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なぜ巨大ものづくりアートをつくるのか(2)

この記事は、なぜ巨大ものづくりアートをつくるのか(1)の続きとなります。
今回は、LargeBoysの結成エピソードについて書きたいと思います。


LargeBoys渋谷に登場→即退散

巨大FRISKケースの出来栄えに気を良くした僕は、もっと多くの人に作品を見てもらいと思うようになりました。
そして、当時良く見ていたBeastieBoysのPVを思い出し、LargeBoysと言う巨大アートを製作するグループのイメージを閃いたのです。


 僕は思い立ったらいてもたってもいられなくなりました。1時間程度でロゴをデザインして、Tシャツを作り、無理やり同僚を連れ、お揃いのTシャツを着て意気揚々と渋谷へと向かいました。
TechShop Tokyoで働いていたお陰で、僕は思いついたアイディアを驚くべき速さでカタチにすることが出来たのです。思いついてから行動するまでに3時間もかかりませんでした。


 初めて巨大FRISKケースを目にして驚く人たちの顔を想像しながら、僕は期待に胸を膨らませ渋谷の改札を抜けました。週末の夜ということもあり、ハチ公前は多くの人で賑わっていました。
 しかし、巨大FRISKケースを抱えハチ公前を歩き回って3分で僕は気づきました。誰も見てくれないと言う事を。
FRISKケースを路上に放置したり、場所を変えたりと試行錯誤しましたが人々の関心を惹く事はできず、僕のテンションは一気に下がりました。さらに運が悪い事に、時を同じくしてキングコングの西野亮廣さんがハチ公前で本を無料で配っていました。彼の周囲には大きな人だかりができていました。

一冊の本よりもはるかに小さい巨大フリスクケースの存在感に僕は絶望しました。行動が早い僕は、同時に諦めるのも早いのです。渋谷を早々に後にすると、大きなFRISKケースを抱えて家路へと急ぐのでした。

t.tとの出会い Largeboys再始動

 渋谷での苦い思い出から1年が経ち、僕はTechshop Tokyoを辞め別の会社に転職しました。LargeBoysの事はすっかり忘れて、慣れない仕事に右往左往しながら日々を過ごしていました。新たな職場に入社して数ヶ月が過ぎた頃、僕は社内研修で他部署の人たちと交流する機会がありました。新しい職場でもなかなかの社会不適合者ぶりを発揮していた僕に一人の青年が気さくに話しかけてきました。


 変わり者同士は引かれ合うものなのか、彼は特異な経歴を持つ人物(フィリピンのスラムに旅行したり、日本で一番最初にメルカリの配信で野菜を売ったり)で、僕たちは何故か意気投合しました。
 当時彼は仕事以外の個人プロジェクトとして、ものづくり系youtuberの構想を僕に話してくれました。ものづくりとパフォーマンスと言うトピックの中で、僕は笑い話のつもりでLargeBoysのなさけないエピソードを彼に話しました。しかし、彼の反応は僕の予想とは異なるものでした。
「Nagashimaさん、それ面白いですよ。絶対続けた方が良いですよ。」
彼の一言が忘れかけていた巨大ものづくりアートの情熱を呼び起こしました。


 LargeBoysを開始した当初、僕はFRISKケースの次に作るもののアイディアを温めていました。それは巨大IKEAバッグを作ってIKEAに買い物に行くと言うくだらないものでしたが、このアイディアをt.tに話すと彼は二つ返事でプロジェクトのサポートを承諾してくれたのです。
 こうしてLargeBoysは新たなメンバーを加え、再始動することになりました。

最後までお読み頂きありがとうございます。
次回は巨大IKEAバッグのエピソードとLargeBoys三人目のメンバータカサッキーについてお話します。

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