![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/139850935/rectangle_large_type_2_49e12586b6d18c7524e66f1e9052c971.png?width=800)
Photo by
yukkymarketing
言い訳する相手にバイバイ
煙草を辞めたからベンチに座らなくなったけど、十年前にキミの隣が空いたから、また座る理由ができた。
「ねえ、わたし思うんだけどさ」そんな前置きをしてから、いつだったか君が言っていた。バイバイを言うのは、また会いたいと思ってくれている人で、そういう人ほど「死んでくるわ」みたいなことを笑った顔で言いながらそこに向かって行くから、怖いと。
そのときのボクは分かったような顔をして、分からないのを隠していた。
今日、キミは知らない街へ行く。
ボクは煙草に火を点けた。ベンチに座る理由が必要になったんだ。キミはもう怒らないらしい。ボクはその理由を分かったような顔をして、分からないのを隠してる。
急に夜のドライブに出かけたくなって、雨だというのに外へでた。車窓を流れるのは雨だと思う。ボクは、分からないのを隠してる。
頂いたサポートは、知識の広げるために使わせてもらいます。是非、サポートよろしくお願いします。