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ウルグアイという国が気になるので、行った体で解説してみる【うすくちラテンアメリカ_5分エッセイ no.9】

南米、ウルグアイ。

私はこの国にちょっとした因縁がある。

と言っても大した因縁ではない。南米滞在中、行ってみたいなと思っていながら結局行けなかった、という程度のことなのだが、なんとなく頭の片隅に引っかかっている。

ということで、ウルグアイに行ったこともなく、行く予定もない人間が勝手にウルグアイについて解説してみようと思う。

海がないから、「う」ルグアイ

南米には〇〇グアイという国が二つある。国土が大きいブラジルやアルゼンチン、南北に細長いチリなどは地図上ですぐ場所を特定できるが、このグアイ2国はちょっと分かりづらい。

そんな時の覚え方。南米大陸の真ん中より南で、海に面しているのがウルグアイ、面していないのがパラグアイ、である。

海とウルグアイがいずれも「う」から始まる、というくだらない洒落だが、案外これでバッチリ覚えられるのだ。

ちなみにウルグアイは海洋での資源開発を勧めているらしいので、そういう意味でもパラグアイとは差別化して覚えられる。

大統領が「貧乏」だった

以前、ウルグアイのムヒカ大統領という方が話題になった。世界一「貧乏」な大統領、として知られる人物である。

カッコ付きで「貧乏」としたのは、きちんと報酬は支払われていたからだ。だがムヒカ氏はこの報酬のほとんどを寄付し、個人資産は車とトラクターと農地だけ。郊外の質素な家に住み、裕福な暮らしはせず、そしてネクタイはつけなかった、とのことだ。

左派政党所属で、若い頃はゲリラ活動で何度も投獄されては、出所と脱獄を繰り返したという、かなりパンチや効いた経歴。

ウルグアイの経済を大きく成長させた、貧困率を下げた、などの成果が語られる一方、批判的な評価もある。

ウルグアイの国政について評価するのは難しいが、少なくともムヒカ氏が「世界一貧乏な大統領」として有名になり、本を出し、豊かさと権力ってなんだろう、うちの国はどうだろう、と若い世代が考えるきっかけになったという点で、たしかに実績を残した人物と言えるかと思う。

のどかで、肉が美味い

南米にいた間、ウルグアイについて耳にした評判としては、主に二点だ。

ひとつは、アルゼンチンに比べてのどかで、休暇を過ごすのに良いという点。

例えばビーチなどをとっても、アルゼンチンやブラジルほど人がいなくて、ゆったり楽しめるそうだ。都会の喧騒に疲れたアルゼンチン人が、バケーションで過ごすのに訪れるとも聞いた。とりあえず、ウルグアイと聞いて摩天楼や疲弊したビジネスマンや満員電車を想像するのは、どうやら誤りだということは分かった。

二点目は肉が美味いということ。これは、アルゼンチンの隣国ならさもありなん、といったところだろう。2019年に日本での輸入が再開されたことで、ウルグアイビーフという名が一時期聞かれるようになった。それだけの牛肉大国だということで、ステーキも美味い、らしい。気が付いたら肉を食ってる、くらいの牛肉文化圏である南米において、名を馳せるということはそれなりの実績があるということだ。

ということで

まず手始めに何点か書いてみたが、ここからウルグアイを掘り下げてみようと思う。

調べていく中でウルグアイの評価がどう変わっていくか、楽しみながら書いていきたい。

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