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小さいことを気にする微生物マガジン

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「微生物」に関する話題をまとめています。小さいことから、細かすぎることまで。
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#微生物

「差がない」とは言えない!?非常にややこしい「有意差」のハナシ

微生物を専門にしている私をはじめ、生物系の仕事をされている方で「有意差」という言葉、お馴…

生物工学会誌がついに取り上げた「新型コロナウイルス感染症」

私は生物工学(いわゆるバイオ)をちょこっとだけカジっています。この度生物工学会誌に「新型コ…

恥ずかしながら曖昧だった「誤差」と「不確かさ」の話

先日とあるセミナーを受講していたんですが、微生物の技術者としてそれなりの期間仕事をしてき…

「イケメンの条件」から考える、統計データの伝え方

学校と社会人の大きな違いの一つとして、こちらが説明する時の相手のスタンスの違いがある、と…

違うようで紙一重「薬と毒」「発酵と腐敗」

世の中全然違うように思えて、実は表裏一体のものってあります。 例えば、薬と毒。どちらも人…

風呂場のカビはなぜ生える?微生物の立場で考えた。

風呂場のカビ、梅雨時期には本当に気になりますよね。 カビが生える理由は、 ・温度 ・湿度 …

微生物の視点で見ても複雑な「ヨーグルト」の世界

日本人にとって非常に馴染み深い発酵食品といえば「ヨーグルト」。 日本では様々な種類のヨーグルトが販売されています。が、実際問題何がどう違うのか、わからないまま食べている方も多いのでは。 微生物が専門の私も、実はヨーグルトのことはあまり知らなかったので、この機会に〈そもそもヨーグルトとは何なのか〉というところから、調べてみることにしました。 そもそもヨーグルトとは?独立行政法人農畜産業振興機構のホームページによりますと、 と記載されています。 また、かつてFAO(国際

「名は体を表す」とは限らない、鉄還元菌のハナシ

肥料の3大要素は「窒素」「カリウム」「リン酸」と言われています。稲を育ているような水田で…

ピペットマンを「トントン」しちゃダメな話

バイオ研究者にとって、箸よりも日常的に使う「マイクロピペット」。数十分の一ミリリットルと…

カビとキノコ、真菌の世界

意外とわからない、カビとキノコの違い。そりゃ、見たらカビとキノコくらいわかるでしょ!...…

"古"くはない"古細菌"という生き物

「古細菌」という生物分類があります。「古」という字はついていますが、古代に絶滅した細菌で…

微生物研究につきものの「お金」の話【2024.6.2更新

「地獄の沙汰も金次第」という言葉があります。 どんなことでもお金さえあればなんとかなる、…

実はややこしい「ウイルス」と「微生物」の違い【2024.5.12更新

もはや小学生にすら知られることとなってしまった「ウイルス」という単語。 ところが「ウイル…

微生物の寿命について考察。微生物は無限に増える?【2024.5.12更新

生物の構成単位である細胞。 細胞は2つに分かれて増えます。 微生物の場合で言えば、倍々ゲームで増えていくので、一つの微生物の細胞が一晩たったら一億個、なんてことも決して珍しくありません。 では、細胞は無限に増えることができるのでしょうか? 細胞の種類実は細胞の種類によって、傾向が異なるので、まずは細胞の種類を整理してみます。 細胞の構造によって、生物は「真核生物」と「原核生物」に分かれます。 「ヒト」、パンやビールの発酵に用いる微生物「酵母」、「乳酸菌」「納豆菌」