見出し画像

読書感想文:『香君 上』上橋菜穂子著

こんにちは、まりもです。
今日は読書感想文です。
私はファンタジー作品が大好きですが
その中で一番大好きな著者さんが、上橋菜穂子さんです。
上橋さんの作品との初めての出会いは10年以上は前だと思いますが、
獣の奏者』でした。
昔からファンタジー作品が好きだったのですが
本屋さんのポップに「ファンタジーが好きじゃない人にこそ読んでほしい」的なことが書いてあり
それってどんなの?と思い手に取ったのが切欠です。
ドハマりしました…!!
ファンタジーが好きじゃない人はどうなんですかね?
ともあれ、そこから上橋さんの作品を色々と読むようになりました。
私なんかの語彙力では到底語りつくせないほどのたくさんの魅力がつまっているのですが、、
とりあえず『香君』の感想と合わせつつ…

※以下、核心には何も触れていませんが、本の内容について語っているので、未読の方・気になる方はご注意下さい。

さて、今回は『香君 上』を読みました。
本のカバーの絵もとても爽やかで素敵!

あらすじを読んで、人並み外れた嗅覚をもつ少女が主人公っぽい。
稲の害虫…?嗅覚が凄い…それってどういうこと?そんなに凄いこと?

・・・侮っていました。
凄すぎた、この少女。

自分レベルで考えていて、全然想像力が足りてなかった(笑)
彼女はあらゆる自然の声、その香りがもつ意味がわかるんです。
また、彼女から隠れることもできません。
彼女には匂いで、誰がそこにいるかわかってしまうのです。
香りで万象を知る
まさにそれでした。
それ故の苦悩、葛藤、孤独。
もちろん彼女だけじゃなく、全ての登場人物が主人公でもあり、外面だけではない弱さ、迷いを抱えながら進んでいく姿に共感し、涙します。
上橋さんの作品はいつも人だけじゃないんですよね。
そして民族・歴史・伝承・ドラマがある。
毎度本の最初の方に地図が描かれていて、それも好きです。
あと、食べ物についてもジブリ飯のような、独特の匂いのようなものを感じて、見たこともないけど、美味しそう…といつも思ってしまいます。
食べ物の描写も素晴らしい。。

私はオリエという女性に特に惹きつけられました。
自分の役割をわかっていて、人々の為にできることに心を尽くしている。
もう本当に切なくなるほど優しい人なんです…!
特にアイシャが現れてから、胸が締め付けられるような思いでした。
けれど、決して卑屈にならない。相手を思いやれる強く優しい女性です。
自分だったら、こんな強くいれるかなぁ…
オリエの気持ちを想像するだけで切ない。
幸せになってほしい。
たぶん、大丈夫でしょう。マシュウいるし。
そう願います。

「上」はまたすごーーく気になる終わり方でした!!
一体窓の外には何があるのか?
本当に危機は訪れるのか?それを阻止できるのか?
奇跡の稲、オアレ稲とは?
アイシャたちの運命は―――?
気になるーー!!!

やはり上橋さんの作品は面白い!
どんどん読んでしまって、読み終わりたくなくなってしまう!

また「下」についても、感想書けたらと思います。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました!

#読書感想文 #上橋菜穂子 #香君

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?