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『結晶』予告編のお話。

ごきげんよう!
榊木並です。

『結晶』現在絶賛稽古中です。
11人のキャラクターが徐々に出来上がり、
物語に立体感が出てきました。

ついに抜き稽古が始まり、それぞれのシーンを少しずつ詰めていく作業に入っています。
(抜き稽古:シーンごとで稽古スケジュールを組み、そこに出る役者だけが集まり稽古すること)


話は変わりまして、
『結晶』予告編の再生回数が、1,300回を超えました!!
観てくださった皆さま!ありがとうございます!!

公開日は皆さまの反応をどきどきしながら一日過ごしました。懐かしい。
沢山の反響、拡散をありがとうございます。


遅くなってしまいましたが、
今回のnoteは予告編についてお話しさせてください。


2023年初夏頃から劇団業務を営業→広報を担当することが決まり、一番最初の広報業務が『結晶』の公演PRという大仕事になりました。

劇団にとって年に一度の劇場での本公演。
絶対盛り上げたい。
沢山の人に情報を届けて劇場に来て欲しい。


そんな思いがあり、
『結晶』をどのようにPRをするか考えた際に
一番最初にやりたいと思ったことが「ティザー映像」製作でした。

ティーザー広告、またはティザー広告は、広義ではある要素を顧客に明らかにしないことによって注意をひこうとする商業広告の一手法で、狭義では「本来、広告で伝えるべき商品についての要素のいくつかを意図して明らかにせず注目を浴びる広告手法」と定義することができる。英語のteaser(じらす人)から命名されている。覆面広告とも言う。

Wikipedia

舞台は映画のように公開日前に作品をお見せることができないので、
よく見かけるのはビジュアル撮影風景か、ゲネや初日を撮影したものを編集して公開されることが多いですよね。
(5454では公演前に公開した動画で『溢れる』のポエトリーリーディングのティザーを公開したことがあります)

▼劇団5454 「溢れる」PR映像
https://youtu.be/Gzvz8BdYHNY?si=uJVywcUKpGUhFDBS


今回は実際に舞台を観たいと思ってもらえたり、
なんだか気になるな〜と引っかかってもらったり、いつも観てくださる方に公演を楽しみにしてもらえるようなものが作りたかったんです。

そこで、普段映像のお仕事もされている主演の真辺幸星さんにご相談し、動画製作を真辺さんと映像制作会社のPIWさんへ依頼させていただくことになりました。
この予告編は真辺氏とPIWさん、照明スタッフとして参加してくださった小倉さん無くして実現できませんでした、本当に……
PIWさんが作る映像の柔らかさや美しさが私の中のイメージにぴったりで、これは絶対いいものが撮れてしまう…!とワクワクしました。

▼PIWさん公式ページ
https://piw.co.jp/film/

『結晶』は7月頃にはとても明確なテーマと世界観が決まっていたため、
春陽が綴ったintroductionから着想を得てどのような動画を撮るのかを考え始めました。

横山作成のintroduction画像


これまで一度も映像を撮ったことがない超絶ビギナーだったので、参考に沢山のCMや動画を観ました。
動画の内容を考える人、撮る人編集する人みんな天才です…
これまで何気なく観ていたちょっとした動画でも、撮っている側のことばかり想像するようになりました。
(私のおすすめCMはカロリーメイト、Amazon)

そもそも舞台の映像の予告とは…??
なんて難しいことを自ら始めてしまったんだ…と思ってしまったことはここだけの話で…

構想を繰り返し行き着いたのが、
今回の特殊な世界観と、「母体出産」がどういう位置付けなのかを提示し、それに加え主人公の男性の心情を描くということに。
主人公の男性が日々を過ごす中で思考し、少しずつ蓄積していく想いと、そこから踏み出した小さな一歩を語らずに視聴者に感じ取ってもらえたら素敵だな、と。
(男性へインタビューするドキュメンタリー案もあったのですが、難易度が高く断念…)

そこからは真辺氏から助言をいただきながらストーリーライン(脚本的なもの)なるものを作り始め、
登場人物の心境によって映像のスピード感が決まってくるとのことなので男性の心情を更に掘って、
それに合わせたい音楽を選んで、相談を重ねて…

とても楽しい作業ではありましたが、
初めてのことばかりで不安と悩みは尽きず、映像製作をずっと一緒に取り組んでくれた堀には日々日記並に自分の思いを送りつけていました。(ごめんね。ありがとう。)

音楽はいつも5454作品の劇伴を担当してくださるShinichiro Ozawaさんが過去公演で書き下ろしてくださった曲を使用させていただきました。
映像作品かつ春陽が書いた台本ではないものの、「5454風味」を漂わせることができたのはShinichiro Ozawaさんの音楽のお陰です。

公園で会話するOL役は私が信頼する岸田百波ちゃん、妊婦さんは私の10年来の友人に出演してもらいました。(彼女は本当に妊婦さん!)

