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大人の読書術:その本は100年後も読みつがれているか

私は仕事柄、会社の役員の人や
経営者の方、にお会いして話す機会が多々ある。

その中で気づいたこと。
そういう会社を動かしている人たちは読書家が多い。

そして、そういう方々が読んでいる本は

「実用書」ではなく
専門書」か「小説」が多いのだ。

「実用書」は一応目を通している、くらいか
まったく目を通していない、か。

「実用書」が「愛読書」になっていることは少ない。

ある方が言っていたのは



「専門書」はその研究に自分の人生をかけた人がその集大成として書いたもの。

それをなんの研究もしていない自分がたった数千円で買えるなんてなんてお得以外のなにものでもない。

だからビジネスに関係なくても、
自分の専門外のことであっても
興味をもった専門書は読むようにしている。

そういった専門書は、どれだけ月日が経っても色褪せない。

確かに、研究が進めば中身が変わることもあるかもしれないけれど、
それでも、大事な部分は変化しない。

その変化しない部分に多くの気づきが詰まっている。

でも、実用書は違う。
数年立ったら、そこに書いているライフハック的なことは古臭くなってしまう。


この話を聞いて
まったくその通りだと思った。

私は今でも40年前に書かれた言語学の本が大好きだ。
なんら色褪せていないところがスゴイ。

今読んでも「ほほーーー」っと唸ってしまう。

そう、専門書はコスパが素晴らしい!
普通の本より値段は高いけれど、それ以上に価値がある!
それぞれの専門家たちが人生を賭して
心血を注いだ研究の結果が書かれている。


何十年の研究結果をたかだか数千円で購入できるコスパの良さ!


そしてこれは私の経験から言って、
専門書を書く先生たちの言語表現力は素晴らしい!

まさに、
思考は言語によって支配されるもの
だとわかる。

先生たちの、言葉の練り上げ方がスゴイのだ。


簡単で安易な表現は
思考も簡単で安易なものになるはず。

言語の深さが思考の深さにも通じている気がする。


流行りの言葉を多用するということは
思考も流行りに乗せられている

ということかもしれない。



それと、これは偏見かなー
起業家や社長さんたちは
「司馬遼太郎」先生の本が愛読書という人が多い。

私も、司馬遼太郎先生の大ファンなので
ものすごく話が盛り上がる。

特に、『坂の上の雲』が好きという人が多いです。

司馬遼太郎先生の言葉の練り上げ方が素晴らしい。
きっと後世も読み継がれていくはずだ。


概して、古典と言われるべき本は色褪せない。
1000年前に書かれたものでも
読むものに感動を与える。

古典てそういうものなのだろう。

知識の源泉であり、哲学的な思考と学びをつねに与えてくれる。


今巷で話題の本は100年後、1000年後も読み継がれているだろうか?



気楽に読める本も、もちろん良いけれど、
自分の思考を深め、
居住まいが正されるような本も
時には読まないといけないな、と思う。

本の内容だけでなく、
こちらが唸ってしまう素晴らしい表現力、描写力の文章に
触れたいものですね。


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