ル・トゥケの海岸 ~夢で見た地へ~#7
"白いさらさらの砂に、横向きに緑色の草が生えていて、海岸は丘陵になっていて、少しどんよりした海が見える浜辺"ー
昔夢の中で見た海岸の記憶だけを頼りに、探し当てた地へ一人旅したエピソードを綴っています。
ル・トゥケの海岸#6はこちら
2泊3日の滞在の最終日の朝
その日は、前夜から続いて雨だった。
「iPhoneの予報ではこの滞在中ずっと雨の予定だったのだから、昨日晴れただけだけでも有難かったし、仕方ないか…」
そう思いながら、窓から外の鳥たちが雨に濡れながら朝礼をしている姿を見ていた。
近くに鐘がある塔があって(郵便局だった)、ヨーロッパの朝だなぁと思いながら支度を進めると、少し雨雲が消え始めていた。
チャンスはまだあるかも!✨
足早に朝ごはんのパンを買いに出かけた。
近所を歩くと、すこしパラパラ雨だったけどあまり降ってないし、浜辺に行けるかも❢❢
わくわくしながら、まずはお腹を満たしに、日曜日の朝のブーランジェリーに行く。
地元の人たちはみなマイバッグやジュートバッグを持って大量にバゲットやクロワッサンを買っていく。
何人かに横入りされちゃったけど、やはりフランス語離せない日本人だし、
時間はあるのだし、仕方ない💦とやり過ごした。
パリからここに来るハードな旅の途中で、パン・オ・ショコラに救われたことが記憶に新しい私は、今日も”Je prends un pain au chocolat, s’il vous plait"と購入する。
綺麗な顔のギャルソンに「1.1ユーロ」と言われてるのだけど、違うことを聞かれてるのかと思って「C’est tout」と返してたら、大きく口を広げ「Un dix euro!」ときつめに繰り返され、値段を言われてたのかと気づく。
(・・・・フランス語、喋れるようになりたいな。)
この土地の人はゆったりしていて優しくて温かいのだけど、この時だけは少しだけ気持ちがしょげた瞬間。
まぁ仕方ない!
とりあえず海岸に向かおう!
「にしてもパリよりパン・オ・ショコラ安いね!小さいけど…」
と、歩いていく。
この旅ではときおりインスタライブをいきなりすることがあった。
この時も日本から楽しみにしてくれている友達が見てくれたが、海岸線は強風で傘も差せず、次第に雨足が強くなる。
持っていたパン・オ・ショコラを食べるどころではない。
だけど、
そこには奇跡があった💓
虹がかかってる❢❢❢
私は都内の住宅地に住んでいて、普段は同じような高さの建物に囲まれて生活しているので、都内に越してから雨上がりの虹を見たことがない。
時折、友人たちが虹を見たと綺麗な写真をSNSに投稿してるけど、もう最後に自分で見たのはいつだったろう。。。
というぐらい長いこと見ていなかった。
だから余計に、これは奇跡の旅な気がしてならなかった♡
しかもル・トゥケの観光名所の、こんな虹色のドアの目の前で🌈
この旅自体が奇跡な気もするが、これもまた嬉しかった❢❢
しかしながら、お天気雨だけど風は強く吹き荒れ、だいぶ濡れてしまったので、いったん退避することにした。
パン・オ・ショコラ食べたいし…
靴もタイツも濡れてしまい寒かったので、コーヒーを頂くことに。
Jean's cafeへ。(#4でも紹介してるカフェ)
さすがによそで買ったパンをこちらで頂くわけにはいかないので一瞬の滞在だったが、ここのムシューは物腰が柔らかくて優しかった。
やっぱりこの土地の人は温かい。
「Merci beacoup! Bon journee. Au revoir!」
と知ってるだけのフランス語で挨拶をし、去る。
ホテルに戻り、チェックアウトの準備をしていると、
外が、晴れた❢❢❢🌤
虹も出たし晴れるとはわかっていだけど、こんなにすぐに晴れるとは!
レセプションに荷物を預け、帰りのタクシーの手配を済ますと、
さらに足早に海岸を目指した!
さっきまでの天気とは一変して、青空が広がった!
ありがとう!
この土地の天気が変わりやすいのだとは思うが、
こんなに晴れてくれてありがとう!
私の夢を叶えさせてくれてありがとう❢
嬉しくて、ひたすらに海岸と丘陵を歩いた!
次回は、
同じ海でも、こんなにも風景が変わるんだと思うような晴れ渡った青空とル・トゥケの海岸の思い出を振り返ります。
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