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雨〜肩を張らずにフランス176

 雨がやまないので外に出るのが億劫になる。日本にいたときは雨が続くのは梅雨の季節くらいだったのが、フランスに来ると結構年中あったりする。

 単なる印象かもしれないが、1ヶ月ごと、月の満ち欠けの周期でその月の天気が決まってしまうように思う。月初めの5日あたりの天気がそのあと1ヶ月間の天気を決定する気がする。

 一旦雨になると1週間はダラダラと同じような天気が続く。日本のようにパッと降ってサッと上がるような雨は少ない。今住む地方が平地だからかもしれない。夕立のように時間帯の決まった雨もない。去年の10月から始まった雨模様の天気。3月にはいったばかりなのでまだどうなるかわからない。でも現在進行形で結構な雨が降っている。

 「雨」はもちろん « Pluie »だが、この季節に降る雨のことをしばしば « Giboulée »と呼ぶ。 « Météo »天気予報でよく聞く« Averse »が、一般に夕立のような土砂降りのことを指す言葉であるのに対して、Gibouléeは小さな嵐のような風を伴う。実際には秋から春を通してこのタイプの雨はある。でもこの時期のものは春の嵐と共に季節の変わり目を告げる使者のように呼ばれる。 « Giboulée de mars »と言う。

ジブレ・ドゥ・マルス

 今降っている雨はアラレ « Grêle »まで混じっている。これもGibouléeの特徴の一つ。冬にはあまり見かけない。アラレより大きなヒョウは « Grêlon »と呼ぶ。地方によってはビー玉かゴルフボールほどのものが降ることもある。

グレールとグレロン

 « Crachin »はフランス北西部、ブルターニュ地方からロワール地方に特徴的な細かい雨。霧雨と思ってもいいかもしれない。霧雨との違いは粒の大きさ。「霧」と呼ぶには大きいけれども「雨」ほどでもない。空中を漂っているようにも見える。フランス人は傘を刺さないイメージがあるが、Crachin程度なら傘はまずささない。とはいえCrachinはそこそこ粒があるので体のあちこちに入り込む。« Le crachin est un type de petite pluie fine et pénétrante. »という定義があるくらい結構不快な雨だ。

クラシャン

 雨とは違うが « Brouillard »や« Brume »も日本より頻繁に見かける。いわゆる「霧」のことを言うが、Brume matinaleは「朝靄」のことをさし、実際に見ると幻想的な光景だ。

ブリュイエール
ブリュム・マティナール

 他にも雨をさす言葉はたくさんありそうだが、日常生活で耳や目にするのはこのくらいか?


 おっ、今はやんでいるようだ。出かけるなら今のうちだ!

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