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二千年も生きるということ

熱海来宮神社の御神木は樹齢二千年を超えると言われる大楠です。本州一の大きさだとか。

枯れることなくそれだけの年月を重ねることは、土があり水があり、そして生命力があったからでしょうか。そして何より誰もその木を切らなかった。

神社には第二の大楠もあって、その木は300年前に雷が落ちて幹が空洞になっていても、青々と葉を茂らせています。

大国主命の別名、大巳貴命が出雲国から海を渡って来たという由来からも、この地が縄文より信仰を集めて来た場所であったことが分かります。縄文と言えば巨木信仰です。

豊かな森の中に生き、自然を敬い、巨木を崇めた縄文の人々の末裔として、私達はこれからも木と共に生きて行くのだと思います。

今から二千年後、たとえ今の文明は滅んでいても、山や木や水は生き続け、流れ続けているでしょう。雄大な時の流れの中で人の営みの何世代にも渡って生き続ける木々に永遠を見出した古代の人々のように、今を生きる私達も、巨木の姿に人智を超えた自然の静謐さと逞しさを見ているのだと思います。

それにしても、二千年も同じ場所に根を張り生きるってどんな感じでしょう。聞けるものなら聞いてみたいです。

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