公園のベンチからの目線。

男性がパートナーと暮らす家の美術は横山が担当してくれました。
カメラから見える家具の映り方、装飾、持ち込みまでやってくれて、映っていないところが沢山あったのが悔しいくらい拘ってくれました。
空間作りの神。劇場の物販コーナーの作り込みも素敵なのでお楽しみに。

54PASS会員さま限定公開のメイキング動画より拝借。
男性の部屋にあるCDラジカセとCD。

現在進行中の『結晶』では身の回りのものについて近未来を追求しているわけではないのですが、
予告編製作時点ではどうなるか決まっていなかったため、母体出産を望んでいる主人公の男性はオールドスタイルを好むタイプとして、メモは紙へ、調べ物は本で、音楽はCDで聴くという裏設定をしていました。

真辺氏が公園で読んでいたネットニュースはどんな内容でどんなページにしたいかを伝えて発注し、文字構成は及川、ページ作成は春陽が対応。

また、人工子宮が当たり前にある世界をリアルなものに感じてもらえるよう、動画の中のとある看板に堀が作ってくれた画像をはめ込んでもらっています。
ぜひ探してみてください!

パートナー役の声は森島、
TVの情報番組の声は及川と窪田、
美術は横山、プロデューサー業は堀、
動画監修は春陽で、
劇団員総出の全員野球な予告編となりました。
それ故に思い入れが強いです。
みんなで作りました涙

こうして私の夏の一大イベントは無事に終わり、
世に放たれました。

編集中の真辺氏。

実際の台本と全てが合致しているわけではないですが、真檎が理想と現実の間で悩み考える姿はもちろん同じです。
このnoteを読んでいただいてから動画を観ると、
ちょっと見え方が変わるかもしれません。
初めての方も、すでに観てくださった方も
ぜひご覧になってください!

▼長々語った予告編はこちら

さて、『結晶』初日まであと3週間と少しとなりました。
「出産」の他にも様々なテーマを内包させており、
観てくださる方によって共感するキャラクターが違うと思います。
観劇後、皆さんの中に残るものがどんなもなのか、とても気になります。

お楽しみいただけるよう一丸となって創作していますので、ぜひ劇場へお越しください。

お会いできることを楽しみにしております。

読んでいただきありがとうございました!

榊木並

・・・・・・・

劇団5454 2023年秋公演
『結晶』
11月10日(金)~19日(日)
赤坂RED/THEATER

■CAST
森島 縁
榊 木並
窪田 道聡
及川 詩乃
(以上、劇団5454)

淺川 眞來
阿澄 佳奈
神田 莉緒香(ストロボミュージック)
岸田 百波

佐野 剛(江古田のガールズ)
高品 雄基

真辺 幸星

■STAFF
作・演出:春陽 漁介(劇団5454)
音楽:Shinichiro Ozawa

舞台監督:住 知三郎
舞台美術:愛知 康子
照明:安永 瞬
音響:游也(stray sound)
宣伝美術・デザイナー:横山 真理乃(劇団5454)
マネージャー:堀 萌々子(劇団5454)

スチール撮影:滝沢 たきお
配信・撮影:TWO-FACE
票券:米田 基(株式会社style office) 森島 縁(劇団5454)
演出助手:柴田 ありす

協力:
株式会社舞夢プロ
ロングランプランニング株式会社
株式会社ローソンエンタテインメント
株式会社style office
81プロデュース
江古田のガールズ
ストロボミュージック
ハイイロ
企画・制作:劇団5454・株式会社LLR

<チケット情報>
■劇場チケット
全席指定
前売り:5,000円(*4,500円)
当日:5,500円(*5,000円)
車椅子席:5,000円(*4,500円)お付添様1名様無料
*は、オープン割価格(11月10日、11日公演のみ適用)

■配信チケット
3,000円(カンフェティのみ取扱)

<!チケット購入はこちら!>
https://5454.tokyo/stage/kesshou

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『結晶』予告編

■CAST
真辺 幸星
岸田 百波
榊 木並
澤田 菜緒
森島 縁
窪田 道聡
ナレーション:碓井 将大

■STAFF
監督:榊 木並
撮影:虎ノ門 将人
照明:小倉 和樹
美術:横山 真理乃
音楽:Shinichiro Ozawa
編集:虎ノ門 将人/真辺 幸星
監修:春陽 漁介
プロデューサー:堀 萌々子/真辺 幸星
企画:劇団5454/株式会社LLR
制作:PIW











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