日本人と台湾人の結婚手続き
はじめに
国際結婚の方法のうち、先に国外で婚姻手続きをし、日本へ後から届け出る方式を外国方式の婚姻というそうです。日本国内に生活基盤のある日台カップルの結婚については日本で先に手続き(日本方式の婚姻)をする場合が多いようで、他の解説記事の多くはそれです。本記事は外国方式の婚姻を考えている方々の一助となるよう執筆しました。
1. 事前準備 日本人の戸籍謄本およびその中文訳への認証手続き
必要なもの
戸籍謄本
発行から3ヶ月以内のものを1通
控用に現地でコピー機(有料・数十円)を使って複製するよう指示される
現地でコピーする代わりに戸籍謄本を2通持っていっても良いかも
戸籍謄本の中国語訳
戸籍謄本と同数必要。なければ現地でコピーできる
認証費用
2,000円/通 * 2通 = 4,000円
レターパックプラス (赤いレターパック)
520円/個
提出者自身の住所を記載しておく
約1週間後に認証済みの文書が郵送されてくる
手順
港区白金台にある台北駐日経済文化代表処(休日カレンダー)に行く
日本人1人で行っても問題ない
守衛さんに中文訳認証を受ける旨伝えて建物内に入る
順番を待って提出する
2. 台湾での結婚手続き(台湾への渡航が必要)
必要なもの
日本人
認証を受けた戸籍謄本
パスポート
中文姓名聲明書
役所の職員からもらえる。自身で用意する必要はない
台湾人
身分証
証明写真
要らないかもしれないが念の為
共通
印鑑
結婚書約
証人2名の署名が必要
手順
台湾の市役所にて結婚書約などを提出して結婚を成立させる
結婚成立後、日本国に提出するための以下書類の発行を申請する
戸籍謄本
婚姻証明書
身分証明書
PRO TIPS
前述したように日台カップルの結婚については日本方式の婚姻を行う場合が多いため、役所の担当者は処理に慣れていない可能性が高い
3. 日本での結婚手続き
必要なもの
日本人
身分証明書(運転免許証, マイナカードなど)
戸籍謄本
本籍地で婚姻届を提出する場合は不要
台湾人
台湾で発行した婚姻証明書(原本)
台湾で発行した婚姻証明書の日本語訳
日本語訳には必ず翻訳日と翻訳者の手書きサインが必要
台湾で発行した戸籍謄本(原本)
台湾で発行した戸籍謄本の日本語訳
日本語訳には必ず翻訳日と翻訳者の手書きサインが必要
台湾で発行した身分証明書(パスポート、在留カード)
提出した証明書についてはコピーを取られる
偽装結婚防止でパスポートの顔写真と見比べられる
共通
婚姻届
成人している証人2名の署名が必要
日本は台湾を国家承認していないため、国籍欄は中国とするよう指摘される
台湾人の名前は漢字で良い
手順
日本の区役所・市役所に行き、婚姻届とその他の証明書類を提出する
PRO TIPS
台湾での婚姻成立後3ヶ月以内に日本で手続きを行う必要がある
区役所・市役所の本庁舎以外では外国人との婚姻手続きに対応していない可能性がある
本庁舎の開設時間、主に平日の日中帯、2人揃って提出しに行った方が良い
書類に不備がなく待ち時間がなかったとしても手続き全体は1.5時間を見積もっておく
外国人との婚姻(台湾先行方式)では日本国内の市役所に婚姻届を出した時点では結婚受理証明書が発行できない
勤め先などに婚姻の事実を証明する必要がある場合、日本での婚姻届提出後約二週間で発行される戸籍謄本か住民票の写しが使える
マイナカードがあれば以下をコンビニで取得可
戸籍謄本 450円/通
本籍地以外の自治体にあるコンビニで発行する場合は利用登録が必要
利用登録後、実際にコンビニ交付が可能となるまでは約1週間かかる
国籍は中国だが、婚姻の方式が台湾の方式となるので台湾人だとわかる
婚姻日の記載あり
住民票の写し 100円/通
国籍・地域は 台湾
婚姻日の記載なし
住民票の続柄が同居人になっている場合、戸籍発行時点で自治体側に婚姻の事実が通知され続柄が自動的に夫・妻に変更される
日本での婚姻日は台湾の婚姻証明書に記載された日付となる
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?