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動物たち(その2)〜肩を張らずにフランス20

話を鳥に変えよう。

田舎家で木が多くて裏に森があるとなるともう鳥の楽園。オンパレード。名前のわかるものわからないもの、大きいもの小さいもの、姿は見えないけれど森から聞こえてくるもの。ひっきりなしに遭遇する。鳥好きが羨ましがる環境。

何年か前からツバメが物置に巣を作って毎年やってくるようになった。例年に漏れず今年もやってきて現在子育て中。これまで扉を開けっぱなしだったところを今年からは窓枠ごと外して扉は閉められるようにした。器用に出入りしている。面白いのは今年に限って親鳥が3羽いる。去年の子供でつがいになれなかったのではと想像すると面白い。もうしばらくすると子鳥も出入りするようになるだろう。

変わりどころで言うとついこの間タカと思しき大型の鳥が玄関前まで降りてきた。流石にみんな(人間、猫、ツバメ、その他の鳥)肝を冷やした。遠目では頻繁に見かけるが目の前に、それも攻撃姿勢で降りてきたところに遭遇したことはなかった。

先日はキツツキも玄関前の枯れた木をつついていた。体はかなり大きく、冗談抜きでコツコツやる。色模様も綺麗で、何か得をした気分になった。

森から聞こえてくるものでは昼間はカッコウがいる。太陽の位置に関わらなく「かっこう、かっこう」と聞こえてくる。どこかノスタルジックな響き。

夜になるとフクロウかミミズクが「ヒュルルルー」と特徴ある鳴き声を挙げる。歌合戦のようになることもある。毎晩聴こえることはない。神秘的な何かに囚われた気分になる。

鳥と言えば3年前、なんとつがいの孔雀がうちに居ついた。ノラ孔雀!喜んでいいのか悲しんでいいのか複雑な気分。全くのノラなはずはないので、どこから来たのか、戻る場所はあるのか、引き取り手はないのか尋ねまくった。手始めにかかりつけの獣医 => X、村役場 => X、SPA «Société Protectrice des Animaux » => X、隣近所 => X などなど。おかしなことに居なくなったと言う届けさえない。八方塞がり。「もうこのまま飼うかあ」と思い始めた頃、親しい水道屋のお兄ちゃんから「欲しいから取りにくる」と言っている人がいると言う連絡をもらった。結局2人で捕まえて連れて行った。今ではそこで幸せに暮らしているらしい。うちには1年半居たことになる。

孔雀。触ろうとすると離れるけど結構そばまでやってくる。

鳥という動物は繁殖期に至る所に巣を作る。よくまあこんな所にと思える場所に作る。一番驚かされたのは、庭の扉を引っ掛ける鉄製の筒。1m20cmくらいの高さ、10cmの口で文字通り筒なのだが、去年と今年、中に巣を作った鳥がいた。中途あたりに引っかかっていたようで、子鳥のピーチクパーチク言うのが聞こえていた。ある日を境に聞こえないなと思ったら数日後には腐敗臭がしてきたので死んでしまったのだろう。来年も懲りずに繰り返しそうなので穴を塞いでしまうつもりだ。

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