー美術館で多くの発見、驚き そして感動がありました。 ↓↓↓ クールベ『オルナンの埋葬』『画家のアトリエ』の大きいこと! 企画展<ドガ展>にやっぱり行けば良かったなぁ!(←時間と体力の問題で今回パスしました💦) ↓↓↓ たとえサロンのお墨付きがあったとしても、これはドキドキ💕しますよ…。(ブグロー、カバネル、シャセリオー) ↓↓↓ あら、こんな わかりにくいところにアンリ

セザンヌ先生!

≪ パリ滞在記・その36≫  〜Musée d’Orsay オルセー美術館・⑦ 〜 これも “まさかこの絵の前に立てる日が来るとは思わなかった” 一枚です😊。 ポール・セザンヌ(Paul Cézanne)。 「気難しく偏屈。無愛想で短気…。」と本で読んでから、彼とは勝手に距離を置いていました。が、しかし。常にとても気になる作家でした。 美術の成績が悪く 何の基礎もない私は、遠近法や平衡感覚など全く気にならず、むしろ親近感を覚える作品が多いのです。 ↑↑↑ (写真はビュ

ルノワールの黒

≪ パリ滞在記・その35≫  〜Musée d’Orsay オルセー美術館・⑥ 〜 最初は あまり好きな作家ではありませんでした。 西洋絵画に興味を持った頃に、裸婦を描いたルノワール晩年の作品を続けて見て “どれもよく似ているなぁ” と思ったことが原因かもしれません(失礼をお許しください)。 しかし<ビュールレ・コレクション展>で『イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢』を見たときに “少女をとても可愛らしく描く人だなぁ” と思いました。 それからも いくつかの風景画を見て

モネの描いた世界

≪ パリ滞在記・その34≫  〜Musée d’Orsay オルセー美術館・⑤ 〜 パリに来てモネの作品をたくさん見ました。オルセー美術館の一室にも彼が描いた世界が広がっていました。 特に大好き!という画家ではなかったのですが、やはり凄いです。 積みわらを描き始めた頃、モネが友人に当てた書簡(1890年10月7日付)には 「この時期の太陽はすぐに沈んでしまうので、とても追いつけません。私が求めるもの、それは瞬間性、とりわけ〈包み込むもの〉、すなわちあらゆるところに広がる同

オランピアの実力

≪ パリ滞在記・その33 ≫  〜Musée d’Orsay オルセー美術館・④ 〜 実物を見るまでこの絵の良さが全然わかっていませんでした。 少し前に マネ『草上の昼食』を目にした時と同じ衝撃が走りました。 暗い背景と そこから浮かび上がるシーツや女性の肌色とのコントラスト、そして大まかな筆触と平坦な色の面で描かれた作品を前に ハッ!とさせられました。 作品自体が放つ魅力に惹きつけられて目が離せません。そのままどうしていいのかわからずオロオロしながら、なぜか少し怖

渾身の『草上の昼食』 × 2

≪ パリ滞在記・その32 ≫  〜Musée d’Orsay オルセー美術館・③ 〜 オルセー美術館の5階「印象派ギャラリー」は、少しずつ区切られた四角い展示室が並んでいます。展示室のひとつ、その中央に立ちました。 目の前の壁にはマネ『草上の昼食』、後ろの壁にモネ『草上の昼食』が展示されています! 二つの作品が顔を見合わせる、誰もいない時間帯の展示室を想像してみました。 なんと贅沢な❗️ そのとき流れる空気を全身で感じてみたいものです☺️ 同じ題名を持つ二つの『草上

〜 Neo-Impressionism 新印象主義の話 〜

≪ パリ滞在記・その31 ≫  〜Musée d’Orsay オルセー美術館・② 〜 オルセー美術館の訪問1日目は「まず5階!」へ。 最初に出会った絵画は、シニャック そしてスーラでした。 昨年 縁があって、新印象主義やシニャックについて書かれた文章をいくつか読んでいたので、いきなりの出会いに驚き感激しました。 私は新印象派の画家たちの作品に魅かれます。 展示室に入って、輝く色彩で溢れそうな画面を見つけると、優しく穏やかな気持ちになれるからです。 しかし、構築的で

オルセー美術館で再会

≪ パリ滞在記・その30 ≫  〜Musée d’Orsay オルセー美術館・① 〜 今回の旅行で最初に訪れた美術館はオルセー。そして旅の中盤にも再度訪問しました。 あの場所を回想し始めると激しい興奮に見舞われ、帰国した今も 何をどのように書けば良いのか… 。迷っている間に他の美術館について先に投稿していた次第です。 とにかく凄かったです! 日本の大型美術展であれば数十万人の観客を呼ぶことができる(⁈)目玉級の作品が、あちこちに展示されており、私はオロオロするばかり