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人間ドック、やる、やらない?〜肩を張らずにフランス185

 « bilan médical complet »

 やったら何か見つかりそう…

 数年前から大腸がんの検査をしろと手紙が入る。他人事のように思えて、来る度にゴミ箱に入れている。

 今朝、兄の大腸がんが見つかったと聞いた。初期段階なので今後の治療次第のようだ。60代前半。定年はしていない。

 これを聞いてもまだピンとこない。

 病気らしい病気をしたことがないので大病を患うということに実感が湧かない。実感が湧かないから共感もない。兄については、ほぼ無関心だった。こっちが何を言おうと打ち負かされるだけだったので、何も言わないようになってしまった。

 ブーメランが返ってきそうだが、果たして自分は大病を患っているんだろうか?人間ドックとまでは行かなくとも、毎月にように入る大腸がん検査くらい受けておくか?

 「いつ死んでもいいや」くらいに思っている。でも痛いのはイヤ。苦しいのもイヤ。勝手なもの。

 心残りと呼べそうなものもあるのかないのかわからない。「あっ、これは」と思った時に潰してしまうようにしている。日本に帰って初めてオフ会なるものに行ったのもそれ。音信不通だったいとこや旧友に会ったのもそれ。新しいピアノを買うのもそれになる。

 それでも体の中に爆弾を抱えているのは気味が悪い。

 そのうち検査を受けたほうがよさそうだ。

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