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久しぶりに映画を観に行った〜肩を張らずにフランス59

タイトル通り。いやー久しぶりでした。スターウォーズ最終章以来だから何年も行ってなかったことになります。

何を見た?何を隠そう「The Meg 2」。衝撃(笑撃?)の1作目を見た時の印象がかなりのものだったので期待(半分)を膨らませて行ってきました。

フランス語タイトルはえてしてダサい

こういう映画のことをフランス語で « nanar » とか« navet »とか呼ぶんですよ。三流作品ということですか。

まあわかっていて観に行ったのでそれほどがっかりもしなかったです。「こんなもんだろなー」という感じ?

映画とは特に関係ありませんが、nanarもnavetも « familier »「話語」なので普通に使っても下卑た響きはありません。砕けた話し言葉です。navetは「かぶ」ですもんね。何で「しょうもない作品」という意味になるんでしょう?これらは普通書き言葉としては使わないので注意が必要です。

「話語」のついでですが、フランス語は「俗語」 « argot »が非常に豊かな言語です。これだけで一つの言語になるんじゃないかと思うことがあるくらいです。

« La Méthode à Mimile »

« La Méthode à Mimile »

刑務所で話されていた言葉を総まとめしたと聞きました。有名な外国語教本の « La Méthode Assimile »のパロディですね。

当然ながら言語をマスターするためのメソードではありません。あくまでパロディーです。知っておいた方がいいのは、こういう話し方をする人は現実に多いということ。それから分からなくても恥ずかしくない(仕様がない)こと。特にアクセント付きで言われた時にはまるで意味が分からないということ。

このくらいは普通に聞かれます

以前から思っていました。日本語に「俗語」と呼ぶに値する言葉ってあるんでしょうか?例えばこのイラストのように「口」のことを « gueule »と言うんですが、日本語で探してみても思いつかない。文化と気質による気がするんですが、「俗語」と言う日本語が存在するんだからあってもいいと思うんです。いくら頭を絞っても出てきません。

フランスの日常生活の中でargotsを聴かない日は無いです。標準フランス語と並行して発展してきたようで、消え去ることなく今でもしっかり根付いています。いよいよ下品なものもあるので使わないに越したことはないですが、誰かが使っている時にはやっぱり分かった方がいいですよね。昔々まだ個人でピアノを教えていた時に、分からずに « Tu te fous de moi? »と言ってかなり顰蹙を買いました。フランス語を軽んじていました。反省しています。今では « Tu te fiches de moi? »と言うように心がけています。

映画に話を戻すと、ハリウッド等外国作品のフランス語版だとこの辺りを慎重に扱うのか、比較的標準語で聞こえます。却ってフランスの大衆映画なんかだと何を言っているのかまるで分からないことがよくあります。 何ヶ月か前久しぶりに« Les Visiteurs »を観てもチンプンカンプンなシーンが多くありました。早口な上に話語(と俗語)がふんだんに使われるのか、「えっ、この映画こんなに聴こえ辛かった?」となってしまいました。最近のフランス映画では早口を少し抑え気味にするようになったかもしれません。

さてフランスの一般的な映画館では特に記載されない限り外国映画はフランス語版に吹き替えられています。VO字幕版をお望みなら注意が必要です。4D放映なんていうのもあるので、作品によっては3バージョンで放映されたりします。

映画の話と俗語の話がごっちゃになってしまいました。

ちょっと疲れたかも?

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