【黒歴詞#30】あすなろ

明日には終わりがあって　いつかに始まりはやって来ないよ
子供の頃に配られた真っ白なキャンパスに埃を被せて今日も部屋の中を探している
どうしようもない絵描きのお話

不恰好な棒人間を描いた　それが始まり
明日には描けるよ　明日には描けるよ
今日の苦労を先延ばしにしていた　そんな日々を後悔した過去

自分より下の人間を見て安堵した夜もある
思えばそんな人間に誰かを共感させることなんてできないよな

明日には終わりがあって　いつかに始まりはやって来ないよ
子供の頃に配られた真っ白なキャンパスに埃を被せて今日も部屋の中を探している
どうしようもない絵描きのお話

目に見えない未来を先延ばしにした　それが終わり
明日には描けるよ　明日には描けるよ
過去の怠慢を誰かのせいにしていた　そんな日々を後悔した現在イマ

自分の好きな人の言葉を集めて自らを象る
思えばそんな人間に誰かを共感させることなんてできないよな

明日には終わりがあって　いつかに始まりはやって来ないよ
子供の頃に配られた真っ白なキャンパスに埃を被せて今日も部屋の中を探している
どうしようもない絵描きのお話

本当は絵描きなんて嘘っぱちで実際はいや、やめておくよ。
こんな転調すら思いを伝えるための一つの手段に成り下がったんだから。

それなりの肖像画を描いた　それが始まりの終わり
明日にはなろうよ　明日にはなろうよ
未来を省みなかった先の明日が　そんな日々を後悔した未来

本当の自分を出すのが怖くて絵描きを名乗る
思えばそんな人間に誰かを共感させることなんてできないよな

明日には終わりがあっていつかに始まりはやって来ないよ
子供の頃に配られた真っ白なキャンパスに誇りを被せて今日も部屋の中を探している
どうしようもない物書きのお話